一旦つき始めたケチはどんどん大きくなるばかり。
3月に懸案の医療(保険)改革を国民の大多数の反対を意ともせず強行可決させて立法化したはいいけれど、4月にメキシコ湾のBPの石油リグ(掘削基地)の事故(英語のブログをご覧ください)で引き起こされた原油流失の対応のまずさ(この2ヶ月間で休暇2度、毎週の4時間を超すゴルフ、パーティ三昧、大した仕事もしていなさそうな軽いスケジュール、各国の援助を断り、州政府の対応を妨害)で支持率を一段と落とし、汚名挽回とばかりに初の大統領官邸からのテレビ演説をすれば「何にも中身の無い演説」と、本来の支持基盤である民主党左派の人々にまで呆れられる、と言った具合に、オバマ大統領についたケチはメキシコ湾の原油とシンクロして日に日に大きくなっているようです。
昨日(6月21日)には、大統領直属の予算策定ディレクター、Peter Orszag 氏が辞任、オバマ閣僚の初の辞任となりました。なぜ突然、と思っていたら、今日になって、次年度の予算策定は行わない、という冗談のようなニュースが流れました。民主党の幹部によると、大統領直属の諮問機関が予算赤字を削減する方策を12月に提出する予定なので、それ以前に予算を決めても無駄だ、と言うことのようですが、ゼロ・ヘッジなどはこれは11月の中間選挙の民主党の敗北を最小限に抑えようとしているだけだ、と決め付けています。アメリカ政府の年度末は9月です。議会が予算を策定しないのは、まさに前代未聞。
また、ここ数日、オバマ大統領の首席補佐官ラーム・エマニュエル氏が11月の中間選挙後に辞任する、という噂が流れ出しています。何でも、大統領の取り巻きと意見が合わないとか。
今日になって、オバマ大統領が直接任命した(と言われる)スタンリー・マクリスタル司令官がローリング・ストーン誌の記事の責任を取って辞職することをゲイツ国防長官に口頭で伝えた、とのニュース。(口頭ではなく、すでに辞表を提出した、という記事もあります。詳細は、まあ明日になってからでしょう。)
マクリスタル司令官はローリング・ストーン誌の取材を受け入れ、インタビューに応じた時点で、辞める決意をしていた、と思われます。リンクした記事をお読みになればわかりますが、アフガン戦争はアメリカにとって何のメリットもない、何の成果も上がっていない、ただ人員とマテリエルを消耗してアフガン人民には極度に嫌われる、という、Demoralizingな状況なのです。
オバマ大統領の失策の数々を見ていると、どうもこの大統領が人が言うほど頭が良くはないのでは、と思われて仕方がありません。前大統領より優れているところは私が見るところただ一つ、テレプロンプターに表示される英語を読むことが出来ること。
あと2年もこんな状況が続くのかと思うと、うんざりですねえ。まあ2年で済めばいいですが…。
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