東京新聞7月25日夕刊記事:
甲状腺を生涯検査 福島県、18歳以下36万人
東京電力福島第一原発事故を受け福島県は二十四日、全県民健康調査の一環として、原発事故発生時ゼロ~十八歳の子ども全員を対象に甲状腺超音波検査を二年ごとに実施、二十歳に達してからは五年ごとにチェックしていく仕組みを決めた。対象は約三十六万人に上る見通し。
一九八六年のチェルノブイリ原発事故で放射性ヨウ素の内部被ばくによる子どもの甲状腺がんが増加したことから、福島県では保護者に不安が広がっており、県は継続的な子どもの甲状腺検査が必要と判断した。
同日、福島市で開かれた検討委員会で合意。座長の山下俊一福島県立医大副学長は「世界でも類を見ない甲状腺検査だ」と述べた。県は「生涯にわたって県民の健康を見守る」としている。
検討委によると、検査は甲状腺に異常がないか超音波で調べ、病変が見つかった場合は県立医大(福島市)などで採血、尿検査のほか、病変の種類を見極める細胞診を実施する、というのが一連の流れ。
今年十月から開始。放射線による影響が表れるまでに時間がかかるとみられるため、二〇一四年三月までにいったん完了し、同四月からは二年ごとに検査。二十歳に達してからは五年ごとに健康診断を行う。
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