そんなおコメも、暫定基準値を下回ったので「安全」、ということで、一般消費者向けに、福島から出荷されます。消費者としては割り切れませんね。
放射線審議会が奉じるコーデックス委員会をベースにしたICRPの指針についてはポストをおだししてありますが、何しろ
共同体全体の経済にとって必要不可欠な地域産物を存続させるためにも、汚染基準を高めに定めてもよい
汚染された食品の販売に対して制限を課すことによる地域経済の混乱、消費者の選択や汚染されていない食品の提供による市場占有率の喪失は、線量低減に有益という観点から正当化されてはならない
なのですから、もうどんどん売りまくって当たり前、買わない消費者が攻撃されるでしょう。線量低減に有益でも汚染食品の販売を制限してはいけないんですから。
福島農家の「苦悩」についての朝日新聞記事(10月13日付け):
コメ出荷OK
コメの出荷が、作付けしている県内全市町村で認められた。ただ、消費者の不安は計り知れず、農家は打つ手を探しあぐねている。
12日夕、県の安全宣言を受け、JA福島五連の庄條徳一会長は「安堵(あんど)している。消費者の皆さんには安心して購入していただきたい」とコメントを出した。
予備検査で基準(1キロあたり200ベクレル)を上回る500ベクレルが検出された二本松市・旧小浜町地区。同市の三保恵一市長は「今日まで緊張の連続だった。基準値を下回ったと聞き、ようやく安心できた」と顔をほころばせた。同時に、農家の間の値崩れを心配する声について、「販売に影響が出れば、JAなどと連携しながら、東京電力への賠償請求も検討したい」と話した。風評被害を避けるため、引き続き国に対し、コメの全袋検査を求めていくという。
基準を下回ったとはいえ、消費者の信用は得られるのか。県内の農家の表情は晴れない。
本検査で104ベクレルを検出した福島市水原地区でコシヒカリを作る男性(69)は「離れて暮らす孫には『ほかで買ってくれ』と言うしかない」と話した。
毎年、札幌市の次女の一家に1年分のコメを送ってきた。ほかにも福島市内の親戚や知人ら十数人に送るのが慣例だったが、今年は難しいと考えている。
半世紀にわたって、コメを作ってきた。できたコメは粒が大きく、食味がよいとの自負があった。「放射能の味がするわけでねえ。30年後を考える必要はないし、自分たちは食べるよ。かえって長生きするかもしれん」。軽口のなかに無念さがにじんだ。
消費者の信用? 野菜も牛肉も果物も牛乳も、汚染が出ているものをこの7ヶ月売ってきたわけですから、今更信用を心配してもちょっと無理なような気はします。放射能汚染を心配する消費者は「風評被害を煽る」と攻撃されてきましたし。
全量検査の実態。100gほど抜き取った玄米をジップロックに詰め、それを手作業でシンチレーションカウンターを当てての流れ作業。
ReplyDelete測定時間・・・1検体、僅か2秒ほど。
今朝のNHKニュースで流れた映像を忘れはしない。