朝日新聞と読売新聞がそれぞれ11月21日、22日付けで出した記事によると、福島第1原発事故による海洋汚染は事故後4,5ヶ月で太平洋のほぼ中央(やや日本より)の日付変更線に達していた、というシミュレーションを海洋研究開発機構が行っていた、とのこと。
事故以前のセシウム137の濃度は、当該の太平洋地域でリットル当たり0.001ベクレル。朝日によると、事故後のセシウム137の濃度は事故前の10倍から100倍、読売によると、10倍から5000倍。(というのも、読売は5ベクレルの地域も計算に入れているため。)
朝日、読売とも、国が定めた飲料水の暫定基準を大幅に下回るので健康に影響はない、としています。
ええっと。太平洋の真ん中の水を飲料する日本人はあまりいないと思いますが...まあそれは措いて置いて、プランクトン、魚がそのことを知っているとよろしいですね。健康に影響はないことを。
事故から4、5ヶ月で日付変更線、と言うことは、7月、8月には日付変更線へ届いていたことになります。それから更に3、4ヶ月経った今はとっくに日付変更線を突破しているものと思われます。シミュレーション地図は日付変更線より東は意に介さないようで、地図はそこで終わっていますが、あの先にはハワイ諸島が。
思ったよりずっと早い拡散です。(地元のウニの食いだめ、しに行かなくては。)
朝日が出したシミュレーション地図をお出ししておきます。(読売でも同様の地図はあるのですが、どの色がどのベクレル濃度か、という尺度がありませんので、たんなる青いきれいな絵になっています。)
海洋研究開発機構はつい昨日も、カムチャッカ沖と小笠原諸島沖の5000メートルの深さの海水から福島由来の放射性セシウムを検出した、と発表していますが、データを取ったのが4月で発表が11月。今回のシミュレーションはいつ行ったのでしょうか。同じく4月の時点でしょうか?
昨日の発表は、「緊急調査報告会」と銘打ったシンポジウムで、4月のデータの解析を11月に発表したものです。(緊急の定義が日本では福島事故以来変わったんですかね。それとも4月に「緊急」に調査したことをゆっくり報告、という意味なのでしょうか。)
今年の春から夏にかけて、海外の団体(グリーンピース、中国など)が日本の近海、遠洋で海水の汚染の検査を実地に行っていました。その間中、日本政府はだんまりを決めていましたが、このシミュレーションを持っていたのではないでしょうか。
例によって例のごとく、権威ある海外の雑誌に論文を提出して査読中だったので、と言うことでしょうか。(群馬大の早川教授、東大の森名誉教授とはえらい違いです。)
まあ、アメリカのEPAなど政府機関は見て見ぬふりを決め込んでいますから、アメリカ人が騒ぐことはないでしょう。(騒いでいるのは私の英語ブログの読者ぐらいかも。)
「何を今更」シリーズに追加希望です。
ReplyDelete福島市大波地区のセシウム米に関して、新事実が浮上しました。
http://www.ustream.tv/recorded/18694943
11/23に行われた「福島市渡利地区の集会」で地元の農家が実態を暴露しています。(32:20頃から)
・実は大波は一切測定していなかった。
・県に調査依頼をしていたが、市が調査地点として拒否をしていた。
・同地区では葉物野菜が1万ベクレルもある。
・これまでJAも県も、大波地区の「野菜・米など」の食品検査をしていなかった。
・これらの実態は県も市も把握していた。
よって、これまで高濃度に汚染された野菜・米が実際に「流通」してしまってた
ことは事実ですね。
そして出荷後に「JA新ふくしま」が簡易検査で発覚。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20111116-OYT1T00966.htm?from=popin
http://wwwcms.pref.fukushima.jp/download/1/suidenhatasaku_231116.pdf
これら事実を踏まえれば、当件の原因は明確。
「意図的に検査していなった。県・市もその実態を把握していながら今も隠蔽している。」
これに尽きると思います。
なのに原因不明として「原因追求」のために調査に無駄な税金が使われています。
また、これは氷山の一角に過ぎないと思います。
「全量検査」と謳いながらも「高線量地域は自治体の都合により、意図的に検査対象から
外されている」と疑うべきですし、もはや疑われても仕方がありません。
「風評被害」を助長しているのは福島県そのもの。
再三なる消費者への誤魔化し、今後の徹底検査も信用されません。