Thursday, March 31, 2011

気象地球力学中央研究所ヨウ素131の放出予測

首相ら防災服からスーツに 枝野長官「復興へ歩む段階」

All I can do at this point is to laugh.

 東日本大震災から3週間になる1日、菅直人首相や閣僚の多くが防災服からスーツ姿に戻った。首相官邸での閣議に出席した閣僚16人のうち、震災や原発事故の対応を直接指揮する松本龍防災担当相、海江田万里経済産業相、大畠章宏国土交通相の3人は防災服のままだった。

 枝野幸男官房長官は閣議後の会見で、「衣替え」の理由について「復興に向けて歩みを進める段階に入った」と説明。ただ、官邸スタッフは「原発対応も長期戦。年度初めで区切りがいいので防災服をやめることになった」と明かす。(2011年4月1日11時5分 朝日新聞)

東電配布DVD 4号機クレーンポンプ車からの映像

USTREAMに岩上安身さんがアップロードした、東電のビデオです。3月24日に撮影した、4号機建屋南側から撮影されたもの、と時事通信

レンズが蒸気に曇ってよく見えませんが...。


世界最大級のコンクリートポンプ車、日本へ。「チェルノブイリ」方式採用?

福島第1原発をコンクリートで固め封じ込めてしまおうという、いわゆる「チェルノブイリ方式」のようですね。当面は放水目的にせよ。(誰だっけ、「チェルノブイリのような方式を取ることにはならない」とか言ってたのは?)

下にリンクした記事によると、70メートルのブームを持ち遠隔操作の可能なこのドイツのPutzmeister社製のコンクリートポンプ車は全世界に現在3台しかなく、そのうち同種の(高放射線)環境で使えるのは2台。とりあえず1台、現在ジョージア州サバンナのMOX燃料工場建設に使っているものを空輸し、更にもう一台も送る予定、また、ベトナムで現在使用されている58メートルのブームを持つコンクリートポンプ車1台を送る準備、更にドイツから62メートルのブームを持つポンプ車2台が水曜日に日本に向けて出発した、とのことです。



最初は水の放水用として、そのあとでコンクリを注入するために使用される予定だ、という理解のようです。使ったら最後放射能で二度と使えないのは承知で、東電が支払いを行っている、とのこと。

チェルノブイリの原発をコンクリで固めて封じ込めるときに使われたのも、同社のコンクリートポンプ車でした。

あとで出せれば全訳を出しますが、とりあえず原文。

The Augusta Chronicle (2011年3月31日):

The world’s largest concrete pump, deployed at the construction site of the U.S. government’s $4.86 billion mixed oxide fuel plant at Savannah River Site, is being moved to Japan in a series of emergency measures to help stabilize the Fukushima reactors.

“The bottom line is, the Japanese need this particular unit worse than we do, so we’re giving it up,” said Jerry Ashmore, whose company, Augusta-based Ashmore Concrete Contractors, Inc., is the concrete supplier for the MOX facility.

The 190,000-pound pump, made by Germany-based Putzmeister has a 70-meter boom and can be controlled remotely, making it suitable for use in the unpredictable and highly radioactive environment of the doomed nuclear reactors in Japan, he said.

“There are only three of these pumps in the world, of which two are suited for this work, so we have to get it there as soon as we can,” Ashmore said in an interview with The Chronicle today. “Time is very much a factor.”

The pump was moved Wednesday from the construction site in Aiken County to a facility in Hanahan, S.C., for minor modifications, and will be trucked to Atlanta’s Hartsfield Airport, where it will be picked up by the world’s largest cargo plane, the Russian-made Antonov 225, which will fly it to Tokyo.

The move to Atlanta, he added, will require expedited special permits from Georgia’s Department of Transportation, due to the weight of the equipment. If all goes well, the pump will be en route to Japan sometime next week.

According to Putzmeister’s website, four smaller pumps made by the company are already at work at Fukushima pumping water onto the overheated reactors.

Initially, the pump from Savannah River Site, and another 70-meter Putzmeister now at a construction site in California, will be used to pump water—and later will be used to move concrete.

“Our understanding is, they are preparing to go to next phase and it will require a lot of concrete,” Ashmore said, noting that the 70-meter pump can move 210 cubic yards of concrete per hour.

Putzmeister equipment was also used in the 1980s, when massive amounts of concrete were used to entomb the melted core of the reactor at Chernobyl.

In addition to the equipment now at Fukushima and the two 70-meter pumps being moved from the U.S., a contractor in Vietnam has given up a 58-meter pump so it can be diverted to Japan, and two 62-meter pumps in Germany were loaded on Wednesday for transport to Tokyo.

Ashmore officials have already notified Shaw AREVA MOX Services, which is building the MOX plant for the U.S. Department of Energy’s National Nuclear Security Administration, that the pump was being moved and will not be returned. “It will be too hot to come back,” Ashmore said.

The MOX complex, scheduled to open in 2016, is designed to dispose of 32 metric tons plutonium from dismantled nuclear bombs by blending small amounts of the material with uranium to make nuclear fuel for commercial power reactors. Its design calls for 170,000 cubic yards of concrete strengthened with 35,000 tons of reinforcing steel bars.

The absence of the pump will not affect the U.S. project’s construction schedule, Ashmore said, noting that there are several slightly smaller units still at the MOX site and being used by the civil contractor, Alberici Constructors.

There is also the third existing 70-meter Putzmeister that is in the U.S., but not in a state where it could easily be retrofitted for shipment to Japan. “We may try to buy that one later if we need to,” he said.

The costs of the operation, including an estimated $1.4 million to fly the pump from Atlanta to Tokyo aboard the Antonov transporter, are being underwritten by the Tokyo Electric Power Company through a contracting agreement with Putzmeister

中部大学武田邦彦教授:福島原発内部映像「配管がプッツリ切れていた」

教授の3月31日のブログに、

3月31日、テレビ局が独自に入手したとされる3月24日から3月28日に撮影されたという福島原発の内部映像が公開された。地震で破壊されたと見られる配管がプッツリ切れていた。
という言及がありました。どこのテレビ局?どなたかご存知ありません?(まあ教授に直に聞く手はあるか。)

Wednesday, March 30, 2011

沸騰水型原子炉、3Dアニメ

ロシア人と思われる 作成の、沸騰水型原子炉3Dアニメです。Youtubeより。

言うまでもなく、福島第1原発1~4号機と同じ型の原子炉です。



<p>この人は他にも福島原発関係のアニメを作っています。これは、事故を時系列にアニメ化したもの。ぜひアップデートしたアニメを作ってもらいたいものです。メッセージを出して見ようかな。

国際原子力機関(IAEA):福島第1原発、再臨界か?(更新)

詳しいニュースはまだ出ていません。ヘッドラインのみ、ブログポストなどで出ています。

ゼロヘッジ

  • IAEA SAYS `THERE MIGHT BE RE-CRITICALITY' AT FUKUSHIMA
  • IAEA COMMENTS AT PRESS CONFERENCE IN VIENNA
  • IAEA DIRECTOR GENERAL YUKIYA AMANO SPEAKS AT BRIEFING IN VIENNA
  • IAEA HAS NO INFORMATION FROM TEPCO ON NEUTRON DETECTORS
IAEAは福島第1原発が再臨界状態になっているかもしれない、と発表。
ウィーンでの記者会見でのコメント
IAEAの天野氏、ウィーンで会見
IAEAは東電からの中性子計測計からの情報は持っていない。
CNN:
Update 2: The IAEA has said that the Fukushima nuclear power plant may have achieved re-criticality. “There is no final assessment,” IAEA nuclear safety director Denis Flory said at a press conference on Wednesday, according to Bloomberg News. “This may happen locally and possibly increase the releases.”
IAEAは福島原発が再臨界状態になった可能性があると発表。「これは最終の判断ではない」とIAEA原子力安全ディレクターのデニス・フロリー氏が水曜日の記者会見で述べた、と、ブルームバーグニュースが報道した。「再臨界は局部的なものかもしれない。これによって、(放射能の)放出が増加する可能性がある」

ブルームバーグ・ジャパンに載った記事(面白いことに、英語版のブルームバーグには出ていません):
  3月30日(ブルームバーグ):国際原子力機関(IAEA)は30日のウィーンでの記者会見で、東京電力福島第1原子力発電について、「再臨界」の可能性もあるとみて、分析作業を進めていることを明らかにした。

 IAEA原子力安全局担当のデニス・フローリー事務次長は30日、「最終判断ではない」と発言。「局所的に起こる可能性があり、放出が増える可能性もある」と述べた。

皆さん、避難しましょう。早く。サッカーのラモス選手が何を言おうと。ただし、日本の福島第1原発のニュースはアメリカのニュースから殆ど消えていますから、たぶん心配することはなにもないんでしょう。(皮肉です、念のため。)

IAEAの同じ会見では、日本政府に避難指示区域を広げるようにアドバイスし、菅首相もその方向で検討する、と答えた、と言っています。それを告げるロイター通信の記事も、どこか隅のほうに埋まっていて、検索をしないと出て来もしません。

Criticised for weak leadership during Japan's worst crisis since World War Two, Prime Minister Naoto Kan has said he is considering enlarging the evacuation area to force 130,000 people to move, in addition to 70,000 already displaced.

第二次世界大戦以来の深刻な危機にあって指導力の弱さを非難されている菅直人首相は、避難区域を広げて現在の7万人の避難住民に加えて更に13万人の強制避難を考慮している、と発言した。

"The first assessment indicates that one of the IAEA operational criteria for evacuation is exceeded in Iitate village," Denis Flory, a deputy director general of the International Atomic Energy Agency (IAEA), said.

飯館村で、国際原子力機関が避難の是非を判断する(放射能)基準値を超えた」と、国際原子力機関事務次長デニス・フロリー氏は述べた。

飯館村は、福島第1原発北西40キロ地点にあります。

菅首相が国際原子力機関のアドバイスを受けてそのようなことを考えている、などどは、日本のメディアにはまだ出ていないようですが?

故・平井憲夫: 原発がどんなものか知ってほしい

私は原発反対運動家ではありません。

 二十年間、原子力発電所の現場で働いていた者です。原発については賛成だとか、危険だとか、安全だとかいろんな論争がありますが、私は「原発とはこういうものですよ」と、ほとんどの人が知らない原発の中のお話をします。そして、最後まで読んでいただくと、原発がみなさんが思っていらっしゃるようなものではなく、毎日、被曝者を生み、大変な差別をつくっているものでもあることがよく分かると思います。

 はじめて聞かれる話も多いと思います。どうか、最後まで読んで、それから、原発をどうしたらいいか、みなさんで考えられたらいいと思いま す。原発について、設計の話をする人はたくさんいますが、私のように施工、造る話をする人がいないのです。しかし、現場を知らないと、原発の本当のことは 分かりません。

 私はプラント、大きな化学製造工場などの配管が専門です。二○代の終わりごろに、日本に原発を造るというのでスカウトされて、原発に行きました。一作業負だったら、何十年いても分かりませんが、現場監督として長く働きましたから、原発の中のことはほとんど知っています。

という書き出しで始まる文は、ここに全て収められています

「安全な原発」など、ない、ということがつくづく分かると思いますが、日本の悪しき風潮で、学者だの、知識者、有名大学を出た政治家、ジャーナリストを優遇し傾聴する一方、現場を良く知る技術者、研究者の言うことは馬鹿にしないまでも話半分以下に聞いておく、ということが、福島第1原発がこのような事故を引き起こした今でも見られるようなのは、残念です。

この文章の中で、平井さんが福島第1原発関連で興味深いことを書いていらっしゃいます。

 具体的な廃炉・解体や廃棄物のことなど考えないままに動かし始めた原発ですが、厚い鉄でできた原子炉も大量の放射能をあびるとボロボロになるんで す。だから、最初、耐用年数は十年だと言っていて、十年で廃炉、解体する予定でいました。しかし、一九八一年に十年たった東京電力の福島原発の一号機で、 当初考えていたような廃炉・解体が全然出来ないことが分かりました。このことは国会でも原子炉は核反応に耐えられないと、問題になりました。

 この時、私も加わってこの原子炉の廃炉、解体についてどうするか、毎日のように、ああでもない、こうでもないと検討をしたのですが、放射 能だらけの原発を無理やりに廃炉、解体しようとしても、造るときの何倍ものお金がかかることや、どうしても大量の被曝が避けられないことなど、どうしよう もないことが分かったのです。原子炉のすぐ下の方では、決められた線量を守ろうとすると、たった十数秒くらいしかいられないんですから。

 机の上では、何でもできますが、実際には人の手でやらなければならないのですから、とんでもない被曝を伴うわけです。ですから、放射能が ゼロにならないと、何にもできないのです。放射能がある限り廃炉、解体は不可能なのです。人間にできなければロボットでという人もいます。でも、研究はし ていますが、ロボットが放射能で狂ってしまって使えないのです。

 結局、福島の原発では、廃炉にすることができないというので、原発を売り込んだアメリカのメーカーが自分の国から作業者を送り込み、日本では到底考えられない程の大量の被曝をさせて、原子炉の修理をしたのです。今でもその原発は動いています。

というのが福島第1の1号機です。

また、なぜ日本は「止められない」のだろうか、ともあります。

 もんじゅのようにプルトニウムを使う原発、高速増殖炉も、アメリカはもちろんイギリスもドイツも止めました。ドイツは出来上がったのを止めて、リ ゾートパークにしてしまいました。世界の国がプルトニウムで発電するのは不可能だと分かって止めたんです。日本政府も今度のもんじゅの事故で「失敗した」と思っているでしょう。でも、まだ止めない。これからもやると言っています。

 どうして日本が止めないかというと、日本にはいったん決めたことを途中で止める勇気がないからで、この国が途中で止める勇気がないというのは非常に怖いです。みなさんもそんな例は山ほどご存じでしょう。

英語で言うと、”Escalation of commitment"。

また、 
原子力局長をやっていた島村武久さんという人が退官して、『原子力談義』という本で、「日本政府がやっているのは、ただのつじつま合わせに過ぎな い、電気が足りないのでも何でもない。あまりに無計画にウランとかプルトニウムを持ちすぎてしまったことが原因です。はっきりノーといわないから持たされ てしまったのです。そして日本はそれらで核兵器を作るんじゃないかと世界の国々から見られる、その疑惑を否定するために核の平和利用、つまり、原発をもっ ともっと造ろうということになるのです」と書いていますが、これもこの国の姿なんです。

読売がつぶした自衛隊の3月27日福島第1原発撮影ビデオ

自衛隊のYoutubeチャンネルに掲載されていた3月27日のビデオが見られなくなっていることにお気づきの皆様もいらっしゃるかと思います。

読売の著作権侵害のため、ビデオは見られない、という趣旨の英語のメッセージが流れますが、何で自衛隊が撮ったビデオが読売の著作権なんだ?

勘ぐると、読売が東電のためにやったのか、と言うことになります。通産省の原子力安全保安院(くれぐれも原子力安全委員会とお間違えのないように)がやらせたかもしれません。まあ勘ぐりですのでお聞き流しを。

それでも、Information wants to be free, and it is free.

ちゃんと誰かがここに出してくれました。ご覧ください。

Tuesday, March 29, 2011

北千葉広域水道企業団(と日経記者)の怠慢:採取から7日後ヨウ素測定結果発表

日本経済新聞の記事(3月29日付け)に、こういうのがありました。

千葉の水道水、22日に一般規制値超えるヨウ素

 千葉県と複数の自治体で構成する北千葉広域水道企業団は29日、江戸川を水源とする北千葉浄水場(流山市)で22日に採取した水から一般向けの国の暫定規制値(1キログラムあたり300ベクレル)を超える336ベクレルの放射性ヨウ素を検出したと発表した。

 北千葉浄水場から直接送水しているのは野田市、柏市、流山市、我孫子市、八千代市、松戸市、習志野市。県営水道を通じ、鎌ケ谷市、船橋市、白井市にも送っている。

 同企業団によると、22日の水は現在の水道管にほとんど残っていないが、長期間水道を使っていなければ「バケツ1~2杯の水を捨ててから使って」と呼びかけている。

さて、この記事から、いったいこの企業団がいつ検査したのか、分かります?

一見、22日に採取して検査した水からヨウ素が検出されていたのを、29日になってようやっと発表した、というのがまあ普通の思い込み。

疑い深い少数派は、22日に採取したと書いてあるけれど検査したとは書いてないぞ、と考えます。

疑い深い私は調べました。北千葉広域水道企業団のウェブサイトに行ったところ、このような発表が出ていました。

福島第一原子力発電所の事故に伴う対応について(第7報)

平成23年3月29日18時45分 追加

 昨日、八千代市上下水道局から、以下のとおり企業団が送水している八千代市睦浄水場受水地点における放射性物質の分析結果について情報提供がありました。

   採水地点:八千代市睦浄水場受水地点
   採水日時:平成23年3月22日(火)19:30頃
   分析結果:放射性ヨウ素131
睦浄水場 受水池出口   120ベクレル/kg
睦浄水場 受水池入口   370ベクレル/kg

 当企業団は、この情報を受け、急遽、保管してあった3月21日、22日採水の「浄水」2試料を分析機関に持ち込み放射性物質を測定した結果、3月22日 9時15分に採水した試料から、以下のとおり放射性物質が検出されました。なお、3月21日の試料については、放射性ヨウ素、放射性セシウム共に検出され ておりません。

つまり、21,22日に取ったサンプルは、八千代市から22日に取ったサンプルからヨウ素がでたことが分かった、と28日に報告を受けるまで、水道企業団はサンプルを検査にも出さず、手元においていたのです。報告があってから慌てて検査に出した、と言うことですが、それが28日なのか、29日なのか、明記していません。

日本のメッセージボードのメッセージはまあ驚きあきれるメッセージであふれていました。これはほんの数例

千葉にも時差があるんだ

なるほど、一週間後に発表すればパニックも買占めも起こらないからな。うまいこと考えたな。

ちょっと待った!
22日に検出したのか?今日検出したのか?
ここ重要なのに記事にないぞ! [そうそう、あなたの疑問は正しい。]

俺がさっきまで極楽気分で入ってた風呂は放射性ヨウ素風呂だったのか

水道料金払わんと駄目なのか?

福島第1原発:中部大学武田邦彦教授インタビュー『原子力保安院の嘘』

ごらんにならなかった方へ。中部大学武田邦彦教授インタビュー。いつ収録されたものかは不明。3月21日にYoutubeにアップロードされています。教授は原子力安全委員会の委員でした。

「震度6で100パーセントとはいわないが大部分が壊れる。」

「安全はほとんど関係なく作られるんですね。」

「浜岡原発は東海地震の想定震央地に建てられた」

通産省の原子力保安院の「いけいけ原発行政」が問題の根本、と教授は言っています。



いろいろ物議をかもしている教授のようですが、地球温暖化に異を唱えているだけでも物議大いにOK。地球温暖化を丸ごと信じている日本で、たいしたものです。

教授が(旭化成の)ウラン濃縮研究所の所長だったときの逸話でも分かるように、国の政治家、官僚が気にするのは自分の保身、それを、「国民の安全」に摩り替える。まあ、政治家、官僚も国民のひとりなのですから、「国民の安全」には変わりはないんですが。

「こんなのはいつでも起こってるんですよ。」
「放射能が出ていても、保安院はまったく関係ないんです。気にしないんです。自分たちに責任はないと。」

だれもが「予想外」ということでみんなが責任逃れをしている、とも。

「国民は、地震が来たら津波が来るんじゃないか、地震学者がもしかしたら間違うんじゃないか、事故があったらどうするのか、そういうことを考えているところがある、と思っている。実は、何もない。」

「20キロ半径なんてまるで意味がない。風が問題。気象庁は風の計算は出来る。予測は出来るはずだが、風は変動するから責任が不明瞭になるので、言わない。」

「福島原発あたりの風向計は壊れている」

「そのあたりに風向計、風力計を10箇所も設置してデータを取って、コンピュータでシミュレーションをかければいい」

「不完全な地震指針を通そうとするから、せめて原発付近住民にオートバイと、子供にヨウ素を配って、と言ったら、原発は安全が建前だからそういうことはやらない、といわれた」

「原子力発電所は戦艦大和。所長は大和の艦長の覚悟でやらないとだめ。サラリーマン、官僚にはできない。」

Monday, March 28, 2011

気象地球力学中央研究所ヨウ素131の放出予測(3月28日)

結構関東に掛かるみたいですね。研究所の3月28日12時の予報です。(原文ドイツ語)

研究所の日本の天気予報によると、「あさって、雨になり、風が西に吹く」、つまり東から風が吹く、と言っていると思うのですが、そうだとすると要注意。(ただ、私のドイツ語はお断りしたように初級の検定に受かった程度なので...) GIFファイル(下に掲載)の”Area E”のオレンジ色が出ると、それは10ミリシーベルト/時、”Area A"のむらさき色は、0.3マイクロシーベルト/時、これは通常の背景放射能の量と同じで、心配ないものです。(と言っていると思います。)

そこでドイツ語をよくお読みになる方のために原文:

Unfall im japanischen Kernkraftwerk Fukushima: (Update: 28. März 2011 12:00)
Ausbreitung von Radioaktivität/ Performance des ZAMG Modelles bisher gut / derzeit günstige Wetterlage

Wetter in der Krisenregion

Heute schwacher Störungseinfluss mit leichten Schauern im Norden des Krisengebietes, aber niederschlagsfrei von Fukushima bis Tokyo. Winde sind aus nordwestlichen Richtungen, drehen aber im Laufe des Tages auf Südwest. Morgen sind weiter ein paar schwache Schauer möglich, meistens ist es aber trocken. Wind aus vorwiegend südlichen Richtungen. Übermorgen Annäherung einer Störung, die in der Folge Niederschlag bringt. Der Wind dreht auf westliche Richtungen.
Ausbreitungsrechnungen

Die Ausbreitungsrechnungen zeigen, dass heute eine potentielle Strahlenwolke Richtung Südosten auf den Pazifik transportiert wird, also weg von Japan. Morgen sind durch Drehung des Windes auf Südwest weitere Transporte Richtung Pazifik zu erwarten. Übermorgen können vorübergehend auch Gebiete im Landesinnere betroffen sein (siehe Abbildungen unten). Die Farbskalierung zeigt derzeit insgesamt 5 Farben. Mit „Area E“ werden Gebiete gekennzeichnet, die derzeit mit einer Effektivdosis von ca. 10 Milli-Sievert pro Stunde belastet werden, was aufgrund der Daten in einer 25x25 km2 Box eine Maximalabschätzung ist. Die „Area A“ (violette Farbe) begrenzt eine Region mit einer maximalen Belastung von 0,3 Mikro-Sievert pro Stunde. Dieser Wert entspricht der Dosisleistung der mittleren globalen Hintergrundbelastung.

気象地球力学中央研究所(ZAMG)のアップデートは1日1回、ZAMGのサイトで毎日みれます。

2号機建屋外に高濃度汚染水 地下坑道通じ漏出

朝日のほかに、共同通信が独自記事を出しているようですが、まるでメジャーなニュースになっていない。共同通信の記事は、圧力容器に穴が開いているかもしれない、という東電の記者会見にほんのお茶を濁す程度触れているだけです。

朝日の記事のリンクには、坑道とたて穴の図解が出ています。

朝日新聞3月29日未明(1時10分)の記事

 東日本大震災で被害を受けた福島第一原発で、東京電力は28日、2号機のタービン建屋から外へつながる坑道とたて坑にたまった水から、毎時1千ミリシー ベルト以上の放射線が測定されたことを明らかにした。汚染水は容量ほぼいっぱいとみられるが、排水作業は難航している。燃料を冷やすために注水は止められ ず、水の漏出は続き、汚染水は増え続けるとみられる。このまま行けば、大量の放射能を海など外の環境に投棄せざるを得なくなる。

 原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長は28日の会見で、「正直、大変な驚き。憂慮している」と話した。土壌や海水の汚染を引き起こす可能性も あるというが、「どのような形で処理できるか知識を持ち合わせていない。原子力安全・保安院で指導していただきたい」と話した。

 東電によると、1~3号機でタービン建屋から外につながるたて坑と坑道に水がたまっているのを見つけた。2号機の場合、たて坑は深さ15.9メートル、 坑道は長さ76メートル、容積は6千立方メートル。水の表面の放射線量は毎時1千ミリシーベルトを超えた。その場に15分いるだけで作業員の被曝(ひば く)限度量の上限を超えてしまう値だ。

 2号機では、タービン建屋内でも、同程度の汚染水が見つかっており、東電は、建屋と坑道の間で水が行き来しているとみている。

 タービン建屋内は放射能を厳格に管理する放射線管理区域だが、坑道は区域外。坑道には冷却用の海水をくみ上げて熱交換器に送る配管などが通っている。汚染水はたて坑の出口から1メートルのところまで上がってきており、ほぼ容量いっぱいとみられる。

 その一方で、東電は原子炉への注水作業を続けている。燃料を冷やすため、注水を止めるわけにはいかない。だが注水を続ければ、坑道への水の漏出が続くことになる。

 東電は対策として、タービン建屋からの水抜きを考えている。つながっている可能性が高いところを抜けば、坑道やたて坑の方の水位も下がるかもしれないという。

 具体策として、あふれた水を復水器に戻そうとしている。だが、2号機では復水器が満杯。3号機も容量に問題があり、排水作業は難航している。

 原子力安全委員会は28日夜の記者会見で、坑道の水がすでに海に漏れている可能性もあるとの見方を示した。原発の沖合の海水を調べる地点を増やして監視 を強めるという。東電によると、たて坑の出口から海までは約55メートル。海に漏れた跡は確認できないというが、坑道には継ぎ目があり、防水加工は完全で はないという

 2号機以外では、1、3号機の線量は、1号機の坑道の水表面で毎時0.4ミリシーベルト、3号機は空間の線量で毎時0.8ミリシーベルトだった。タービン建屋内の汚染の傾向を反映した数値になっており、いずれも坑道と建屋内の水はつながっていると見られる。

 だが、東電の武藤栄副社長は26日の会見で、タービン建屋の地下で汚染水が見つかったことについて、「(放射線管理区域から)外に出ていく経路というのは設計上造っていない」と説明していた。

 また、汚染水が放射線管理区域外で見つかったのは27日午後だったが、東電の武藤副社長は28日夜の会見で「情報は28日午後に聞いた」と述べ、異常に気づいてから1日経って報告を受けたことを明らかにした。

東電、核燃料の圧力容器に「穴があいたイメージ」

朝日新聞が記者会見から半日経ってから記事にしました。(なにがイメージだ。まったく。)

東電、核燃料の圧力容器損傷に言及「健全性は維持」

 東日本大震災で被害を受けた福島第一原発1~3号機について、東京電力は28日未明の会見で、核燃料を入れた鋼鉄製の圧力容器が損傷して容器の外と通じた状態になっている可能性を認めた。東電は「穴が開いているイメージ」と説明。燃料を冷却するために注がれた水に放射性物質が溶け込み、外部に漏れ続けているとみられる。

 1~3号機は津波で非常用の電源が失われ、圧力容器内の水を循環させて冷やすシステムを動かせなくなった。このため圧力容器につながる配管にポンプを接続し、水を注入する作業が続いている。核燃料を水没させ、発電停止後も出続ける崩壊熱を直接、冷やすのが狙いだ。

 しかし1~3号機いずれでも、圧力容器の水位計の数値は思うように上がっていない。東電は28日未明の会見で、注水しても圧力容器が満杯にならない原因を、「(圧力容器の)下の方に穴が開いているイメージだ」と認めた。穴が開いた理由は「わからない」という。

 圧力容器は燃料ペレット、燃料被覆管、格納容器、原子炉建屋と合わせた5重の放射能閉じ込め機能の中で、最も重要な位置づけだ。福島第一原発の圧力容器は厚さ16センチの鋼鉄でできており、底部には、計測装置などを外部から差し込む貫通部などがある。その周辺から漏れている可能性が考えられる。

 東電は、水面から露出した核燃料が過熱して損傷した可能性を認めている。専門家によると、核燃料を束ねた燃料棒が損傷して崩れ、圧力容器下部に落下してかたまりになると、表面積が小さくなって効率よく水で冷やせなくなる。極めて高温になった燃料が圧力容器の壁を溶かして穴を開けた可能性もある。

 東電は一方で、内部の圧力が大気圧より高く保てているため「(圧力容器は)完全に壊れているわけではない」とも説明。「チェルノブイリのように破裂して(燃料が)外に出ている状態ではない」とし、容器の「健全性」は保たれている、という見解は変えていない。

(記事は続いています。この先はリンクで。圧力容器のことではありません。)

どうも全ては菅首相のパフォーマンスと、東電が訪問にノーと言えなかったことに由来するような?

オーストリア気象地球力学中央研究所:放射性物質福島原発とチェルノブイリの比較 

読売新聞3月28日付けの記事の中に、こんな言及がありました。

 ウィーンの気象地球力学中央研究所は、東日本巨大地震被災直後の3日間(12~14日)に、福島第一原子力発電所から大気中に放出された放射性ヨウ素は、チェルノブイリ原発事故の10日間で放出された量の約2割に相当するという試算結果を公表した。

 核実験全面禁止条約機構(CTBTO、本部=ウィーン)が、群馬県高崎市など世界各地に置いた監視拠点24か所で検知した放射性物質データをもとに分析した。

この研究所、略称ZAMGは、ヨウ素131の拡散予測のGIFファイルを毎日出してくれるありがたい研究所ですが、この読売の記事の原版を探して見たところ、まだ続きがあるのです。もとはドイツ語ですが、英語版で探しました。(ドイツ語読めるけど訳すのに手間が掛かりすぎて。ははは)

読売の記事の根拠は同研究所3月24日付けのレポート

During the reactor accident in Chernobyl in 1986, the total releases of Iodine-131 and Cesium-137 (whole accident scenario) were 1.76 1018 Bq and 8.5 1016 Bq, respectively. The three day emissions from Fukushima of Iodine-131 would be about 20% of the total Chernobyl emissions, while those of Cesium-137 would be between 20 and 60% of the total Chernobyl emissions, depending whether one believes in the different Iodine to Caesium ratio measured in Japan.

つまり、3月12、13、14日の間に放出されたヨウ素131はチェルノブイリ原発事故で放出されたヨウ素131の約20%、そして、セシウム137は、日本で計測されたヨウ素とセシウムの割合のどれを信用するかによって、チェルノブイリの20%から60%に相当する、と研究所は報告しています。

セシウム137の放出度合いが避難の是非を決めるらしい、という情報をこちらのメッセージボードで読んだ記憶がありますが、はっきりした資料がみつかったらまたお知らせします。

Sunday, March 27, 2011

気仙沼津波ビデオ

ゼロヘッジに出ていた、気仙沼の津波。いわゆる波の高さはなくても、動いてくる海水の量のすごさに絶句です。(ゼロヘッジに出ていたビデオはコマーシャルがうるさいので、Youtubeで同じものを見つけました。)

共同通信:英語ニュースと日本語ニュースの格差-世論調査結果

まあこれはほんの1例ですが。

現在の共同通信英語サイトのメーンニュース:

M6.5 quake jolts northeastern Japan, tsunami warning issued
(東北でマグニチュード6.5の地震、津波警報)
Woes deepen over radioactive water at nuke plant, sea contamination
(福島原発の放射能を含んだ水、海水の汚染が深刻化)
58% do not approve of gov't handling of nuclear power plant crisis
(58%が福島原発の政府の対応に不満)

共同通信日本語サイトのメーンニュース:

罹災証明手続きを大幅簡素化 地域で一括、「全壊」判定へ
・ 炉心溶融を震災当日予測 応急措置まで半日も
・ 検視済みの3割身元不明 体格や服装で確認呼び掛け 【共同通信】
・ NATOが全指揮権掌握 対リビア軍事作戦 【共同通信】
・ 【速報・原発事故】2号機たまり水、極めて高いヨウ素濃度 【47NEWS】
・ 「屋内から男性の声」 5時間捜索、発見できず 【河北新報】
・ 授業料免除や転入学特例 被災児童らの就学支援 【福島民友新聞】
・ 住まい、資金、教育で協力 宮城県民2次避難で16都道県 【河北新報】
・ 山形空港、29日から震災後最多の16往復 「例ない利用頻度」 【山形新聞】
・ ふんばる、3・11大震災 漁業再興何とかなる 【河北新報】



で、世論調査の結果の記事は、日本語サイトの「共同ニュース」タブをクリックしないと出てきません。

原発対応「評価せず」58% 共同通信世論調査

 共同通信社が26、27両日に実施した全国電話世論調査によると、東日本大震災に伴う福島原発事故への政府対応を「評価していない」とする回答が58・2%に達し、「評価している」の39・3%を大きく上回った。一方、被災地対策は57・9%が「評価している」と肯定的な回答となった。

 菅内閣の支持率は28・3%と、先月中旬の前回調査から8・4ポイント上昇。大震災や原発事故の対応にあたる内閣を現時点では支持するべきだとの判断とみられる。復興財源を確保するための臨時増税に対しては「どちらかといえば賛成」が47・4%と最も多く、「賛成」の20・1%と合わせ、容認派が67・5%となった。

 原発事故への対応は「あまり評価していない」との回答が38・6%、「全く評価していない」が19・6%。逆に「大いに評価」は4・9%、「ある程度評価」は34・4%だった。

 被災者救援や被災地支援に対して「大いに評価」が10・0%、「ある程度評価」が47・9%。「あまり評価していない」は31・9%、「全く評価していない」は7・3%だった。

 菅直人首相のリーダーシップについて「あまり発揮していない」と「全く発揮していない」を合わせ63・7%が否定的。首相が自民党に呼び掛けた大連立は「反対」が45・1%と「賛成」41・8%を上回った。菅首相がいつまで続投すべきかとの質問では「2012年9月の民主党代表の任期切れまで」との答えが34・7%で最多だった。

 今後の原発の在り方では「減らしていくべきだ」と「直ちに廃止」の合計が46・7%。「増設」と「現状維持」を合わせた46・5%と拮抗(きっこう)している。強化すべき防災対策(二つまで回答)は「被災者の生活支援」が65・1%で最多だった。

 民主党の支持率は前回の20・9%から18・9%に下落。自民党も23・7%から20・6%に下げ、差は1・7ポイントに縮まった。その他の政党の支持率はみんなの党8・3%、公明党4・1%、共産党3・6%、社民党0・8%、たちあがれ日本0・8%、国民新党0・7%、新党改革0・2%。支持政党なしは39・8%。


驚くべき結果ですね。

政府の原発対応を評価する人が何と40%近くもいるんですね。もともと福島第1原発にこの首相がのこのこ地震の翌日に出向いていなければもしかしたらこんなにひどくならずに済んだかも知れない(と今更のようにやはり共同ニュースに出ています)というのに。

今後の原発のあり方、こんなことがあっても賛成派と反対派は拮抗?

こんな大事故になって、なぜ日本は原子力にいまだ固執するのか、という記事、ブログポストは英語圏でかなり出ています。ドイツの与党は地方選挙で敗北、その理由は政府の原発政策のようです。原発反対を掲げるグリーン・パーティが大躍進して、野党が与党の得票率を上回りました。

それでも、電力需要をまかなえるのは原子力しかないから、というここ数十年の日本の教育は完全のようですね。

ご愁傷様です。

世界の多くの国ですでに省みられなくなってきた「人的由来のCO2による地球温暖化」も、日本ではまだしっかり政府も、民間も、国民も信じているようですし。

フランスの大統領が早急に来日するのも、多分原発大国フランスを代表して、日本が原発賛成組から抜けないように、説得するためじゃあないかしらん。

東電の記者会見:土壌サンプルのプルトニウムの検査開始

今は東電の武藤副社長の会見ですが、その前に副社長抜きの通常の会見をしてました。そこで、東電は、土壌のサンプルを21日、22日に採取して、外部の会社にプルトニウムの有無の検査を依頼している、とのこと。結果は1週間ほど掛かる、と言ってました。最初のほうは聞き逃しましたが。28日から毎週2回検査する、とか言っていました。

いまはこのチャンネルは副社長の会見です。記者はたいした質問してませんね。

USTREAMのiwakamiyasumiチャンネル

プルトニウムの測定をなぜやらないのか

副社長:プルトニウムの測定は他の放射性物質と比べて難しい。東電でも出来るように検討している。
清水社長はどうしているのか
副社長:東電内の会議などで指示を出している。

Saturday, March 26, 2011

福島第1原発3号機はプルトニウム混合燃料使用

もちろん日本の皆さんもすでにご存知だとは思いますが、念のため。

福島第1原発第3号機は、和製英語で言う「プルサーマル Pluthermal」(ちなみに、日本在住でない外国人にこれを言っても何のことか分からないと思います)、普通の日本語で言うと、軽水炉でプルトニウム混合の燃料(プル)で熱蒸気を発して(サーマル)タービンを回して発電する方式の原子炉です。

プルトニウム混合燃料(MOXと言います)で運転して事故になった高速増殖炉「もんじゅ」のことがあるので、多分お役所の誰かがどこかで新しい単語を作ったんでしょうか。プルトニウム、という単語全部を出さないように。ま、考えすぎかも知れませんが。

ちなみに、グリーンピースによると、4月の上旬にフランスから日本向けのMOX燃料を積んだ船が出港するそうです。フランスの大統領が3月末に来日しますねえ。誰か、日本でも大統領に抗議しないんですか?こんなときにプルトニウム燃料輸出なんて。(まあ買うほうも買うほうですが。)

さて、ついでに言っておきますが、プルトニウムは何も3号機だけに存在するわけでもなんでもなく、核燃料のウランが核分裂するときにその一部がプルトニウムになるのです。つまり、どの原子炉にもプルトニウムは存在しているわけです。それより気になるのは、使用済み核燃料の方。1号機から6号機まで、まあ5号機と6号機は安全にしても(東電を信用すればですが)、1号機から4号機まで、建屋が半壊しているようなところに使用済み核燃料がもの凄い数で保存されているはずですが、使用済み核燃料には大体1%、プルトニウムが残っています。

プルトニウム混合燃料のプルトニウムの濃度は4~9パーセント。使用済み核燃料内のプルトニウムは混合燃料に比べたら割合は少ないものの、何しろ数が多いので、結構な量になるでしょう。ちなみに高速増殖炉用の混合燃料は、プルトニウムの含有量が20パーセントだそうです。

プルトニウムの一番の問題は、ウラニウムに比べても放射能が格段に高いことです。また、プルトニウムをウランに混ぜると、燃料棒の融点が下がります。つまり、溶け易くなるのです。熱伝導度も下がります。つまり温度が下がりにくくなるのです

もうひとつ、危ないのは、今回覆水ポンプが稼動しなくなったため外付けのポンプでずっと海水を入れていました。配管や圧力容器に海水の塩による害が出るでない、ということだけでなく、塩が燃料棒をコーティングしてしまい、そのあといくら真水をかけても効率よく冷やせない、という可能性があります。(実際、原子力安全保安院の西山審議官はそういっています。)

日本政府もアメリカ軍の真水を大量に運べるバージをやっと思いついたようですが、ちょっと遅いのでは。まあ思いついたのか、やっと2週間以上経ってから必要な役人のはんこが取れたか、どっちかな。

濃縮ウラン溶液をバケツで運ばせた日本ですから、へんな度胸はいいのかもしれません。

玄葉光一郎国家戦略担当相:東電を激励しよう!

なんだこの人?

(おや、上智の卒業生ですねえ。学部が違ってよかった。)

琉球新報3月26日付けの記事に載っていた発言です:

玄葉光一郎国家戦略担当相は「今大切なのは東電批判より、国民全員で激励することだ」と述べたが、...

Unbelievable.

中日新聞のサイトから消えた、東電批判の記事

東電の下請け業者の怒り、という記事ですが、共同ニュースのサイトにリンクと抜粋が出ていたものの中日新聞のリンクへ行くと「ページが見つかりません」のメッセージ。

ふうん、これは何だろう、と思って、グーグルのキャッシュを調べたら、まだちゃんとありました。記事をサイトからおろした(おろさせた)のは、さて誰でしょう?Not very hard to figure out, is it?

http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:3Iqwqk-sSMIJ:www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2011032602000019.html+http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2011032602000019.html&cd=1&hl=en&ct=clnk&gl=us&client=firefox-a&source=www.google.com

ずさん管理「まさか」 作業員、東電に憤り

2011年3月26日 朝刊 (中日新聞)

 福島第1原発3号機で復旧工事の作業員3人が被ばくし、東京電力の下請け会社の作業員からは「なぜちゃんと安全を確認しない」と東電の安全管理体制を批判する声が上がった。仕事をもらう立場として「上から言われればやむを得ない」とあきらめの言葉も出る。

  「東電が大丈夫と言ったんだろう」。1号機で配管の下請け工事をした男性(37)は怒りを隠さない。3号機のタービン建屋地下の床には、高濃度の 放射能に汚染された水がたまっていることが判明。男性は元請け企業の担当者から「いずれ復旧工事があるから、準備しておくように」と言われたが「こんなん じゃ、いくら金を積まれてもやりたくない」と憤る。

 震災当時、5号機の原子炉建屋近くにいた男性作業員(62)は「まさか事前の現場チェックをしていなかったなんて」と驚く。

 「マル特」と呼ばれ、放射線レベルが高い原子炉格納容器近くで作業をすることもあったが、フィルター付きのマスク、防護服などを必ず着用した。

 「暑いし、大変だったが、それだけ東電は放射線管理をしっかりやっていたはず」と言う。別の配管工事の男性(51)は「未曽有の事故で情報が混乱したため、注意が足らなかったのではないか」と推測する。

 被ばくした3人のうち、1人は作業を請け負った関電工のさらに下請け会社の社員。電力会社を頂点とする原発ピラミッドでは、さらに底辺にいる下請けが危険な仕事を任されるとの見方は根強い。彼らは「原発ジプシー」と呼ばれ、定期検査ごとに全国各地の原発を渡り歩く。

 その1人で、25年近く働いた男性(74)は「原子炉内のように放射線量が多いところでは、線量計を外して仕事をした。上に『できません』と言いたくないから」と話す。「危険な目には何度も遭ったけれど、けががばれたら仕事が回らなくなる」とも。

 「原発から仕事をもらって恩がある」と話すのは福島第1原発で塗装業者として働く地元、福島県双葉町の男性(61)。「みんな覚悟ができている。そうじゃないと生活できない」と、被ばくの不安を打ち消すように言った。

Friday, March 25, 2011

政府をあてにするなシリーズ3:グーグル・アース放射能リアルタイムトラック、クラウド・ソース

都合の悪い情報は真夜中にこっそり流すような日本政府、東電の情報に頼る必要はありません。グーグル・アース(Google Earth)のプラグ・インがあれば、放射能がどこでどれだけ出ているのか3Dの地図上でリアルタイムで一目で分かる、クラウド・ソースのアプリケーションがどっと出ています。

いくら情報操作しようとしても、結局無駄です。ははは。Power to People.

ゼロヘッジ(3月25日)掲載記事

瞬間的なクラウド・ソースの情報伝達、分析の時代に、情報を抑制しようと政府がどんなに努力しても結局は失敗する。そのいい証拠が、日本の”Pachube"が製作したグーグル・アースをベースにした3Dのガイガーカウンター値のInteractive地図。Pachubeコミュニティはこのほかにもクラウド・ソースのリアルタイムの放射線監視ツールやウィジェットを提供している。そのうちに、日本の放射線の影響を受けている地域の隅から隅までカバーするだろう。政府が「現在測定中」と言って情報を抑えようとしても、クラウド・ソースには勝てない。

Confirming that in a time of instantaneous crowdsourced information distribution and analysis, any attempt by a government to institute an information blackout of any nature is doomed to failure, is the following amazing Google Earth-based 3D interactive map of Geiger readings from Japan. And if that is not enough, the Pachube community has released an extensive selection of crowd-sourced realtime radiation monitoring tools and widgets, focusing on as many Japanese territories as possible. Shortly we are confident all geographical holes will be filled, and every square mile of the affected territories will be mapped out surpassed the government's "Under Survey" blackout attempts.

Make sure to have the GoogleEarth API set up in advance of checking out the plugin.

プラグインを試す前に、グーグル・アースのAPIがセットアップしてあることを確認しよう。

Additionally, here is the most recent updated global radioactive fallout per ZAMG.

オーストリアの気象サービス会社が出している、放射性物質降下の状況図。

And a complete list of all the available crowdsourced radiation maps, applications and tutorials

h/t Themos Mitsos