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Saturday, June 25, 2011

福島第1原発沖3キロの海底土から放射性ストロンチウム検出

この東電の6月25日の記者会見発表を記事にしてサイトに乗せたのは、日本共産党の「赤旗」。他の大手の新聞(読売、朝日、毎日、産経)、東京新聞でさえ、オンラインでチェックした限りは出ていませんでした。

海底土からは既に広範囲にわたって(宮城沖から千葉沖まで)放射性セシウムが検出されていますが、ストロンチウムについては文科省は沈黙を続けていました。ストロンチウムは原発の敷地外の土壌、海水から既に検出されていますが、海底土から検出されたのはこれが初めてです。

6月26日付け赤旗記事:

海底土にストロンチウム

福島第1沖合 初検出 通常の258倍


 東京電力は25日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)沖合2カ所の海底土から事故に伴って放出された放射性物質のストロンチウム89と同90が検出されたと発表しました。検出された量は、通常の値を大きく上回っていました。これまで、事故由来のストロンチウム89と同90は、同原発敷地内と周辺の土壌や植物、海水などから検出されていますが、海底土から検出されたのは初めてです。

 検出されたのは、いずれも福島県の南相馬市小高区沖合3キロメートルと、楢葉町岩沢海岸沖合3キロメートルの地点で6月2日に採取した海底土。小高区沖合3キロメートルの地点では、半減期(放射能が半分に減るのに要する期間)が約51日のストロンチウム89が海底土1キログラム当たり140ベクレル、半減期が約29年のストロンチウム90が同44ベクレル含まれていました。

 岩沢海岸沖合3キロメートルの地点では、ストロンチウム89が海底土1キログラム当たり42ベクレル、ストロンチウム90が同10ベクレル含まれていました。

 1999年度から2008年度にかけ福島第1原発周辺の海底土から検出されたストロンチウム90は海底土1キログラム当たり検出限界以下~0・17ベクレルの範囲でした。小高区沖合3キロメートルの海底土にはストロンチウム90が少なくとも約258倍含まれていたことになります。

 ストロンチウムはカルシウムと性質が似ていて、魚などが摂取すると骨などに蓄積します。ストロンチウム90は半減期が長く、食物連鎖などで濃縮されたものを人間が体内に取り入れた場合、骨がんなどの原因になることが懸念されています。

 福島第1原発からは、タービン建屋地下などにたまった高濃度放射能汚染水が4月と5月に海へ流出しており、その中には大量のストロンチウム90が含まれていたことがわかっています。2カ所の海底土に限らず、さらに範囲を広げて調査を行う必要があります。

Tuesday, April 12, 2011

福島県6箇所の土壌、雑草からストロンチウム検出

もう3週間以上前にサンプリングして測定した(いつ測定したのかは不明)ことを、いまさら発表。

このブログではすでに、ストロンチウムの危険性についてポストを出しています。

読売新聞4月13日午前2時6分記事:

 文部科学省は12日、福島県飯舘村、浪江町など6市町村の土壌、雑草から微量の放射性ストロンチウムが検出されたと発表した。

 カルシウムに化学的な性質が似ているストロンチウム90は骨などにたまりやすく、長期の内部被曝(ひばく)の危険があるが、今回検出された量はいずれも微量で、人体への影響はないという。ストロンチウムが見つかったのは、福島第一原発事故後、初めて。

 このうち最も数値が高かったのが飯舘村で、ストロンチウム90が、土1キロ・グラムあたり32ベクレル検出された。

そして、これが文部科学省の発表。



Wednesday, April 6, 2011

福島第1原発:ストロンチウムは出ているのか?計測しているのか?

という疑問が、私の英語版のブログに数人から寄せられています。ここ一ヶ月、英語版のブログの方も日本の震災と福島第1原発事故レポルタージュと化しており、アメリカでろくに報道されなくなった原発事故記事を求めて人々がやってきます。中には原子力について実地の経験、知識を持っているらしき人々(例えば、米国海軍で原子力関係の仕事だったとか、地質学者でアラスカでウラニウムを掘っていたとか)がコメントを残していきます。

その中のひとつが、ストロンチウム。ストロンチウムが検出されたというニュースを聞かないが、他に同時に発生している放射性物質が検出されているのにストロンチウムが出ていないはずがない、と言うのです。また、彼らは、ストロンチウムの方がヨウ素131などよりよっぽど危ない、と言います。

ストロンチウムはウランが核分裂、崩壊するときに出来る放射性物質のひとつです。日本でも外国でも、福島第1原発からの放射性物質を挙げるときはまずヨウ素131、次にセシウム137、あとの物質はせいぜいプルトニウム、正確な測定資料が確定するまで出すな、とか、原子力安全保安院が「指導」したようですが、定期的に出てくるのはせいぜいこの3つ。

ストロンチウム(原子記号Sr)の放射性同位体ストロンチウム90は、カルシウムと殆ど構造がが同じなため、体は区別することが出来ず、カルシウムの代わりに体内に取り込んでしまうのです。ストロンチウム90の半減期は28.9年、骨に入ってしまうのでヨウ素やセシウムと違って体内から排出されず、はるかに厄介なのです。

確か3月11日に始まった事故から数日後、ヨウ素131は安定ヨウ素剤で体内摂取を防止できるがストロンチウムやセシウムは防止する手立てがない、という短い記事を見たきりで、それ以来ニュースではまったく見た覚えがありません。

そこで、検出されているのか、されていないのか、調べて見たら、こんなポストに行き当たりました。東大名誉教授の森敏博士のブログです。博士は原子力の専門ではなく、農学部、植物栄養学の専門です。

結論から言うと、出ている、しかし検出が難しいこともあって、政府、東電は測定を行っていない。検出には、ストロンチウムを直に検出することは出来ず、ストロンチウム90が更に崩壊したイットリウム90(原子記号Y)のベータ線を計ってストロンチウム90の放射能を測定する。セシウム137が存在する場所にはストロンチウム90がある、つまり、空気中、土壌中に。

政府・東電は測定しているのかもしれませんが、公開していないことは確かです。(フランスのAREVAが出していないか、後でちょっと探しに行こうと思います。確か、彼らの発表の中に、東電が一般に公開していない原発の測定データが入っていたようなので。)


博士の3月31日のブログ。

東電福島原発事故でストロンチウム90の測定データが発表されないゆえんについて

  ウランが崩壊するとヨウ素-131(I131),セシウム-137(Cs137),のほかにストロンチウム-90(Sr90)が生じてくる。にもかかわらず、現在新聞紙上ではI131とCs137だけが、データーとして報じられている。それは何故だろうか。
 
  理由は簡単で、前二者は半導体検出器で特性ガンマ線を検出できるのだが、Sr90はベータ線を出すので、ベータ線だけを測ってもそれがSr90由来であると特定できないからである。日本分析センターのホームページにはこのことがわかりやすく以下のように解説されている。

  ストロンチウム90の放射能測定の要点 ほとんどの放射性物質は 壊変 したときにガンマ線を放出します。ガンマ線はそれぞれ物質に固有のエネルギーを持っているので、ガンマ線を測れば含まれる放射性物質が何であるか、また、どの程度含まれているかを知ることができます。

  しかし、ストロンチウム90は、ガンマ線が放出されないで、ベータ線のみが放出されます。ベータ線はガンマ線と違って、固有のエネルギーを持っていないため、どの放射性物質から放出されているかを決めることはできません。このため、化学的にストロンチウムだけを分離精製する必要があります。ストロンチウムだけになった後に、ストロンチウム90のベータ線を測るわけですが、実際には、ストロンチウム90が 壊変 して生成されるイットリウム90のベータ線の方がエネルギーが大きく測りやすいため、このベータ線を測定し、その結果からストロンチウム90の放射能を算出する方法をとります。

  つまり、Sr90だけを分離精製するのに1週間ぐらいかかる。だから東電や行政当局はこの核種を測っている余裕がないのである。
 
  しかし、Sr90は体内に入ると電子配置・半径が似ているため、骨の中のカルシウムと置き換わって体内に蓄積し長期間に亘って放射線を出し続ける。このため大変危険である。原発事故で放出される量はCs137と比較すると少ない、とWikipediaでも解説されているのだが、今回の東電福島原発事故に関しては放出されている両者の存在比は全く不明である。。

  そうであるから、今回我々は、Sr90も東電福島原発事故の大気から摂取し続けており、Cs汚染地域ではSr90でも土壌も常に汚染され続けていることを忘れてはならない。将来は当然汚染土壌からSr90も作物に移行し、可食部にも移行する。Sr90の半減期も28.9とCs137(半減期30年)と同様に長いので、決して無視してはいけない。今年の産米では、きちんとSr90とCs137を測定しなければならなくなるだろう。

ウィキぺディアの「ストロンチウム90」から:

ストロンチウム90の崩壊により生成されるイットリウム90は高エネルギーのベータ線(228万電子ボルト)を放出する。このベータ線は水中で10㎜まで届き、ストロンチウム90はベータ線を放出する放射性物質としては健康影響が大きい[2]。 経口で10000Bqのストロンチウム90を摂取した時の実効線量は0.28mSvで、外部被曝が大きくなる恐れがある。皮膚表面の1cm2に100万Bqが付着した場合は、その近くで1日に100mSv以上の被曝を受けると推定される[2]。

日本の皆様、東電、保安院、政府に、ストロンチウムの測定と情報の公開を要求しましょう。待っていたのでは多分永久に出てきません。

東電:https://www4.tepco.co.jp/info/custom/service/echob_s-j.html 

原子力安全保安院:https://wwws.meti.go.jp/nisa/index.html(ただし返事は1ヵ月後だそうです。ははは)

首相官邸:https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken_ssl.html