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Sunday, January 22, 2012

【記録】3月12日正午のNHKニュース「福島原発1号機燃料棒露出」、保安院会見「1号機炉心溶融」、枝野官房長官1号機爆発を5時間後に認め、「今後、深刻な事態に陥る可能性がほとんどない」

消えないうちにコピー。

まず、2011年3月12日正午のNHKニュース。オーディオは今のところYoutubeで、こちら。

書きおこしは以下の通り。

アナ/そして原子力発電所に関する情報です。

原子力安全保安院などによりますと、福島第一原子力発電所1号機­では、原子炉を冷やす水の高さが下がり、午前11時20分現在で­、核燃料棒を束ねた燃料集合体が、水面の上最大で90センチほど­露出する危険な状態になったということです。このため、消火用に­貯めていた水など、およそ2万7000リットルを仮設のポンプを­使うなどして、原子炉の中に流し込み、水の高さを上げるための作­業を行っているということです。この情報繰り返します。

(しばらく無音…。)

「ちょっとね、今の情報使っちゃいけないんだって」

アナ/改めて原発に関する情報です。

福島県にある福島第一原子力発電所の1号機では、原子炉が入った­格納容器の圧力が高まっているため、東京電力が、容器内の空気を­外部に放出する作業を始めましたが、格納容器のすぐ近くにある弁­を開く現場の放射線が強いことから、作業をいったん中断し、今後­の対応を検討しています。

そして、炉心溶融、メルトダウンの可能性をはっきり言及していた、同じく3月12日午後二時の保安院の記者会見に関する日経新聞記事。記事は1号機爆発6分前の3時30分に発表されています。(1号機は3時36分に爆発しました。)

経済産業省の原子力安全・保安院は12日午後2時、東京電力の福島第一原発1号機で原子炉の心臓部が損なわれる「炉心溶融が進んでいる可能性がある」と発表した。発電所の周辺地域から、燃料の核分裂に伴うセシウムやヨウ素が検出されたという。燃料が溶けて漏れ出たと考えられる。炉心溶融が事実だとすれば、最悪の原子力事故が起きたことになる。炉心溶融の現象が日本で確認されたのは初めて。

保安院は同日午後3時半、圧力が高まって爆発による放射性物質の大量放出を防ぐため、格納容器内の減圧作業を実施した。圧力が「午後2時を境に急激に下がりはじめた」(保安院)という。

 周辺地域から検出された種類は、いずれも本来は金属容器で封じ込めている物質。炉心溶融で大量に放射性物質が出れば、被曝(ひばく)の被害が広がる恐れもある。

 保安院は今回の炉心溶融について「放射性物質の広がりを計算した結果、現時点では半径10キロを対象とする住民避難の範囲を変更する必要はないだろう」と話している。

 震災にあった1号機は、核燃料棒を冷やしていた水位が下がり、露出していたとの報告もあった。

燃料を包む金属容器は高温に耐えるとされる。溶けたとなれば、燃料周辺が相当の高温にさらされたとみられる。金属容器ばかりか原発の圧力容器や格納容器を溶かせば、放射性物質が外に漏れ出す。

 原発の運転中は、炉心で核燃料が核分裂を起こしている。発熱反応が連鎖し、冷却水を蒸気に変えてタービンを回し、発電している。

 冷却水があるうちは熱が一定に保たれるが、本来の水位が下がると燃料が生む熱の行き場が無くなる。最悪の事態では、原子炉の心臓部である炉心溶融が起きる。

 この事態を受け、保安院は自衛隊に給水支援を要請した。大量の水を使って熱を冷ますためだ。

 過去の大きな原子力災害も、炉心溶融が原因のものがあった。1979年には、米ペンシルベニア州のスリーマイルアイランド原発にトラブルが発生。緊急炉心冷却装置が働かず、高温になった燃料が炉心を溶かす大事故につながった。

もう一つついでに、当時の枝野官房長官のコメント「今後深刻な事態に陥ることはない」。1号機爆発を5時間後に認めた記者会見を読売新聞3月13日記事でどうぞ。

「原子炉はコントロール下に置かれる。冷静に対応してほしい」。

東京電力福島第一原子力発電所1号機で12日に起きた原子炉建屋の爆発事故で、枝野官房長官は同日夜、この日2度目の記者会見を開き、爆発の事実を認めた上で、詳しい原因を説明した。ただ、爆発から約5時間後にようやく行われた説明に、識者らは「不安に思っている住民のためにも、もっと早く正確な情報を伝えるべき」と指摘する。

 「爆発は建屋の壁が崩壊したもので、中の(原子炉が入っている)格納容器が爆発したものではない」。午後8時40分頃、枝野官房長官は記者会見でこう切り出し、今後、深刻な事態に陥る可能性がほとんどない、と強調した。「水蒸気が、格納容器の外側の建屋との空間に出て水素となって、酸素と合わさって爆発した。ちなみに、格納容器内には酸素はないので、爆発することはない」

 この日午後5時45分から行われた1度目の会見では、「何らかの爆発的事象」などと表現するにとどめ、報道陣からは、重大な事故につながる可能性から、いち早い情報を求める質問が相次いだが、「分析をしっかり進めているところ」などと慎重な姿勢に終始していた。

 一方、政府は同日、住民の避難指示の範囲を、福島第一原発を基点に半径10キロから20キロ圏内にまで拡大したが、この点について、枝野長官は「具体的な危険が生じるものではないが、万全を期すため」と述べ、不安が高まる地元住民に、冷静に行動するよう呼びかけた。

事故の初期は枝野さんに同情が集まっていましたね。今となっては信じがたいことですが。

同じく読売の、爆発当時の南相馬市の混乱を報道した記事によると、爆発ははっきり否定され、念のために屋内避難するように、というとんでもない指示だったようです。

いずれも、日本の皆様が地震、津波被害のショック状態にあったであろう時のニュースです。英語ブログにのみ掲載していた(日経、読売のニュース)のが悔やまれます。

Tuesday, November 8, 2011

枝野前官房長官の国会答弁:「短時間で影響を与えるような放射線の量ではないと」言っただけ

11月8日の衆議院予算委員会での枝野幸男前官房長官(現経済産業相)の答弁で、

「ただちに人体、健康に害が無い」と言ったのは39回の記者会見のうち7回だけ

という発言が注目を集めていますが、そのすぐ後に言ったことも注目されるべき。7回の内5回は食品と飲み物についてのものだが、残りの内の1回は環境の放射線量についてである、と続けているのです。

ビデオを見てそこの部分だけ書き起こしますと、

「結果的に北西部が放射線量が高かったわけでありますが、ここに高い放射線量がでてきたことについて、これが長時間を滞在するということではなく、短時間で 影響を与えるような放射線の量ではないと、従っていまその周辺地域の放射線量をモニタリングを強化して、そういう地域で長い時間住んだり何とかして大丈夫 なのか、ということを確認する、と言うことを申し上げたわけで...」

ちょっと待て。そこにも大嘘。

まず、「結果的」という言葉。結果的もへったくれもないのです。3月12日の早朝の時点で、国、福島県は福島の浪江町で放射性テルルを検出しています。また、当時の首相補佐官(現環境大臣)細野豪志氏は、3月15日の時点で政府は福島原発の水素爆発の水素は原子炉から出たのだろうと考えていたし、原子炉はメルトダウンしていると思っていた、とテレビで公言していました。また、朝日新聞連載の『プロメテウスの罠-防護服の男』を読んだ方はお分かりだと思いますが、浪江町を含む原発周辺で、政府は事故のごく初期の段階から放射線計測を行っており、いかに高放射線量だったかは最初から把握していたはずです。

更に、やはり北西方向の飯舘村で国が派遣した大学教授(長崎大学高村昇教授)が村人に言った言葉は、枝野前官房長官が意味したと言う「長時間を滞在するということではなく」どころか、長時間、ずっと村に居てもまったく安全、というものでした。まだこれをご覧になったことのない方、是非ご覧ください:

広報いいたて お知らせ版号外第1号(3月30日)

3月25 日、県と村の災害対策本部が共催して福島県放射線リスク管理アドバイザーによる講演会を開催しました。会場のいちばん館には村民や近隣自治体から約600人が参加しました。講師は、福島県放射線リスクアドバイザーで、被爆医療の専門家の高村昇さん(長崎大学院教授・医学博士)です。

高村さんは飯舘村の現状を分析した上で、放射線ヨウ素による甲状腺ガンについては、子どもと若いお母さんが一番影響を受けやすく、40 歳以上はほとんど影響がないこと。外ではマスクを着用し、外出後は手を洗うなど基本的な事項さえ守れば、医学的に見て村内で生活することに支障がないことなどを講演しました。

質問① 村民はこれからも安心して村で生活していけるのか。
回答①(高村アドバイザー)医学的には、注意事項を守れば健康に害なく村で生活していけます。

また、高村教授は(@rainbow3342さんツイート)、

4/6の飯舘村でのリスク説明会で「雨、台風ですみやかに放射線物質はは流される。10マイクロシーベルト毎時を下回れば子供も大丈夫」

さあ、どこが短時間です?枝野さん?まあ、弁護士でもある枝野さんは、「それは大学教授が個人的に勝手に言ったことだ」、とおっしゃるのだろうと思いますが。

あるいは、枝野さんのおっしゃる「短時間」と言うのはそれこそ毎時1シーベルトの超高放射線で被曝する、という「短時間」なのかもしれません。文字通り直ぐに影響が出ない限り、放射線の影響とは考えない、という、まあ首尾一貫していると言えば言える姿勢ではあります。

国会答弁のビデオはこちらです。残念なのは、質問者の自民党村上議員が、「私の質問に答えてない」と言うに留まり、枝野さんの答を更に追求しなかった(のか出来なかったのか)ことです。

Friday, September 23, 2011

枝野経産相、インドネシアにインフラ事業売り込み、シンガポールで東北産食品の安全性をアピール

農水省が日本食を「世界文化遺産」に登録しようとし、外務省はツイッターやフェースブックのフォロワーの多い外国人を日本に招いて「好意的な」発信をしてもらおうと計画する中、負けてはならじと経済産業省。かの枝野『直ちに影響は無い』幸男氏が経済産業相としてシンガポールを訪問し、東北産の食品の安全性をアピールしたそうです。

シンガポール?シンガポールだけが目的の外遊なんて聞いたことがないなあ、と思い、調べたところ、枝野さんの経済産業相としての初の外遊地はシンガポールの前日のインドネシアでした。大規模インフラ事業の売り込みです。枝野さんに限ったことではありませんが、日本政府は既に福島第1原発事故、東北関東の放射能汚染は過去の終わった話、として行動、発言しているような気がしてなりません。

まずシンガポール訪問から。

9月23日付け共同通信記事:

【シンガポール共同】枝野幸男経済産業相は23日、シンガポールで同国のヤーコブ・イブラヒム情報通信・芸術相と会談し、「日本の農産品の安全性は客観的、科学的に検証している」と述べて、東北など日本産の食材が東京電力福島第1原発事故で被っている風評被害の払拭に努めた。

 経産省は東北地方の食文化に加え、ファッションなど3分野で、シンガポールにおける日本企業の事業展開を支援する方針。シンガポールに日本食の店を開設し、両国の食品関係者が協力してメニュー開発することなどで、日本のブランドイメージの向上を図る。

どうもインドネシア訪問の息抜きみたいですね。ほかに理由があるのかもしれませんが、いわゆる「風評被害」なるものの払拭に努めるのにわざわざ大臣が訪問するなら、もっと貿易取引高の高い地域から行くのが普通ではないかとは思います。また、シンガポールで数年仕事をしていた時の話ですが、日本企業はもう十二分にシンガポールで事業展開しています。わざわざ経済産業省の支援が必要だとも思えません。

さて、そのインドネシア訪問の内容。産業空洞化で国内で生産して売るものがなくなってきている日本。国が大手企業と組んで大規模プロジェクトを発展途上国に売り込む、というのが福島原発事故以降も変わらない政府の姿勢のようです。(売り込むのに使っているのは国民の税金なんですが...。)下の記事に唯一書かれていないのが、原発の支援。

NNAアジア9月23日付け記事より:

枝野幸男経済産業相は22日午前、経産相として初の外遊先となったインドネシアで、同国のハッタ経済担当調整相ら閣僚数人と会談し、両国の貿易・投資関係を深化させることを確認した。日本側はインドネシアのインフラ整備に対する支援を惜しまないことを約束した一方で、鉱物資源の日本への安定供給や、現地に進出する日本企業の多くが直面する税制問題などの解決に向けた協力を求めた。【久保英樹】

枝野経産相はインフラ事業に関し、先に中部ジャワ州の石炭火力発電所(容量1,000メガワット2基)を電源開発(Jパワー)と伊藤忠商事を含むコンソーシアムが受注したことに対して謝意を表明。その上で、先月に円借款で設計業務を行うことが決まった西ジャワ州のインドラマユ石炭火力発電所にも日本企業が参画できることに期待を寄せた。都市交通の分野でも協力していけることを強調した。

これを受けてハッタ調整相は、スカルノ・ハッタ国際空港とジャカルタ中心部を接続する鉄道などを含む首都圏の鉄道網の整備、新たな港湾の建設について、日本の協力を求めた。

枝野経産相は2国間関係についての話し合いで、エネルギー関連の懸念事項として、インドネシアで2009年に施行された鉱物石炭法『09年第4号』に関連し、14年1月から未加工の鉱物資源の輸出が禁止される規定を挙げ、日本への鉱石輸出が継続できるよう要請した。ハッタ調整相は「これまで日本企業が手掛けてきた既存鉱物資源の契約は大切にする」と述べるにとどまった。

同経産相はこのほか、工場向けエネルギー管理、自然エネルギーとの連携、蓄電池、燃料電池、配電自動化、系統安定制御などの「スマートコミュニティー」技術の導入を具体的に進めるため、今年11月に日本から官民から成る使節団を派遣して議論を深める考えを示した。

また、三菱航空機が開発する国産初の小型ジェット旅客機「MRJ」の国営ガルーダ航空への販売についても支援を仰いだほか、進出企業が移転価格税制の適用を受けて苦しんでいる現状を訴えた。ハッタ調整相は税制問題に関しては、専用のヘルプデスク開設や関連法案の改革で対処する考えを明らかにした。

同調整相からは、▽エネルギー下流部門▽石油化学▽鉱産物の加工▽自動車・自動車部品の投資促進▽食品加工――の5分野での協力を求められ、枝野経産相は「前向きに検討したい」と応えた。このほかにも東アジア経済統合についての意見を交わし、11月にインドネシアのバリ島で開催される東アジア首脳会議(サミット)で議論を深めていくことを確認した。

■副大統領ら他閣僚とも会談

枝野経産相は同日午後、ブディオノ副大統領、ヒダヤット工業相、マリ商業相などの閣僚と相次いで会談した。

ブディオノ副大統領とは、インドネシア首都圏を中心としたインフラを整備する計画「首都圏投資促進特別地域構想(MPA)」で両国が協力していくことや東アジア経済統合に向け作業部会を設置すること、エネルギー分野での協力関係を深めることなどを話し合った。同副大統領は、インドネシアは天然資源が多いのに加え、若年労働者が豊富なこと、各種マクロ経済指標が好調なことから、投資先として魅力的であるとアピールした。

ヒダヤット工業相は、これからも日本からのさまざまな産業投資に期待しているとした上で、特に自動車産業のすそ野を広げる投資を求めた。

マリ商業相とは、2国間の知的財産所有権の枠組みを、来年2月に東京で開催される日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)の知財に関する会合で具現化することなどを確認した。

また、各閣僚にも未加工鉱物資源の輸出禁止に対する懸念をあらためて表明。インドネシアが鉄鋼品へのダンピング(不当廉売)調査を行っていることに対しても、同国の利益にはならないとの考えを伝えた。

同経産相は今回、MPAの閣僚級運営委員会に出席するためにジャカルタを訪れた。同委員会にはハッタ調整相との会談後に参加し、同相と共同議長を務めた。

23日にはシンガポールを訪問し、ヤコブ・イブラヒム情報通信芸術相らと会談する予定だ。