先週、左寄りのブログサイト、デイリー・コスが載せた記事です。デイリー・コスの記事はゼロヘッジなどのファイナンシャル・ブログとは違って左寄りの政治色がかなり前面に出ていて、おまけに個々の記事もあまりオーガナイズされていないので、私の通常フォローするサイトではありませんが、もしこの記事に書いてあることが事実なら、ゴールドマンの存亡がかかるくらい大変なことです。
"Incredibly Shrinking Liquidity" as Goldman Flushed Quant Trading (7/7/09 Daily Kos)
肝心なのは、筆者がデイリー・コスの他の人が書いた(らしい)ものを引用しているところです。
『GS(ゴールドマン・サックス)は政府の特別優遇の結果としてシステムへのアクセスを持っているため、トレードデータがコミットされる前に読むことができ、自社の売買オーダーをその短い瞬間に出すことが出来る。...もし本当なら、これはまったく違法で、まともな国ならゴールドマンはアーサー・アンダーセンと同じ運命を辿って然るべき...』
『ひょっとするとゴールドマン・サックスが行ったのはセキュリティ・アクセス・コードを使って、NYSEのトレード情報を前もって入手するシステムを構築したのかもしれない。この、ほんの一瞬の情報の優位性から得られる利益はおそらくとてつもないものだった可能性がある。一日あたり100万ドルといったような』
何がなんだか分からない向きには、これが原文です。
”Goldman Sachs may just possibly have used security access codes and built a system to acquire trading information PRIOR to transaction_commit time points at NYSE.
The profitability of this split-second information advantage would have been and could have been extraordinary. Observed yielding profits at $100,000,000 a day. ”
問題は2つあると思われます。1つ目、政府の特別優遇措置がゴールドマンだけになされていた可能性。2つ目、その優遇措置を利用(悪用?)して、NYSE(ニューヨーク株式市場)のトレードの”Front-running”(違法です)をゴールドマンがやっていた可能性。
デイリー・コスが言うとおり、(本当だとしたら)まともな国ならこれは大問題ですが、アメリカはまともな国であることをもう何年もやめているようです。新しい政権になっても、一向に変わる様子はなく、逆に一層不透明になりつつあります。まあ、本当だとしても、精々多少の罰金が科せられて終わり、といった、形式上の軽いお仕置き(”Slap on the wrist”)が関の山、と私は踏んでいますが。
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3 years ago
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