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Sunday, June 10, 2012

米国高校生1000人を被災地にボランティアとして招聘する国際交流基金(外務省管轄)の「キズナ(絆)強化プロジェクト」の目的: 「日本再生に関する外国の理解増進及び風評被害に対して効果的な情報発信」


英語ブログに来た読者情報は、アメリカ全国から高校生1000人が、福島県、宮城県、岩手県、茨城県に2週間滞在し、地元と交流を深め日本の復興の様子を体験する、という驚きのニュース。第1陣(3陣まであるのでおそらく300人程度か?)は6月10日の日曜日に既に現地入りしているはずです。

そこで、共同ニュースが4月に出していた広告記事のリンクを辿って国際交流基金の該当ページに行って見たところ、交流を深める方法がもう少し詳しく書いてありました。それはなんと、

清掃、植樹などのボランティア活動

選りに選って清掃と植樹??

福島、宮城、岩手、茨城といえば、地震・津波の被害も一番多く受けましたが、福島第1原発事故の影響も一番多く受けた県です。そこへ外国の高校生を6月7月だけで1000人も滞在させ、清掃、植樹のボランティアをやらせ、帰国した際には明るく楽しい日本の復興を発信して風評被害を打ち消してもらおう、という目論み。

万が一の責任は、誰が取るんでしょう。学校の先生は、親は、何を考えているんでしょう。

去年3月11日の地震・津波・原発事故の当日から病気の時以外は毎日欠かさず英語でブログを書き続けて情報を発信してきた結果がこれです。なんのインパクトもなし。まあ私一人で何が出来るわけではありませんが、やっぱり空しいですね。

以下、ページのコピーを後世の記録としておきます。(強調(太字+黄色マーカー)は私です。)

アメリカの高校生1000名が6・7月に東北被災地でボランティア活動
日本の被災地高校生・大学生ら1200名も米国へ
~「キズナ強化プロジェクト」米国部分実施~

国際交流基金(ジャパンファウンデーション)は、東日本大震災復興支援事業の一環として行われる青少年交流事業「キズナ強化プロジェクト」に関し、日米の青少年交流事業を実施します。

今年6月・7月にかけて、合計1000名のアメリカ人高校生が全米各地から、2週間の日程で被災した4県(宮城県・岩手県・福島県・茨城県)を訪問し、ボ ランティア活動(清掃、植樹等)や市民との交流活動を通じて、復興の様子を体験する他、被災地の日本人高校生も1000名が渡米し、全米各地でホームステ イや交流活動に参加しながら、自身の出身地の復興状況について発信します。

また、被災地等の日本人大学生等200名が米国に6ヶ月間滞在し、英語研修と企業・団体でのインターンシップに参加し、復興状況を発信するとともに国際的な視野を育みます。

これらの日米青少年交流を通じ、日本再生に関する米国市民の理解増進や対外発信強化に貢献するとともに、被災地復興を担う次世代の人材、日米交流の担い手育成を図る事業です。

1. 日本高校生1000名の米国短期派遣(15日間)
全米各地の高校での交流やホームステイを通じて、被災地復興の現状等について発信し、
米国での理解を増進します。
★参加学校募集のご案内はこちらから

2. 日本大学生等200名の米国長期派遣(6ヵ月間)
英語研修と米国の企業・団体等のインターンシップを通じて、被災地復興の現状等について発信し、
被災地復興を担う国際的な視野を持った次世代の人材、日米交流の担い手を育成します。
<9月派遣開始予定>
★参加者募集のご案内はこちらから

3. 米国高校生1000名の短期招へい(14日間)
被災4県(宮城県・岩手県・福島県・茨城県)で復興状況を視察し、ボランティア活動等を行う他、
各地で交流活動を行います。
2012年6月10日(日)~6月23日(土)、7月1日(日)~7月14日(土)、7月8日(日)~21日(土) の3日程で
訪日予定。

【「キズナ強化プロジェクト」について】
東日本大震災の被災地復興支援事業として行われる、アジア・大洋州地域と北米地域との 青少年交流事業。「世界に開かれた復興」の促進を目的に、
約1年間の間に同地域の高校生・大学生を約1万人
(短期9,750名、長期250名)を日本に招き
、被災地の青少年1,300名(高校生・短期1,100名、大学生・大学院生・長期200名)を北米に派遣する事業です。
青少年交流を通じ、日本再生に関する外国の理解増進及び風評被害に対して効果的な情報発信を行い、東日本大震災の被災地復興に資するため、日本政府(外務省)により進められています。
この「キズナ強化プロジェクト」のうち、米国との青少年交流事業については、外務省からの拠出先である日米教育委員会(フルブライト・ジャパン)から受託し、国際交流基金日米センターが実施します。
【問い合わせ】
国際交流基金 日米センター(CGP)
担当:吉田、廣瀬
E-mail
TEL:03-5369-6072 FAX:03-5369-6042

今後1年で1万人。北米だけでなく、アジア太平洋地域、アセアン諸国からも招聘する予定のようです。

Sunday, March 11, 2012

ほとんど意味不明の外務省制作コマーシャル”Japan Power of Harmony” (日本 和の力)


震災1周年を記念して外務省が海外向けに作った4本のコマーシャル、外務省のページによると、

東日本大震災による風評被害を解消し、日本のイメージ回復・向上につなげるため、日本及び東北の魅力を海外に向けて発信するテレビCMを作成しました

とのことですが、4本の内の”Japan Power of Harmony”というコマーシャルは明らかに世界のビジネスを対象としたもののようで、他のコマーシャルとは違って日本の技術力をアピールするべく(と外務省は言っています)、全編にナレーションが入っています。

これがなんというか...。英語の単語を確かに使っているんですが、とても英語で理解が出来ない。意味不明のすごい代物なので、ご紹介します。

コマーシャルは外務省のYoutubeチャンネルにあります。埋め込みをさせないという制限が付いているので、このリンクでご覧いただくしかありませんが、ナレーションの英文書き起こしは以下の通り:

Japan, a country of perseverance and spirit of harmony.
Spirit born from the severe nature of our nation.
And that reality has formed Japan, through endless innovation and cooperation.
"These innovation from my country of Japan will ultimately contribute to the entire health of our society, to the entire advancement of the human race."
Now, more than ever, the world is facing challenge.
And Japan offers our unique experience for everyone.
We know, we learned, power is created from the cooperation of people.
It's the power of harmony.
Together for a better future.
Japan.

最初にコマーシャルを見たとき、英語としては私にはなにがなんだかさっぱり分かりませんでした。背景にある日本語の想像はなんとなく出来ましたが、なんかへたくそな、学生レベルの英作文(日本語を英語にする、という意味)だなあ、というのが第一印象。何を誰に訴えたいのかをまるで考えないでただ訳文をつくった、という感じです。

さて、この英語は理に適った日本語になるんでしょうか?はっきり言って、無理です。羅列されている単語からなんとなくイメージをわかせることは出来るでしょうが、その手法はいかにも日本。論理的なメッセージを貴ぶ国際ビジネスに受けるとはとても思えません。

おそらく原文は外務省の政治家か官僚の書いた日本語か、訳の分からない英語。それを基にしてコマーシャルを作れ、と指示されて、原文を翻訳したか、訳の分からない英語を多少ましにしたかして英語のナレーションをつくって適当な画像をつけた、というところでしょうか。(あくまで私の推測。違うかもしれません。)

あえて日本語に翻訳してみます。(注意: まったく無意味の作業である可能性大。)まずタイトルの”Power of Harmony” を「和の力」と訳しましたが、これは聖徳太子の「和を以ってこれを貴しとする」、の和のつもりです。

Japan, a country of perseverance and spirit of harmony.
日本、辛抱強さと和の精神の国。

Spirit born, from the severe nature of our nation.
精神は、私たちの国の厳しい自然から生まれました。(という意図だとは思うんですが、英語だけを読むとそうではなく、「この精神は日本という国あるいは国民の性質が厳しいものであることから生まれました」みたいなことになってしまう。第一、日本の自然は厳しくなんか無いですよ、世界の各地に比べたら。物成りの良い、温帯です。)

And that reality has formed Japan,
そしてこの現実が日本を作り上げました。(どの現実だか全く意味不明)

through endless innovation and cooperation.
限りない技術革新と協力を通して。(まったく意味不明)

(ここで、コヤリ・ユキオさんという方が登場します。国際宇宙ステーションに資材を届ける補給機の宇宙航空研究開発機構プロジェクトマネージャーとの字幕が出ます。)

"These inventions from my country of Japan will ultimately contribute to the entire health of our society, to the entire advancement of the human race."
「私の国日本からの発明は、私たちの社会の健康に、全人類の進歩に、究極的に寄与します。」 (まったく意味不明。)

Now, more than ever, the world is facing challenge.
現在、前にもまして、世界は問題に直面しています。(世界の前に日本が直面している問題のほうがよほどすごいと思うんですが。)

And Japan offers our unique experience for everyone.
日本は、日本のユニークな経験をすべての人に分かち合います。(放射能のことみたいですね。皮肉。)

We know, we learned, power is created from the cooperation of people.
私たちは知っています。力は人々の協力で作られるのです。

It's the power of harmony.
和の力。

Together for a better future.
共によりよい未来に向かって。

Japan.
日本。

日本語にすると、単語を拾い見てなんとなく分かったような気になるでしょう? 英語だけ読んで、聞いている外国人には、おそらく、「なんとなくわかったようなわからないような、よく考えたらぜんぜん分からないし意味不明」だと思います。このコマーシャルを見て、「わあ、日本てすごい技術があるんだ!」「日本のイメージが良くなった」、などと感心する外国人がいるとしたら会ってみたい。(今英語ブログ読者に聞いています。)

金を使ったんでしょうがその割にはちゃちな画像で、画像に何の脈絡もない。

さてこれは電通か博報堂か。

広告のコピーのあまりのひどさに、これは大臣クラスの政治家の発案であるような気がします。英語ブログ読者の一人のコメントは、

「あまりにひどくて、かえって可笑し味がある。1980年代の安っぽいコマーシャルを見ているようだ。」

まあそんなところが妥当でしょうか。1985年プラザ合意が及ぼした経済への悪影響を軽減すべく始めた低金利政策が生み出した不動産バブルがはじけるまでの1980年代は、日本の多くの人々が裕福に感じた最後の年だったかも知れません。

Sunday, September 18, 2011

外務省、フェースブック、ツイッターの海外の発信者を福島、宮城などに招いて「風評被害」の解消狙う

日本の政府にお願いです。これ以上全世界に恥をさらすのはやめてください。福島第1原発の事故後の対応のまずさ、情報の隠蔽、放射能汚染を「風評」と片付ける、放射能に対する認識の欠如などは、もうとっくに世界にばれています。はっきり言って、笑い者です。福島原発で働く作業員の方々に支給されていた昼食が廃止になっても、政府は知らんふりをしていることも知っています。

ジェット気流に乗って福島の放射能は広く北半球に拡散しました。汚染された海水は、海流に乗って太平洋の東側に到達します。外国の専門家の中には、放射性汚泥、がれきの焼却で再度放射能が拡散されることを心配する人々もいます。

いったい何を考えてこんなことを企画するんですか?こんなことに15億円も費やすより、その金で(どうせ借りた金しか日本政府は持ってませんが)正確なサーベイメーターでも市民団体に買って渡したらどうですか。

外国から人を招いてわざわざ高線量、高汚染の地域に行かせて地元の産物を食べさせ、それで好意的な記事を書いてもらえれば「風評」が無くなる?「風評」すなわち「放射能」と認識されていることを、知らないんでしょうか。

毎日新聞9月19日付け記事

東日本大震災:「日本安全」つぶやいて 風評対策、海外からツイッター発信者ら招待

 外務省は、東京電力福島第1原発事故による日本の農産物や観光などへの風評被害対策として、フェイスブックやツイッターなどソーシャルメディアの発信者を海外から招く準備に入った。世界で5億人以上が利用するとされるソーシャルメディアが、中東政変などで大きな影響力を見せていることに着目した試験事業。被災地を回った発信者に、安全性や感動を伝えてもらうことで、風評被害の緩和を狙う。

 東日本大震災からの復旧に向けた11年度第2次補正予算で、外務省は風評対策のため、15億円を計上した。外務省として初めての発信者招待は、この対策の一環。

 11月ごろから、欧米や中国、中東などから、読者の多い発信者約15人を数回に分けて、福島、宮城、岩手県などに招く方向で、在外公館を通じて参加者を選ぶ。

 ソーシャルメディア関係者が、日本に好意的な書き込みをする保証はないが、外務省の担当課は「現地に足を運び、特産物を食べてもらった上での発信だけに、風評ではない信頼性の高い内容になる可能性が高い。迅速、大量、広範囲に情報を届けることもできるはず」と期待。さらに、海外の新聞やテレビ関係者を数十人ずつ被災地に招き、より広範囲に日本の農産物、観光情報を発信したい考えだ。

 風評対策事業ではこのほか、日本産品の安全性を伝える著名人のテレビコマーシャルを海外で流し、各国の在外公館で被災地産品の物産展や試食会の開催も計画している。【犬飼直幸】

おまけに海外での物産展や試食会??(ため息。)暫定基準値を超えているのにうちの新茶は安全です、とニューヨークに乗り込んでいたどこぞのオクスフォード大卒の知事と同じレベルか。

さて、政府の尻馬に乗っかる「著名人」は誰でしょうね。海外で知られている人、となると、まあ限られてきますが。東電のコマーシャルや原発推進コマーシャルに出演した「著名人」の方々の中には公開されている方もいるとか。

外務省官僚の認識が徹底的に間違っているのは、「中東政変などで大きな影響力を見せていることに着目した」ことです。確かにフェースブック、ツイッターは大きな影響を与えました。私も、福島の事故があるまではエジプト、リビアの革命をフォローしていましたから、よく知っています。しかし、フェースブック、ツイッターで情報を拡散していたのは*革命側*です。政府のプロパガンダを信用しないことが身についている人々が、自分たちの情報を流し始めたのです。

それを誤解して、政府のプロパガンダに使える、と思ったわけだ。ムバラク大統領やカダフィ大佐の支持者がツイッターで情報発信していた、なんて話は聞きませんでしたが。日本政府が考えているのは、アメリカのオバマ大統領が選挙戦でやったような、まあ「やらせ」のソーシャルメディアのことなんでしょうか、と思っています。

日本の皆さん、こんなことに皆さんの税金、使われていいんですか?

多分この15億円の予算の一部なんでしょうが、外務省はソーシャルメディアを使って日本政府のプロパガンダを海外に英語で流すアルバイト職員2名を募集しています。海外から招く予定のソーシャルメディア発信者の受け入れ、日程等の調整業務も仕事のうち。契約期間は10月3日から6ヶ月。週5日で29時間以内の勤務。

やっているのは外務省外務省大臣官房広報文化交流部総合計画課 経理庶務班
電話番号:03-5501-8127
ファックス:03-5501-8126