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Friday, November 25, 2011

(メモ)福島県の高汚染米、土壌説と落ち葉説 (どちらもはずれか)

福島市大波地区(旧小国村)のキロ当たり630ベクレルセシウムの米の判明は11月16日でしたが、その後、先の二本松市での500ベクレル米の検出と合わせて、なぜこの2箇所が、という記事がいくつか出ました。記録に、そのうちの一つをコピーしておきます。

実はこの2箇所どころの騒ぎではなく、大波地区の5農家の玄米からは暫定基準を大幅に超えるセシウムが検出され、しかも県と市は見て見ぬ振りを続けてきた可能性があることは昨日のブログにもお出ししました。

下の記事は今回の5農家からの検出以前、11月21日時点での記事です。福島県は土壌のせいにし、東大の研究者の方は山の広葉樹の落ち葉だ、とおっしゃる。そうなのかも知れませんが、昨日のブログのポストでもお分かりのように、広葉樹が落ち葉になって腐る夏以前から、大波地区の農家の方々は土壌が高度に汚染されていることを知っており、また県も市も知っていたらしいことから、一番の原因は福島第1原発から放出された放射性物質がおそらく公表されているより多い量で広範囲にわたること、そして2番目の原因は、その調査を避けて通った県と市でしょう。

河北新報11月21日付け記事

福島県二本松市の水田1カ所で栽培されたコメから9月、周辺より特に高い1キログラム当たり500ベクレル(国の暫定基準値と同数値)の放射性セシウムが検出された問題で、この水田のイネは、通常とは逆に、穂に近い新しい葉ほどセシウムの濃度が高かったことが東京大の根本圭介教授(栽培学)の研究で20日までに分かった。

 新しい葉は7月末~8月の夏場に育ったもので、高濃度のセシウムが付着した裏山の落ち葉が、夏の暑い時期に腐食が進んで分解され、水に溶けて田んぼに流れ込んだと根本教授は推測している。

 これまでの福島県の調査などでは、放射性物質を吸着しにくい砂に近い土壌が原因と考えられていたが、新たに「落ち葉原因説」が浮かび上がった形だ。

 根本教授は、この水田のイネの葉や茎を詳細に調査。葉に含まれる放射性セシウムは、穂に近い一番上の葉が最も高く、下の葉になるほど数値が低かった。一番上の葉は、数値が最も低い葉の約3倍の濃度だった。茎でもほぼ同様の結果だった。通常は、後から育った上の葉ほど数値が低くなる傾向があるという。

 福島県によると、この水田は裏山が迫る地形で原発事故発生時、広葉樹の落ち葉が山一面に積もっていた。今月、1キログラム当たり630ベクレルの放射性セシウムが検出された福島市大波地区の水田も似た地形とされる。根本教授は「詳しく調べる必要がある」と話している。

 500ベクレルが検出された二本松市の水田を所有する男性は「豊富な栄養を含んだ山の水が流れ込むのがこの田のいいところだったが、落ち葉が原因とすれば裏目に出た形だ」と話した。

東大の根本教授によると、新しい葉ほど放射性セシウムの濃度が高く、通常とは逆だった、とおっしゃっていますが、飯舘村の土で稲の栽培実験をなさった石川県金沢大学の田崎和江名誉教授によると、5万ベクレルの汚染土で作った稲の可食部、稲穂の部分がもっとも高放射能だった、ということです。(セシウム137の測定で籾米(もみごめ)から2600ベクレル、わら2200ベクレル、根1500ベクレル)

田崎教授の実験によれば、セシウム汚染落ち葉などなくとも稲の一番上の部分が一番高汚染になっていますね。さて、次なる説はいったいなんでしょうか。楽しみです。(皮肉)

大波地区より更に汚染されている可能性もある旧緊急避難準備区域(9月30日に解除)では、一部で既に田起こしが行われ、汚染土壌を混ぜてしまいました。農水省は静観、という馬鹿なニュースも先日リンクしましたが、国、県、市町村がしっかり情報を出さない限り、作る気がなくても汚染米を作ってしまう農家がまた来年もでる可能性が。そしてまた、どこかの大学や研究機関の教授が、原因究明を行い、有名人が福島の米を買わない消費者を叱るのでしょう。

Thursday, November 24, 2011

「何を今更シリーズ」:県も福島市も、大波地区の汚染を見て見ぬ振り、知らぬ振り

  • 大波地区の農家の土壌汚染1万ベクレル(農家の自主測定)

  • 県も市も測定していないが、県も市も、大波地区の高度汚染を知っていた(農家が何度も電話)

  • 葉物野菜から1万ベクレル、果物から300ベクレル(何かの間違い、勘違いであることを望みます)

  • 県も、JAも、大波の野菜は調べていない

  • JAは最近まで検査機械がなかった

福島県福島市大波地区の農家の方が、11月23日の「市民集会・渡利の子どもたちを放射能から守ろう」で発言されています。このブログの読者の方(Fukuさん)の情報で、岩上安身さんのIWJのUSTREAM実況録画のビデオから、当該部分を私が書き起こしました。多少の言い回しは聞き落としたかもしれませんがご容赦ください。農家の方は、落ち着いて事実を分かりやすく述べていらっしゃいます。(ビデオの32分20秒ぐらいから35分50秒ぐらいまで。強調は私です。)

大波の小池です。若干ちょっと話し忘れたんですけど、お米の問題がありましたけど、あれはあそこの田んぼだけぽこっと何か630ベクレルですか、出た、と言う話になってしまいそうなんですが、じつは南相馬の方で実験をやっている方がいろいろ調べてたら、やっぱり田んぼごとに線量は段階的に違っている、ってことがもうはっきりしてまして

大波はですね、実際に測定していないんですよね。だからいきなりあそこだけがぽこっと出ているような形になってきてるんですが特殊状況ではなくて。私のところの畑もだいぶ前に測ってますけど、1万ベクレルありますんで(会場がざわつく)、大波そのものが全体的にかなり高いことは間違いないです。

そして私何度も県に電話して、高いから、とにかく高すぎるから調べてくれ、と。で米も5000ベクレル以上はつくっちゃいけないといってるくせになんで大波調べないの、ということで何度も電話して、

最後にもらった電話は、県と市とで協議して、市の方で分かりましたじゃ調べます、といわない限り調べられないんだそうです、県のほうでは。そういうことをやってますので、本当はもっと早く、きちんとポイントポイント調べていればもっと早く出たはずなんです。

大波、みんな野菜とかも食べてますけれど、まあ幸い野菜はさほど吸収しないものが結構多かったんで、どうかなと思うんですが、うちで測っているものなんかだと、例えばカリウムすごい吸収する植物あるんですがそういうの選んで調べますと、葉っぱだけ調べると1万ベクレルなんて数字が出てきちゃいますんで。果物なんかだと、うちの畑で300ベクレルぐらいですけど。

とにかくどんどん調べてくれるように言ったんですが、なかなか。

JAのほうも、皆さんJAできちんと前から調べていると思ってるんでしょうけど、JAは機械なかったですからね何回もJAに電話したら、いやうちは調べてません。大波の野菜調べてるんですか、と県に言ったら調べていません、て言ってましたからね。今なんかJAがいきなり、自主的に出してくれた人の米を調べた、というふうに言ってますけど、やっとですからね。

まあ補足のあれで。。。

大波地区で行われなかったのは米の検査なのか土壌の検査なのか、ビデオを見た限りでは分かりにくかったので(多分土壌のことだと思いましたが)、福島県の米の調査の発表を実際に調べてみました。合併前の旧小国村として予備調査が一箇所、本調査では2箇所調査結果が出ています。具体的に大波地区(旧小国村)のどこを検査したのか、詳細はありません。

土壌調査を見ると、福島市に併合された旧小国村(大波地区)での調査はありません。伊達市に併合された霊山町下小国(大波地区の東に隣接)の調査は存在し、そこからは畑の土からキロ当たり8000ベクレルを超えるセシウムが検出されています。

(地図の赤丸が福島市大波地区(旧小国村)。地図は福島県ホームページより)

しかし、小池さんのような農家の方の通報で、大波地区の土壌の汚染度の把握は県も市も行っていたはずと思われ、放射性セシウムを高濃度で検出しかねない危険な場所は避けて米の調査をしたと勘ぐられても仕方がないような対応の気がします。

見て見ぬ振り、知って知らぬ振り。福島県に、県のレベルでも市のレベルでも三猿を見事にやられて、全国の消費者がだまされているような、いやな気がします。

ちなみに、キロ当たりセシウム1万ベクレルの汚染は一平米当たりにすると65万ベクレル。これは、チェルノブイリ事故後の「強制移住エリア」の数字に該当します。

ところで、放射能を避けようとする消費者を罵倒する有名人リストがまた増えました。歴史小説家(と称していらっしゃる)塩野七生さんに加えて、俳優の津川雅彦さんとお仲間(黒柳徹子、奥田瑛二、西田敏行、西岡徳馬、本田博太郎、笹野高史、村田雄浩、相島一之、田中章)が、福島の米野菜を買わない消費者を口を極めて罵っておられます。この大波地区の農家の方の、淡々とした報告をお聞かせしたいものです。

ちなみに、津川雅彦さんがそのブログエントリーをお書きになった日は、大波地区の630ベクレルのセシウム米のニュースが出た日です。また、ツイッターのフォロワーの方からの情報では、津川さんのコマーシャル出演先には九州電力もあるそうです。(ウィキより。)なるほど。

Sunday, November 20, 2011

東京新聞: 除染待てず田起こし 福島の一部 農水省は静観

「福島の一部」というのは、緊急時避難準備区域だった地域。9月30日付けで解除されましたが、その後の目処が必ずしも付いているわけではなく、農地(畑、水田)の「除染」方法が確立されているわけでもありません。そこで、痺れを切らした農家の方々が、田をこれ以上荒らさないようにとの田起こしなのだと思いますが、そこで田起こしというのはどれくらいの深さでやるものなのだろうか、とざっとネットで調べてみました。

結果は10センチから20センチ。これで表層5センチにあったであろう放射性物質が少なくとも10センチの深さまで混ざった可能性。田起こしは作付けまで数回行われるものだそうです。

福島県の土壌中の放射性物質はセシウムだけでなく、既に公表されたストロンチウム、放射性銀、場所によっては微量のプルトニウムを含んでいます。その他、文科省が今後も随時発表する、と言っているものの現時点ではまだ未発表の核種もあります。

東京新聞11月18日付け記事

土壌に放射性物質の蓄積が確認されている福島県の水田の一部で、除染をしないまま、土をかき混ぜる「田起こし」が進められていることが本紙の調査で分かった。国などによる除染の実施時期が不透明で、雑草が茂り土地が荒れるのを恐れた農家が行っている。汚染は表土近くに集中し適切に除染すれば安全な農地に戻るが、混ぜると放射性物質が拡散、除去が困難になり汚染長期化の恐れもある。 

 農林水産省も把握しているが、担当者は「田起こしをして下の土に放射性物質が混じっても根さえ汚染土に触れないよう深く耕せば、問題ないのではないか」と、静観の構え。ただ、実際にそうした耕作が可能なのか確認はしていないという。

 十月まで緊急時避難準備区域だった南相馬市原町区で本紙が取材した結果、二割ほどの水田で田起こしが行われていた。同じく準備区域内だった他の四市町村でも、自治体やJAへの取材で、楢葉町を除く田村市と広野町、川内村で田起こしの事例が確認された。

 これらの地域では福島第一原発事故後、無条件に水田に作付け制限がかかり、荒れ放題の状態だった。

 汚染土壌は地表の土を除去するか、表土と、作物の根が触れない深部の土を入れ替える「反転耕」で耕作可能となる。しかし、安易に田起こしをすると放射性物質が根が触れる範囲にも拡散。除染が極めて難しくなる。

 厚生労働省は食品による内部被ばくの規制値を従来の五分の一に厳しくする方針。それに伴い現在の作付け制限値(放射性セシウム濃度が土壌一キログラム当たり五〇〇〇ベクレル)も厳格化の方向で見直しが必要となる可能性が高い。

警戒区域、避難区域以外の福島県の地域はほとんどすべて、今年の米の作付けを行い既に収穫も終わっているようですが、考えてみれば作付け前の田んぼの準備で今年の春に田起こしをしたはず。宮城県の話ですが、田に放置しておいた稲わらを春に鋤きこんだ農家もあったようです。

たとえ土壌中のセシウムがキロ当たり5000ベクレルを超えていた場所(で計測されなかった場所)でも、20センチの深さまで土を混ぜれば表層5センチのセシウムの量は単純計算で4分の1になるわけで、元が5000ベクレルの土壌は混ぜた後は1250ベクレルの土壌。政府の使った土壌から米への移行係数0.1を使っても米のセシウムは125ベクレル、福島以前の過去の例からの移行係数0.01~0.001を使うとわずか12.5~1.25ベクレル。

農水省は旧緊急避難区域での秋の田起こしを静観、との東京新聞の記事ですが、春の時点で避難区域以外の田起こしも静観した農水省ですからまあ驚くには値しないでしょう。

Wednesday, November 16, 2011

福島農家二題: 失望、怒り、落胆、片や満面の笑み

まずは、福島市大波地区の米から630ベクレルセシウム検出のニュースに対する福島市内の米農家、米穀店の反応から。

産経新聞11月17日付け記事

福島市内の農家が生産したコシヒカリの玄米から、国の暫定基準値を超える放射性セシウムの検出が判明した16日、同市内の農家や米穀店には戸惑いや失望、動揺が広がった。

 福島市大波地区の農業、八巻清市さん(57)は「自分のところでも出ているのではないか。風評被害で来年はコメを作らなくなる農家もあるのでは」と不安そうに話した。

 「安全宣言を出したのに、なぜ今さらこんなことになるのか。ただでさえ風評被害でコメが値下がりしているのに」。福島市内のコメ農家の男性(50)は声を荒らげた。「TPPの問題もあるし、廃業も現実味を帯びてきた」と悔しそうに話した。

 福島市内で米穀店を営む男性店主(59)は「県の調査はサンプル調査。全てを調査していない以上、基準値超えがあると思っていたが…」と落胆した。男性の店では、福島市のコメは取り扱っていない。「福島市産のコメは店に置いても売れない」と苦しい現実を明らかにした。

風評被害?安全宣言が出ると放射能は出ないはず?

一方、同じ福島の農家でもこんな方も。ツイッターで既にリンクをお出ししてありますが、ブログでも記録に残したいと思います。福島県二本松市から長野県上田市に、有機農業を続けるために移住した農家の方の記事です。

朝日新聞11月1日付け記事

原発事故後、福島県二本松市から上田市に移ってきた農家が再始動した。「丹野農園」にとって加工品第1号となる「にんじんジュース」が先週末、上田市の松尾町商店街であったイベントで並んだ。再出発の地に上田を選んで約5カ月。農園の丹野喜三郎さん(70)は「上田の土はいい。ここを拠点にやっていく」と話した。

 約40年にわたって有機農業に取り組んできた丹野さん。二本松ではコメや野菜、小麦などを栽培し、地元にとどまらず、首都圏や名古屋、大阪などの消費者に届けてきた。

 しかし、3月11日の大震災や原発事故で、すべてが奪われた。作った野菜はキャンセルされて出荷できず、大半は廃棄するしかなかった。

 移転先を探し、山形や山梨県などを見て回った。上田は、長野大学環境ツーリズム学部の古田睦美教授が窓口となり、有機農業者の受け入れを掲げていたことから、候補地となった。

 古田教授や学生、レストラン「コラボ食堂」などを運営するNPO「食と農のまちづくりネットワーク」、農協や行政関係者、地元の人たちの手厚いサポートもあり、家族で上田への移住を決めた。

 新生活の半月後の6月中旬には田植えを始め、野菜作りもスタート。夏場にはキュウリなども出来た。全てとはいかないが、二本松時代の顧客も再び丹野農園の農産物を求めてくれるようになった。また、新たな消費者に向けての出荷も始めた。

 そして、10月29、30日には、商店街の一角にあるコミュニティースペース「松尾町フードサロン」で、自慢のニンジンを使ったジュースや、食感に優れた「自根きゅうり」の漬物を店頭デビューさせた。

 野菜作りは徐々に軌道に乗ってきた。経験の豊かさから、「丹野さんに野菜作りを教わりたい」と希望する人たちも出て来ている。

 原発事故の影響は余りにも大きい。二本松について丹野さんは「帰っても、どうしようもない」。そして「ここに骨を埋めることになると思う」。ジュースや漬物は、そんな覚悟の表れでもある。(鈴木基顕)

立派な起業家、Entrepreneur です。今からでも、丹野さんに続く福島農家が増えることを望みます。(写真も朝日新聞より。)

Sunday, November 6, 2011

横浜市の公園で栽培した玄米からも放射性セシウムがキロ当たり13ベクレル検出されていた

引き続き横浜市のニュース。

先日、横浜市戸塚区の舞岡公園内で栽培されたしいたけから、キロ当たり2,770ベクレルの放射性セシウムが検出されたニュースがありました。既に小学生以下の子供258人を含めた約800人の市民に食べていただいたあとだった、とのことでしたが、実はセシウムが出ていたのはしいたけだけではありませんでした。

玄米からも出ていたのです。キロ当たり13ベクレルこの数字だけ見ると福島、宮城の軽微な汚染の玄米と変わりありません。

東京新聞神奈川版11月5日付け記事

横浜市は四日、同市戸塚区の舞岡公園で栽培し、加工した干しシイタケから、国の暫定規制値(一キログラム当たり五〇〇ベクレル)を超える放射性セシウムを検出したと発表した。

 市によると、同園で田植えなどをするボランティアの市民延べ七百九十四人が四~十月、干しシイタケ計約一・八キロを炊き出しの汁物にして食べた。シイタケからは一キログラム当たり最大二七七〇ベクレルを検出。一人当たりの摂取量は微量のため、健康への影響は低いとみられる。

 干しシイタケは、同園の指定管理者になっている住民団体「舞岡公園田園・小谷戸の里管理運営委員会」が屋外の原木で栽培して収穫、天日干しにして加工した。

 市場に流通はしておらず、三月に収穫した約二・六キログラムのうち約一・八キログラムが消費された。また、先月に収穫した約〇・二キログラムは使用していない。同団体が先月収穫した干しシイタケを民間検査機関に持ち込んで調べたところ、同一一八一ベクレル検出し、市に届けた。

 同園では玄米、ゴボウ、サツマイモなどを栽培。玄米からは同一三ベクレルを検出した。市は、農家や公園の指定管理者に、干しシイタケの加工や販売をしないよう、呼び掛けている。 (荒井六貴)

横浜市の11月4日の報道発表には、干ししいたけ以外の記載はありません。

(横浜市のホームページ、今気が付きましたが、広告スペースを売ってるんですね。政府機関のウェブサイトで広告を出しているのを初めて見たような気がしますが、なんだかえげつないなあ。)

そこで、舞岡公園のサイトでブログを見つけ、そこで放射能測定結果を見つけました。11月5日付けのポストより:

玄米                    
Iodine-131   ND
Caesium-134  6Bq/㎏
Caesium-137  7Bq/㎏
放射性セシウム計  13Bq/㎏

サツマイモ、ごぼうはND。しいたけは軒並み290ベクレルから2770ベクレルまで出ています。一番高濃度セシウムを計測したのは3月に収穫され、天日(つまり屋外)で乾燥させていたしいたけ。

ちなみに、舞岡公園では、4月に子供たちのタケノコ掘り、10月にサツマイモ掘りが行われ、11月23日には収穫祭があるようです。『園内で市民が汗を流し手作業で作った完全無農薬のお米や野菜をたっぷりつかった、お餅、おにぎり、谷戸鍋(野菜のお味噌汁)などが、楽しめます』とのことですが、お米はどうするんでしょうね。

などと言う悠長な話ではなく、玄米から検出されたセシウムから土壌の汚染を逆算してみると、結構な数字が出てきてしまうのです。

放射性セシウムの土壌から米への移行係数を国の使った0.1として、土壌のセシウム濃度を逆算するとキロ当たり130ベクレル、平方メートルあたりで計算する(65を掛ける)と8450ベクレル。ただし、福島、宮城の実測(測定値を信用するとすればですが)を見ると、移行係数は国の設定した0.1よりはるかに低く、農業研究者の方々がおっしゃっていたように過去の文献などから推定される0.01から0.001の間におさまっているようです。そこで移行係数0.01とすると、土壌のセシウム濃度はキロ当たり1300ベクレル、平方メートルあたりで計算すると84500ベクレル。移行係数0.001だとすると土壌中のセシウムはキロ当たり13000ベクレル、1平方メートルあたり84万5千ベクレル。

横浜のように福島原発から250キロ以上離れた場所でも、土壌汚染は意外に深刻なのではと思わせます。

今自分のブログを検索して4月22日の森敏教授のブログポストを見つけました。この時点で、教授は、『「雨樋(あまどい)のむき出しの排水溝周辺の放射能値が高すぎる」:読者からの貴重な警鐘です』、と読者に注意を喚起なさっていました。4月の時点で、雨どい、排水溝を気にしていた一般市民は、まだ少なかったでしょうね。教授は、やはり早いうちから(3月末の時点)放射性ストロンチウムの危険性を書いておられました。私の英語ブログの読者が放射性ストロンチウムに注目していた頃ですが、日本ではやはりほとんどだれも注意を払っていなかった頃です。

(東京新聞記事:H/T 戸谷真理子様)

Thursday, October 13, 2011

傑作アート! 「お米は20歳になってから」

kingo999さんの作です。

(H/T 東京茶とら猫

河北新報: 『複数産地のコシヒカリをブレンドすれば「国内産コシヒカリ100%」の表記が可能』

「流通サイドにとっては福島産と明示しないで済む」とのこと。

なるほど。そういう手があったか。

割安感で外食産業などの業務用としての売れ行きは好いとか。

河北新報10月13日付け記事より:

福島米の放射性物質検査の結果、作付けのあった福島県内48市町村でコメの出荷が解禁となった。しかし、放射能汚染に対する消費者の不安を拭い切れたとはいえず、販売苦戦は否めない。
 
ことしの福島産のコシヒカリは、これまで同程度の評価を受けた北関東産より60キログラム当たり1000~1500円低い価格で取引されている。米価は全国的には上昇しており、福島米の価格低迷は市場の目の厳しさを物語る。

 特に販売不振になる可能性があるとみられているのが家庭向け。「福島の農家には申し訳ないが、ことしは福島米は一粒も扱わない」。従来、福島産のコシヒカリやひとめぼれを主力商品としてきた首都圏の米穀店はそう言い切る。

 店頭には栃木産や茨城産の新米コシヒカリが並ぶ。だが福島県に近い点がマイナス材料となり、売れ行きは振るわないという。「千葉産でさえ嫌がる客もいる。福島産では勝負にならない」と話す。

 生産、流通、消費の関係者が決定的なダメージになったと口をそろえるのが、予備検査で二本松市小浜のコメから暫定基準値と同じ1キログラム当たり500ベクレルの放射性セシウムが検出された問題だ。

 「本検査で基準値を下回っても、いったん500ベクレルが出た事実は消えない。二本松産、それが混じっているかもしれない福島産を買う消費者がどれだけいるだろうか」と福島県内の米穀業者は懸念する。

 一方、業務用は低価格が受けて引き合いが予想外に強まっている。複数産地のコシヒカリをブレンドすれば「国内産コシヒカリ100%」の表記が可能となり、流通サイドにとっては福島産と明示しないで済むという。

 大手のコメ仲介業者は「福島米の品質の高さは業界では常識。それが今、日本一安い。検査も通っているから安全性もお墨付き。割安感があり、外食産業には魅力的だろう」と指摘する。

 本来の品質に見合った価格を付けられず、福島産を名乗ることをはばかる状況がいつまで続くのか。県内の農協幹部は「ことしは全量売り切ることが大事だ。ある程度、買いたたかれても仕方がない」と苦しい胸の内を明かす。

記事はまだ続きますが、福島の米はもともと業務用として人気があったものだそうですね。

「福島米は良質な割に手頃な価格で、もともと全体の出荷量の6~7割が業務用として出回っている。ことしは風評被害で割安感が増し、業務用の売れ行きは堅調だ。」

NHKのニュースによると、飲食店、学校給食などに積極的に売り込むそうです。(NHKニュースのビデオには福島県によるコメの調査風景がちらりと出てきます。お見逃しなく。)

Wednesday, October 12, 2011

福島のコメ農家: 「離れて暮らす孫には『ほかで買ってくれ』と言うしかない」

キロ当たり104ベクレルの放射性セシウムがコメから検出された地区でコシヒカリを作る男性。孫にも、娘にも親戚にも、今年のコメは送らないそうです。

そんなおコメも、暫定基準値を下回ったので「安全」、ということで、一般消費者向けに、福島から出荷されます。消費者としては割り切れませんね。

放射線審議会が奉じるコーデックス委員会をベースにしたICRPの指針についてはポストをおだししてありますが、何しろ

  • 共同体全体の経済にとって必要不可欠な地域産物を存続させるためにも、汚染基準を高めに定めてもよい

  • 汚染された食品の販売に対して制限を課すことによる地域経済の混乱、消費者の選択や汚染されていない食品の提供による市場占有率の喪失は、線量低減に有益という観点から正当化されてはならない

なのですから、もうどんどん売りまくって当たり前、買わない消費者が攻撃されるでしょう。線量低減に有益でも汚染食品の販売を制限してはいけないんですから。

福島農家の「苦悩」についての朝日新聞記事(10月13日付け):

コメ出荷OK

 コメの出荷が、作付けしている県内全市町村で認められた。ただ、消費者の不安は計り知れず、農家は打つ手を探しあぐねている。

 12日夕、県の安全宣言を受け、JA福島五連の庄條徳一会長は「安堵(あんど)している。消費者の皆さんには安心して購入していただきたい」とコメントを出した。

 予備検査で基準(1キロあたり200ベクレル)を上回る500ベクレルが検出された二本松市・旧小浜町地区。同市の三保恵一市長は「今日まで緊張の連続だった。基準値を下回ったと聞き、ようやく安心できた」と顔をほころばせた。同時に、農家の間の値崩れを心配する声について、「販売に影響が出れば、JAなどと連携しながら、東京電力への賠償請求も検討したい」と話した。風評被害を避けるため、引き続き国に対し、コメの全袋検査を求めていくという。

 基準を下回ったとはいえ、消費者の信用は得られるのか。県内の農家の表情は晴れない。

 本検査で104ベクレルを検出した福島市水原地区でコシヒカリを作る男性(69)は「離れて暮らす孫には『ほかで買ってくれ』と言うしかない」と話した。

 毎年、札幌市の次女の一家に1年分のコメを送ってきた。ほかにも福島市内の親戚や知人ら十数人に送るのが慣例だったが、今年は難しいと考えている。

 半世紀にわたって、コメを作ってきた。できたコメは粒が大きく、食味がよいとの自負があった。「放射能の味がするわけでねえ。30年後を考える必要はないし、自分たちは食べるよ。かえって長生きするかもしれん」。軽口のなかに無念さがにじんだ。

消費者の信用? 野菜も牛肉も果物も牛乳も、汚染が出ているものをこの7ヶ月売ってきたわけですから、今更信用を心配してもちょっと無理なような気はします。放射能汚染を心配する消費者は「風評被害を煽る」と攻撃されてきましたし。

Thursday, August 18, 2011

「汚染米、偽装してしまえば 怖くない」 字余り

福島産の米を扱う卸売業者の店で、「新潟産」と書かれた米袋が山積み。

単なる悪い噂だろう、と思っていたのですが、実際に見たというジャーナリストの方(吾妻博勝さん)がいらっしゃったようです。

女性セブン8月25日・9月1日号記事

土壌や水、稲わらにまで放射能汚染が発覚するなか、米は安全といえるのだろうか? セシウムによって汚染された米が、私たちの食卓に入り込む可能性は?  そもそも、農家が収穫した米はどのようにして食卓に届くのだろうか。米の流通に詳しい岐阜大学の前澤重禮教授はこういう。

「農家が収穫したお米をその地域のJAが集荷し、JAから米を扱う流通業者に流れ、スーパーや米店などの小売業者の店頭に並ぶというルートが基本です」

 2004年に食糧法が改正されるまでは、このJAを通すルートが米流通のほぼすべてだったが、最近では別のルートも増えている。

 農家が卸業者に直接販売したり、インターネットを使って消費者にそのまま届けたり、ルートはさまざまだ。

 そして消費者の手に届く米には、JAS法に基づいて「精米年月日」や「産地」が表示され、それを見て消費者が米を選ぶことになる。

「産地は都道府県名まで記載することが法律で義務づけられています。さらに昨年10月から米トレーサビリティ法が施行され、米を扱う業者は取引記録を保存し、産地情報を取引先に伝えることが決められています。

 何か問題があった場合には、その取引記録からさかのぼり、違反した業者が罰せられるようになりました。したがって業者が産地偽装した米や、基準値を上回った米を流通させることはないでしょう」(前出・前澤さん)

 ただし、この米トレーサビリティ法はあくまで“性善説”に立った規制。2008年には、農薬に汚染されたベトナム産のうるち米が「食用米」として転売される“事故米騒動”があっただけに、この米トレーサビリティ法が本当に機能するのかどうか疑問視する専門家もいる。

 実際に福島在住の食品ジャーナリスト・吾妻博勝さんはこんな現場を目撃している。

「先日、福島県産の米を扱っている県内の卸売業者の店舗に行ったんですが、どういうわけか店内に『新潟産』と書かれた米袋が大量に積まれていたんです」

 複数の産地や品種が混ざっている「ブレンド米」の不安もある。JAS法で、産地表示が義務付けられているのは「産地」「品種」「産年」が同一の米のみ。ブレンド米は、「国産米」か「輸入米」かを記すだけでよく、都道府県名の記載はあくまで任意となっている。

最後の記述にもご注目。お米のトレーサビリティとやら、つまり、産地が突き止められるように記録を残すことですが、これは都道府県レベルまでしか分からないだけでなく、ブレンド米は単なる任意。国内か輸入かだけでOK。

つまり、「汚染米 混ぜてしまえば 怖くない」。他の放射能産品と同じですね。

吾妻博勝さんは、週間プレーボーイ8月11日号でも次のような発言をなさっています。

「今、福島県内のある業者のもとに、『新潟県産』や『栃木県産』など他県の名が表示された2010年産米の30キログラム用空き袋が続々と集まってきてい ます。精米(白米)にする前の玄米が入っていたもので、すべてJAが検査したことを示す検印入り。もちろん、今年収穫される福島県産玄米を詰めて、被曝リスクのない安全な他県産米として売りさばくためです」

産地偽装プラス収穫年偽装。ここまでやられたらもう東日本の米は買えませんね。

Friday, August 5, 2011

「混乱の秋収穫期」:田の稲わらはやっぱり鋤き込まれていた

秋の収穫期が来ると大混乱が起きる」という東大の小佐古教授の言葉はあまり注目を集めなかったようですが、肉牛のセシウム汚染の原因が福島第1原発事故後も田に放置してあった稲わらだった、というニュースを聞いたときに私がすぐ思ったのは、

「もしかして牛にやらない稲わらは田んぼに鋤き込むのではないか」

ということでした。さっとネットで調べてみると、普通は秋の収穫時に干した後、牛の飼料として保存するか堆肥に仕込む、ということのようですが、但し書きとして、

「天候不順などで秋に十分に干せないときは春まで田に放置されることがある」

「鋤き込みは通常秋に行うが、春に行うこともある」


うーん、これは危ない、と思っていましたが、実際に春に鋤き込んだらしい農家の言が、フライデー8月12日号記事に掲載されていました。(記事一部転載)

見渡す限り青々とした田園風景の中で、ササニシキやコシヒカリなどブランド米の産地として知られる宮城県栗原市の米農家、佐藤護さん(77)が言う。

「この時期ににわか雨がどっと降ると、一気に穂が出てくる。あと1ヵ月もすれば収穫が始まります」

 少し早い実りの秋を控えているのに、佐藤さんの表情は晴れない。栗原市や同県登米市の稲わらから暫定基準値の2.7倍超のセシウムが検出され、畜産農家だけでなく、米農家までをも混乱の渦に巻き込んでいるからだ。

「この地域では汚染米の心配をしている農家は多い。特に稲わらの収穫が遅れ、春以降も田んぼに放置していた農家は戦々恐々としています」

 登米市で畜産と稲作を営む伊藤貞幸さん(63)も、不安を隠せない。

「う ちは60頭の黒毛和牛を飼っていますが、以前なら最上級のA5クラスの肉は1kg当たり2000円で売れたのに、今は1200円。A3クラスは 1kg1300円から、200円にまで値が落ちた。今は出荷を自粛していますが、肉だけならまだしも、米が気になる。(原発事故以降に)野外に放置してい た稲わらは牛の餌として使ったり、肥料のために田んぼに鋤き込んでいるので、『稲が(セシウムを)吸い上げてしまうのではないか』と不安に感じている農家 が多いんです

やっぱり。

それだけではありません。福島県を含む東北、関東の県は、今年の作付けを行う前に田の放射性物質の測定を行い、放射性セシウムが土壌のキロあたり5000ベクレル以上のところは作付け制限したことになっていますが、その測定というのは乾いた土を測定したのでしょうか、それとも水を既に引いた田の泥で測定したのでしょうか?

宮城県の4月1日の検査には、「水田土壌、乾土」とあります。4月1日では、田んぼにはまだ水を引いていなかったのではないでしょうか。

フライデーの記事つづき:

立命館大学名誉教授で放射線防護学が専門の安斎育郎氏が言う。

「これから米の汚染は必ず出てくるでしょう。なぜもっと早く土壌だけで なく、水田の検査をしなかったのか。セシウムは水溶性なので、土壌を調べるのと、水を引いた田を調べるのではまったく違う調査結果が出る可能性がありま す。また汚染は関東、北陸、東海地方にまで拡大しているので、広い範囲でチェックを行うことが必要です。稲が吸収したセシウムは主に玄米に留まり、籾殻や 糠などに高い数値が出ます。これを精米し、白米にするとグンと落ちますが、低線量の内部被曝に弱い児童の給食などに用いられると、白血病やがんなど深刻な 疾患のリスクを高めます」

 政府は1kg当たりの土壌中の放射線量が5000ベクレルを超える場合には作付けを禁止し、収穫された玄米の放 射線量が1kg当たり500ベクレルを超える場合には出荷停止の措置をとるとしているが、徹底できるのかは甚だ疑わしいし、そもそも国の基準値は低線量の 内部被曝による健康リスクを度外視した数値なのだ。

放射線専門家の皆様は、4月の上旬に政府、自治体が水田の土壌の検査をしていた時に、何をなさっていたのでしょうか?今更そんなことを言われても、もう静岡、千葉では早生米の収穫期です。

また、検査したと言う田も、各市町村で一箇所程度、しかも米を作付けする全ての市町村で検査したわけでもありません。

こうなると無能を通り越して悪意すら感じられる政府の対応、および専門家の沈黙と言わざるを得ません。