先日、ジャーナリスト岩上安身さんが福島県南相馬市在住の”ぬまゆ”さんこと沼内恵美子さんをカメラインタビューなさいました。残念ながらビデオは一般無料公開ではありませんが、書き起こしをなさった方がいらっしゃり、内容を詳しく知ることが出来ました。
インタビューの後半部では、NHKのドキュメンタリーで一躍名を挙げた獨協大学准教授の木村真三さんが沼内さんの症状を解説しています。その部分を下にご紹介します。(リンクは書き起こしを掲載してまとめた掲示板の方が挿入されたようです。)
63:30~ 木村真三氏へのインタビューに切り替わる
岩上氏:
沼内さんの場合は放射線によるものか、それともストレスによるものか、あるいは、その他の何かによるものなのか、どう思われますか。木村:
まず考えられるのが、ストレスによる自己免疫系疾患http://www.yakuji.co.jp/entry9135.htmlが大きいのかなと考えられますね。
歯が抜ける、爪がはがれる、髪が抜け落ちるというのは、自己免疫疾患の炎症反応の一種であろうと。
で、紅斑も、それに付随するもので、皮膚の炎症が起きるから紅斑が広がっていくというように考えます。その自己免疫系疾患の原因として考えられるのが、ストレスであろうと。
そのストレスというのが放射線に対する恐怖というのが、時間をおいて、すぐに出てこないわけですよね。人間の体というのは、タイムラグをおいて、発症するまでの時間が極度のストレスを受けた後に出てくるわけです。
で、夏までの非常に強いストレスが、秋から季節変動によって出てきたというのは、季節変動によって出てくる可能性が十分あるというように考えますが、ストレスというのも原発事故に由来するわけですから、放射能でなくても原発事故の被害者であるわけです。
それは確かであろうと思います。ただ個体差があります。
個体差によっては感受性が非常に強かったり、そういう場合には、このようなことが起きるかも知れない。
で、それが内部被曝による影響が強かったかもしれないし。レントゲンとか、健康診断を受けたことがないような人ではないと思いますので、外部被曝は、ある程度まで被曝したことはあるとは思うのですが、それに何ら影響がなかったとしたら、何らかの内部被曝の影響があるのかもしれない。
南相馬でも、僕は3月28日に浪江町から相馬のほうに行くときに、国道6号線が使えないので、県道15号線だったかを通っていったんですが、そこでも分断されていたので、裏道を通ったときに、150マイクロシーベルトの場所があったわけですよ。
そういう地域に住んでいたとしたら、(沼内さんのような症状が出るということは)ありえるとは思います。
住んでいる場所によって、いちがいには言えないので分らないんですが。ストレスが影響するというメカニズムまでは分らないと思うんですよ。
ただ、私や岩上さんは、非常にストレスに強いほうだと思うんですよ。
強い人間からは分らないんですよ。ウサギだって、飼い主がいなくなれば淋しさで死んでしまうという話があるくらいですから、同じことが人間にあってもおかしくないわけじゃないですか。
それだけ、ストレスというのは大きいわけですよ。特にストレスに対しては女性のほうが感受性が強いんですよね。
これは良い意味でも悪い意味でも感受性が強い。その感受性のせいで、自己抑制がしにくいというのも女性の特徴なんです。
そういう特徴も含めた上で、ストレスというのは妥当なんではないかというふうに考えます。岩上:
自己免疫疾患が起きると、歯とか爪とか、そういうものを(自分のものでありながら)異物として捉える、という、それについては。木村:
免疫低下によって、感染症が拡大すると、やはり免疫が賦活化します。
賦活化すると、それが手当たり次第に攻撃を始めるわけです。今まで自分の体として認識していたものが、認識しなくなって、これを外敵と認識してしまう可能性が高いわけですよね。
そういう自己免疫系疾患というのは、たとえばリウマチであったり、IgA(アイ・ジー・エイ)腎症、http://www.nanbyou.or.jp/entry/41※イムノ・グロブリンAという抗体があるんですが、扁桃体で作られるもので、それが大量にできると今度は腎臓を攻撃するんです。
そのように自己免疫系疾患が出てきたり、さまざまな病気が出てくるんですよ。
※イムノ・グロブリン(Immuno globulin=免疫グロブリン)
http://kotobank.jp/word/%E5%85%8D%E7%96%AB%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%B3+%28immunoglobulin%3A+Ig%29ですから、ストレスによって今度は腎臓病にもなってしまうという、さまざまな病気があってもおかしくないわけですよ。
炎症反応が出てきている、ということなので、自己免疫系疾患の可能性が高いな、と踏んだわけです。
沼内さんは女性、女性はストレスに感受性が高く自己抑制がしにくい、そのため夏までのストレスが(どういうわけか)自己免疫疾患を引き起こし、その結果秋以降歯、爪、髪などが抜け落ちる。放射線の影響である可能性も無いわけではないが、まずは自己免疫疾患だろう。
素人(私)の誤解を承知で敢えて要約すると、こんなところでしょうか。
(実際のビデオは上掲の掲示板のポストに情報が出ています。沼内さんは闊達な方ですね。声もドスが効いている、低音のアルト。落ち着いた話し方です。)
この木村真三さんという方は、医師ではないのに医師が語るような内容をぺらぺらとしゃべっていて、随分軽い頭の人なんですね。貴ブログ英語版にもありましたが、私も今までのメディアを通しての印象と随分違うなと思いました。こういう人を最後に持って来たのは、岩上氏が、こういった軽〜い頭と口の人と沼内さんという肝の据わった女性を対比させて、各ビューアーに考えて欲しかったからかな?とも思いますが、それにしても何か不思議な人選ですね。
ReplyDelete初めまして。関東圏に住む主婦です。ぬまゆさんのブログ、時々見ています。ぬまゆさんの症状、昔読んだ「風が吹くとき」という絵本の≪核戦争後、放射線汚染に晒された老夫婦≫の症状にそっくりです。老夫婦は、それが放射能による症状とは知りません。ストレスで、ケガからの出血が止まらなくなることなどあるのでしょうか?素人だからといって、馬鹿にしすぎと思います。ぬまゆさんは、わかっていらっしゃると思います。この先、日本は、ぬまゆさんと同じ症状の人間が沢山でてくる。そのときにも、「ストレス」で片付けるのでしょうね。本当に狂っています。
ReplyDelete不思議ですね。
ReplyDelete英語ブログの読者は、自己免疫疾患だったら血液検査で抗原や自己抗体が検出されるのですぐ分かる、と言っていますが。彼らは、女性はストレスに感受性が高い、に爆笑してましたね。