Friday, March 25, 2011

政府をあてにするなシリーズ3:グーグル・アース放射能リアルタイムトラック、クラウド・ソース

都合の悪い情報は真夜中にこっそり流すような日本政府、東電の情報に頼る必要はありません。グーグル・アース(Google Earth)のプラグ・インがあれば、放射能がどこでどれだけ出ているのか3Dの地図上でリアルタイムで一目で分かる、クラウド・ソースのアプリケーションがどっと出ています。

いくら情報操作しようとしても、結局無駄です。ははは。Power to People.

ゼロヘッジ(3月25日)掲載記事

瞬間的なクラウド・ソースの情報伝達、分析の時代に、情報を抑制しようと政府がどんなに努力しても結局は失敗する。そのいい証拠が、日本の”Pachube"が製作したグーグル・アースをベースにした3Dのガイガーカウンター値のInteractive地図。Pachubeコミュニティはこのほかにもクラウド・ソースのリアルタイムの放射線監視ツールやウィジェットを提供している。そのうちに、日本の放射線の影響を受けている地域の隅から隅までカバーするだろう。政府が「現在測定中」と言って情報を抑えようとしても、クラウド・ソースには勝てない。

Confirming that in a time of instantaneous crowdsourced information distribution and analysis, any attempt by a government to institute an information blackout of any nature is doomed to failure, is the following amazing Google Earth-based 3D interactive map of Geiger readings from Japan. And if that is not enough, the Pachube community has released an extensive selection of crowd-sourced realtime radiation monitoring tools and widgets, focusing on as many Japanese territories as possible. Shortly we are confident all geographical holes will be filled, and every square mile of the affected territories will be mapped out surpassed the government's "Under Survey" blackout attempts.

Make sure to have the GoogleEarth API set up in advance of checking out the plugin.

プラグインを試す前に、グーグル・アースのAPIがセットアップしてあることを確認しよう。

Additionally, here is the most recent updated global radioactive fallout per ZAMG.

オーストリアの気象サービス会社が出している、放射性物質降下の状況図。

And a complete list of all the available crowdsourced radiation maps, applications and tutorials

h/t Themos Mitsos

政府をあてにするなシリーズ2:ラーメン屋の気概

政府、NGOに頼っていたらいつまでも復興しませんよ!このラーメン屋さんに学びましょう!民間人じゃないと出来ないのです。

読売新聞3月26日掲載記事より抜粋:

 東日本巨大地震の被災者に温かいラーメンを食べてもらおうと、東京都文京区湯島の人気ラーメン店「阿吽(あうん)」の店主、水本タケヒロさん(38)らが、被災地の避難所でラーメンの無料提供を始め、「心も温まった」と喜ばれている。

 今後1年間は規模を拡大しながら続ける方針。全国500店以上のラーメン店から協力の申し出もあり、ラーメンを通じた支援の輪が広がっている。

 「いとこが被災した阪神大震災では何もできなかった」と水本さん。「今の自分ならラーメンで支援ができる」と、知り合いのラーメン店主らと「ラーメン義援隊」を結成し、ブログやツイッターで賛同を呼びかけた。

......

 有名ラーメン店からチャーシュー、製麺会社から麺、「一緒に現地に行きます」という店主など、北海道、博多、東京など500店以上から協力の申し 出があった。第1陣として17~18日、気仙沼市に詳しい仲間が同市内で被災者に提供。水本さんは22~24日の第2陣に参加した。食材、プロパンガス、 水……。必要なものはすべて持参。風で火が安定せず、お湯を一定の温度に保つのに苦労した。

 23日夜。ラーメン作りを終えて片付けをする水本さんたちの周りに避難所から60人近くの人たちが集まった。

 「我々は頑張ります」「ありがとう」。何もかも失った人々からの感謝の気持ちが心に染みた。「気仙沼を必ず元のきれいな街に戻すので、見ていて下さい」。あるおじいさんの言葉は力強く、決意がみなぎっていた。

読売新聞には、松島基地所属の航空自衛隊が離島の被災者に暖かい昼食を作って届けた、と言う話も載っています。これだって、中央政府が指示したこととはとても思えません。松島基地の自衛隊の独自の発案でしょう。

千葉県旭市爆笑津波ビデオ

千葉の旭市を襲った津波のビデオです。偶然にYoutubeで見つけたのですが、見て爆笑。地震・津波・原発事故以来、初めての爆笑です。陽気な九十九里のご家族です。こんな家族がいるなら、日本もすぐ回復しますよ。(福島第1原発が問題だけど)

家の2階から写しているようですが、お兄さん「こりゃだめだわ。すげー」と明るく陽気に言い飛ばすその後ろで、5歳の小さい弟が、「あー販売機、販売機が!あとで買おうと思っていた販売機が!どうしよう!」 お兄さん「どうしようもねえよ、家が流れてんだから」 お兄さん「おしまいだね、日本も終わりだ」 弟「テレビで見る!」

NHKのお役人仕事:日本語・英語ライブストリーム、ニコニコから消滅

まったくこの会社には失望です。

ニコニコ生放送のコメント:

<総合テレビのライブストリーミングの停止について>
ニコニコ生放送では、被災地をはじめテレビをご覧になれない多くの方々に、生命・財産に関わる緊急報道情報を迅速にお伝えするため、 3月11日の地震発生当日から、特別措置として動画提供サービス業者のご協力も得て、総合テレビのライブストリーミングを実施してきました。
新年度に新たな番組を編成するにあたって、インターネット上の著作権の許諾を得ていない番組がこれから増えてくるため、総合テレビのライブストリーミングを継続することは困難となり、
3月25日(金)深夜12時(26日午前零時)をもってサービスを停止することにいたします。

なにとぞご理解を賜りますようお願いいたします。
というわけで、日本語NHKは消滅。ああああ。

残るは英語のNHKのみですが、間違ってもNHKの正規のサイトでなんか見てやるものか、とお思いの方々は、USライブステーションでご覧になれます。ひどい同時通訳の英語を我慢しなければなりませんが。

放射性ヨウ素の体内摂取防止のための安定ヨウ素の基本知識、摂取時期など

放射性ヨウ素131の体内摂取を防ぐには、ヨウ素をあらかじめ摂取して甲状腺のヨウ素を上げておくことが必要です。このブログでもすでに、安定ヨウ素剤がなくてもヨウ素を摂取できる方法をお知らせしましたが、ヨウ素と甲状腺への影響全般の簡単なまとめとしてこんな記事もアメリカでは出ています。
 
Huffington Postに3月24日に掲載された、米国エール大学予防学研究センター所長のデビッド・カッツ(David Katz)教授が書いた記事です。(ほぼ全訳。原文の英語を確かめるにはリンクをクリック。)

日本の原発事故をきっかけに、放射線の危険性について、また、ヨウ素を使った放射線の摂取防止についていろいろ混乱した情報が流れているので、特に放射線医学というよりは一般的な医学の見地から分かりやすく説明したい、と前置きした後、カッツ教授は、

1.甲状腺ホルモンは甲状腺で、ヨウ素を使用して作られる。恒常的なヨウ素欠乏の状態が続くと甲状腺腫、甲状腺機能低下症が引き起こされる。

2.甲状腺は数種のがんにかかりやすい。甲状腺は新陳代謝が活発なため、体内の他の器官よりもがんにかかりやすいのである。甲状腺の細胞は特に放射線の影響を受けやすい。

3.ウラニウム、あるいはプルトニウムの核分裂は幾種類もの放射性物質を生み出すが、その中のひとつが放射性ヨウ素、特にヨウ素131である。

4.甲状腺は、安定ヨウ素と放射性ヨウ素の区別をつけることが出来ない。そこで、放射性ヨウ素があれば、それを安定ヨウ素を取り入れるのと同じように取り入れてしまう。この性質を使って、きちんと制御された医療環境で放射性ヨウ素を使っていろいろな甲状腺の病気を治療する。ところが、原発炉の崩壊などによって引き起こされたような、制御されていない環境では、放射性ヨウ素はその放射線で甲状腺の細胞を傷つけてしまう可能性がある。そのように傷ついてしまった細胞は、将来がんをひきおす可能性がある。

ヨウ素の補給、特にヨウ化カリウムの補給は、2つの面で有効である。ひとつは、甲状腺が安定したヨウ素ですでにいっぱいになっていれば、放射性ヨウ素が来ても入り込む余地がないこと。

もうひとつ、ヨウ素は甲状腺の機能に不可欠で、ヨウ素が足りないと甲状腺機能低下症状につながることがあるが、逆にヨウ素が多すぎても甲状腺機能低下症になることがある。この矛盾した反応は「ウルフ・チャイコフ効果」(Wolff-Chaikoff effect)と呼ばれていて、発現するのにいくつかの段階があるが、その段階のひとつに、そこにあるヨウ素から甲状腺ホルモンを造る過程を抑制してしまう、というのがある。この抑制は短い時間しか続かないが、その間はヨウ素が甲状腺に取り込まれるのが阻止されるのである。[つまり余計にヨウ素を取っておくことで、ヨウ素が甲状腺ホルモンに作り変えられる過程を止めることが出来る、と言うわけです。]

現在、アメリカではヨウ素の摂取をする必要はまったくない。最後に、2点ほど、注意しておきたいことがある。ひとつは、安定ヨウ素の摂取が放射性ヨウ素がすでに取り込まれた後だと、安定ヨウ素の摂取がかえって甲状腺の活動を低下させ、放射性ヨウ素が甲状腺内にとどまるのを長引かせてしまう可能性が多少あること。もうひとつは、安定ヨウ素は甲状腺を守るだけであって、体内の他の器官を放射線の害から守ってくれるものではないことである。

ヨウ素を使った防御はヨウ素131に対して有効である。影響を受けている日本の地域の住民はヨウ素を摂取するべきである[といってカッツ教授がリンクしているのは、テレグラフ紙の、金町浄水場からのヨウ素131検出で東京からペットボトルが売り切れた話]。われわれアメリカ人は摂取はするべきでないが、メカニズムを理解し、万が一そのような事態になった時のために手元においておくべきだ。もちろんそうならないことを望むが。

ここで注意に値するのは、カッツ教授は、

放射性ヨウ素が問題になるのは子供だけだ、とはまるで言っていないこと。

また、ヨウ素が足りていない状態であれば、そこに放射性ヨウ素が入ってしまう、と言っていること、つまり、年齢にあまり関係ないのです。子供は新陳代謝が活発、つまり甲状腺が活発なので、より放射性ヨウ素が入りやすいし、入ったら影響をより受けやすい、と言うことです。

もうひとつ、放射性ヨウ素がすでに体内に入っていると、あとから安定ヨウ素を摂取するとかえって逆効果になる可能性もある、といっているところです。

とはいえ、安定ヨウ素剤は政府なり公的機関が飲めといったら飲むように、勝手に飲むとかえって害がある、という話も聞きます。さて、どう判断するか。(政府が飲めと言ったときは時すでに遅し、になっているような...。)

現にいくら微量とはいえ放射性ヨウ素は東京にも降っているわけで、すでに遅いということになるんでしょうか?それともまだ微量だから間に合う、と言うことなんでしょうか?返事をもらえるかどうか分かりませんが、カッツ教授にメールを出して見ようと思います。万一返事が来たらブログに載せます。

(ヨードチンキを念のためにおなかに塗っとく分にはどう転んでもそう害もないような気もしますが。)

Thursday, March 24, 2011

政府をあてにするなシリーズ1:福島県農家への政府の理不尽な通達

朝日新聞記事(3月25日)です。

 福島第一原発の事故で農業に大きな打撃を受けた福島県は、就農人口が茨城県、北海道に次いで全国で3番目に多い「農業大国」だ。沿岸部での放射線の影響で山あいの産物も一律に出荷が制限され、生産者は悔しさをこらえきれずにいる。

 「事故の収束を願い続けたが、こんな結果になるとは……」。原発から約100キロ離れた会津若松市でコマツナやホウレンソウなどを作ってきた管利明さん(58)は、政府が県単位で出荷停止の指示を出したことに憤る。「国の判断はおかしい」

 福島県は、沿岸部の「浜通り」、県中央の「中通り」、県西部の「会津」の3地域に分かれる。同市を含む会津地方は、「畑が雪に覆われ、露地野菜が栽培されていない」として、県の農産物に対する放射線の影響調査の対象に含まれておらず、汚染の程度は明らかではない。

 会津の農家からは「作物の安全性を証明したい」との声が出るが、農家や生産者団体は機器を持っていない。

市は23日、市内の農産物の調査を始めるよう県に求めた。「同じ県内でも地理的な違いから影響に違いがあるはず。数値が出ないのに出荷停止とされては農家が納得しない」(農政課)と言う。

確かに「おかしい」んですが、他にもよく考えられるとおかしいことがいくつもあります。

地方の自治体レベルのことを県レベルならまだしもなぜ国が決定するのか。(菅首相は農業の専門家でもあるんですかね、原子力だけじゃなくて。)

国の「指示」は提案なのか、それとも法的権限(罰則)を持った「命令」なのか。

農家や生産者団体は機器を持っていないかもしれないが、計測のできる機器を持っている企業、大学、研究所は県内、あるいは近隣の県内にもいくつもあるはず。県や国に測定を要求する間に、これらの企業、大学、研究所に市町村からいくばくの費用を払ってでも早く計測してもらえないか、ということを誰か検討して見たか。

記事のしめくくり:

 原発から50キロ近く離れた同県二本松市東和地区。7棟のハウスで野菜を栽培する大野達弘さん(56)は23日、出荷を数日後に控えたコマツナや茎立菜をトラクターで踏みつぶしていた。青々とした葉が次々と地面に押しつぶされ、土にまみれた。

 

「安全安心に自信があった品物なのに……」。地域をあげて無農薬や有機栽培に取り組み、山あいの不利な条件を克服する農業を実践してきた。県外から新規 就農する若者も出てきていた。その矢先の原発事故。「我々は何も悪いことをしていないのに、なぜこんなことになるのか。早く作物が安全だといってもらえる ようになりたい」

なんともったいない。ただ、国に「作物が安全だといってもらえる」ようになるのを待っていたら、いつになるか分からないような気はしますね。それに、今回の原発事故で政府の言うことが当てにならないことがだんだん分かってきた国民が、政府が「安全だ」と言ったぐらいで信用するとも思えません。

(いっそIAEAとか近くの米軍基地にでも測定を頼むとか...。日本政府よりは信用があるかも。)

原発はまだ日本中に18箇所、更に3箇所建設、計画中。グリーンエネルギー云々というより、交付金と固定資産税収入が市町村には魅力なんでしょうか。

原発がこんな大事故を引き起こしてまだ間もないと言うのに、中部電力社長は福島より更に評判の悪い浜岡原発の3号機4月初旬再稼動を静岡県知事にOKしてもらったそうです。OKする知事も知事です。住民ないがしろの県、国に、いつまで頼るつもりでしょう。

Government kills.

福島第1原発:日本と外国の認識ギャップ

日本がようやく福島第1原発の深刻な状況を理解しだしたのはここ2,3日のことかと思いますが、それとは反対に、諸外国の関心はこの2、3日で急激に薄れた感があります。

いままで無言だった原子力委員会が、原発第1号機の圧力容器の異常高圧と格納容器破壊の危険性を発表したのが23日。そのころから、日本のメジャーな新聞にも、地震直後から続いていた希望的な記事に混じって、原発の危険な(実は最初からずっとそうだったんですが)状況を報告する記事が出だしました。一番の影響は放射性物質が水、野菜、土壌から高い値で発見されだしたことでしょうが、やっと人々が、これは大変なことかもしれない、と理解しだしたのがこの2、3日と見ました。

だからどうした、というのが、アメリカを含むここ2、3日の諸外国の反応だ、というのが私の感触です。こっちは最初から危ない危ないと言っていたのに無視され続けた、今更遅い、ということ。逆に、アメリカでは、日本の核危機を「誇張」したメディアを批判する人が増えています。別に誇張でもなんでもなくて、こっちのメディアに出ていた記事が実は現状に合っていたにも関わらず、余計な恐怖心をあおる無責任な報道だ、とか批判する人が増えています。いわば日本の反応がなんとかなる、大丈夫だ、から、もしかしてこれは大変なのかもしれない、にシフトしたのとは正反対。

もしかしてこれは大変なことになりかねない、と最初から警鐘を鳴らし続けたのに日本政府からはまったくかけ離れた官僚的な対応しかでてこず、痺れを切らした諸外国はさじを投げた、と。今でも真摯に警告を鳴らしている専門家も数多くいますが、ニュースには殆どなりません。

ということは、今実際に福島第1原発で更に大きな事故が起きても、だからどうした、という反応しか返ってこない可能性大です。最初から全体がつかめないなりに情報をしっかり開示して、すぐに諸外国の専門家の助けを求める、ということを対面を気にしたのか、英語力のなさを気にしたのか私には分かりませんが、それをやらなかったつけは、今後の対応は最初の日本の望みどおり、日本だけでやる羽目になるのでしょう。出来ようが、出来まいが、関係なく。

日本の外から見ていると、地震、津波の直後、また、原発事故直後に世界中から送られた有形、無形の善意を、日本の政府がお役所仕事で一手に破壊した、という気がします。

ポストへのメッセージ

どういうわけかグーグルなどのサービスに加入している人だけしかコメントを残せない設定になっていましたが、誰でもコメントできるように変更しましたので、何かご質問、コメントなどございましたらお寄せください。

Wednesday, March 23, 2011

海外の日本人の読者の皆さん、NHK日本語放送ネットライブリンクです

http://live.nicovideo.jp/watch/lv44247210

まあ私のようにテレビがない方は稀かもしれませんが、ネットだけで情報を取っている方々、NHKワールドの同時通訳の英語に耐えられない方々、NHKの日本語放送がネットで生で見られます。今回の災害時に特別、ということらしいです。

米国エネルギー省、米軍収集のデータ独自公開?

日本政府が抑えている資料を米国エネルギー省が出しつつあるようです。

事故から日本では13日。枝野官房長官の記者会見で、福島第1原発事故の対応にアメリカ軍の支援を要請するかもしれない、とかぬかしていた、と英語のニュースで読みましたが、いまさら支援を要請したってアメリカ軍が何が出来るんだとこの人は考えているのだろう。事故発生直後だったらまだいくらでも出来ることがあったでしょうけれども。

米軍に4台提供されていた放水車も1台しか使わず、データは握りつぶし、流すニュースは「大丈夫だ、安全だ」というものばかり。いまさら何の支援を期待しているのか。

第二次大戦末期の日本帝国陸軍の「戦勝」発表みたいなものなんでしょうか。

ともかく、米軍の資料は誰にでもアクセスできます。

朝日新聞(3・24・2011):

【ニューヨーク=勝田敏彦】米エネルギー省(DOE)は22日、福島第一原子力発電所の周辺上空を飛ぶ米軍機などが測定した放射線量や地上のデータ から、被災地域の地上の人が1時間あたりに浴びる放射線量を推定した結果を公表した。原発から北西方向に線量が高い長さ30キロほどの「帯」が広がってい ることがわかる。

 空中測定は17~19日に行われた。推定結果にある毎時125マイクロシーベルトを超える放射線量の帯は、地元自治体の観測でも高い放射線量が観測されている福島県の浪江町や飯舘村付近を通っている。

 DOEは「調査した全域で毎時300マイクロシーベルトを超えておらず、放射線レベルは低い」としつつも、高い線量の帯の中では8時間ほどで、一般市民が年間で浴びる人工放射線の線量限度1ミリシーベルト(1ミリは1千マイクロ)を超える計算になる。

 DOEは推定結果を随時更新し、ウェブサイト(energy.gov/japan2011)で公表する。





サイトはここです。http://blog.energy.gov/content/situation-japan

最新の更新は3月22日(米国時間)になっています。どれだけ頻繁に更新してくれるのか、分かりませんが、出来るだけ頻繁にやってくれることをお願いしたいと思います。

日本政府に情報公開を迫りましょう!

このブログでも、アメリカ軍は地震直後から福島原発の様子を無人機を何機も飛ばしてデータを取り続けていて、アメリカ側で専門家による解析を行うと同時に同じデータを日本政府にも情報公開許可つきですべて渡している、というポストを出しました。(この記事は、オンラインでは毎日新聞だけに出ていました。)

日本政府に、この情報を公開するよう、要求しましょう。政府の情報操作のために必要以上の危険に日本が曝されています。23日になって原子力委員会が実は放射能のシミュレーションをやっていた、やってみたら実は思っているより危険だった、などと、地震、原発事故から12日も経ってからようやっと開示している始末です。

この政府に頼っていては、国の破滅です。国は、何よりもそこに住む人、それを脅かす政府はいったい何様のつもりなのでしょうか?

また、いつも大きな口をたたく石原東京都都知事、乳児のいる家庭に配れる水道水ペットボトルがたったの24万本?一家に3本?何の役に立つっていうんですか。ミルクを作る分はともかく、哺乳瓶を洗うのはその放射性ヨウ素の入った水道水なんですかね。いままで何の「防災準備」をしていたのでしょう?

原子力委員会:30キロ圏外でも内部被爆の恐れあり

という試算をすでに行っていたにも関わらず、委員会が発表したのは23日の夜。ふざけるなといいたい。

朝日新聞記事

 原子力安全委員会は23日、福島第一原子力発電所の被災に伴う住民の被曝(ひばく)量や放射性物質が降る範囲を、SPEEDI(スピーディ=緊急時迅速 放射能影響予測)システムで試算、結果を初めて公表した。原発から北西と南の方向に放射性ヨウ素が飛散し、最も影響を受けるケースだと、30キロ圏外でも 12日間で100ミリシーベルトを上回る甲状腺の内部被曝を起こす可能性がある、との結果が出ていた。

 委員会は、原発の被災後、12日午前6時から24日午前0時までずっと屋外で過ごしたという最も厳しい条件で、各地のモニタリングのデータなどを元にヨウ素の放出量を仮定、ヨウ素の影響をもっとも受ける1歳児の甲状腺の内部被曝量を試算した

 試算によると、一日中外にいた場合、内部被曝が12日間で100ミリシーベルトに達する可能性がある地域には、原発の北西にある福島県南相馬市や飯舘 村、川俣町のほか、南に位置するいわき市などの一部が含まれていた。100ミリシーベルトは、安定ヨウ素剤を飲むかどうかの判断の一つ、という。ただ、屋 内にいた場合は、この4分の1から10分の1程度に減るという。

 班目(まだらめ)春樹委員長らは「非常に厳しい条件を想定した。ただちに対策を取る必要はない」と話した。

 SPEEDIは、原発の位置や放出された放射性物質の種類、量や高さ、地形などを元に気象データを踏まえて計算。安全委は16日から試算用に情報を収集し、20日から陸向きの風になったため、試算をしたとしている。

原子力安全委員会:福島第1原発第1号機炉心溶融か?

圧力容器の破壊を防ぐために蒸気放出を考慮中。読売新聞ニュース

国の原子力政策の安全規制を担う、原子力安全委員会の班目春樹委員長は23日夜、東日本巨大地震で被災した東京電力福島第一原子力発電所の事故後初めて記者会見を開いた。

 原子炉の被害について尋ねられた同委員長は「(水素爆発した)1号機の核燃料はかなり溶融している可能性がある。2、 3号機に比べて、最も危険な状態が続いている」と指摘。原子炉内の温度、圧力の異常上昇が続き、危険な状況にさしかかっているとして、「(炉心が入ってい る)圧力容器の蒸気を放出する弁開放を行い、炉の破壊を防ぐ検討をしている」ことを明らかにした。

 同原発1~3号機の原子炉の燃料棒は露出し、海水の注水作業が続けられている。23日、1号機の炉内の温度は一時、400度と設計温度(302 度)を上回ったが、注水によって温度が下がっている。しかし、圧力の上昇が続き不安定な状態になっているため、班目委員長は「24日にも、圧力容器内の蒸 気を放出するかの判断をする」と述べた。

(2011年3月24日01時21分 読売新聞)

Tuesday, March 22, 2011

福島第1原発:東芝技師の自己批判

あったあった、東芝技師の自己批判。元東芝で格納容器の設計をした後藤政志さん。この方は外国記者クラブで非常に分かりやすい、懇切丁寧な解説を事故直後になさっているのを拝見しました。

なんで東電なんかが毎日記者会見して多分自分たちでも分からないことを記者に話しているんでしょうかね。

まだお読みでない皆様に、北海道新聞3月23日付けの記事です。記事内の「会社」というのは、もちろん東京電力のことです:

「会社はコスト優先」 原発の元技術者ら ネットで自己批判

 東京電力福島原発を造った大手重電の元技術者たちが事故発生以来、インターネット放送などで自己批判と原発政策の告発を続けている。

 「もっと声を大にして言い続けるべきだった」。東芝で放射能を閉じこめる原子炉格納容器の耐性研究グループ長だった後藤政志さん(61)は話す。1979年の米国スリーマイル原発事故などで、格納容器内が異常に高圧になるとわかり、放射能物質ごと大気に放出する弁を付ける事になった。

 「フランスは、内圧が上がりにくく、放射能物質が漏れにくい巨大なフィルター付き格納容器を造った。われわれも必要、と議論したが、会社は不採用。コストだなと思った」と後藤さんは言う。

 「高台に建てたり、防水構造にしたりしていれば。想像力が足りなかった」。60年代、国内に技術がなく、津波を想定しない米国の設計図をコピーして第1原発を設計した元東芝社員小倉志郎さん(69)は悔やむ

 4号機の設計にかかわった元日立グループ社員で科学ライターの田中三彦さんは今回「政府や公共放送が危機を正しく国民に伝えていない」と感じている。「格納容器内が8気圧になった時、普通は4気圧などと流していた。普通は約1気圧で、4気圧とは事故に備えた設計値だ。8気圧なら異常事態なのに、パニックにしないという配慮が多すぎる」

 3人はこれまでも匿名、あるいは著作、集会などで原発の危険性を訴えてきた。だが国や企業から返ってきたのは「冷笑だった」(後藤さん)。

 東京のNPO環境エネルギー政策研究所顧問竹村英明さん(59)は「日本には許認可権を持つ経産省、学者、電力会社などで作る原発ムラがある」という。竹村さんによると、ムラは強力で、疑問や批判を口にする技術者を村八分にする。3人がそうだったという。放送は、動画中継サイト「ユーストリーム」や「ユーチューブ」などで見られる。

福島第1原発第4号機:元日立技師の告発?

Bloomberg 英語版に出ていた記事です。Bloomgergの東京駐在の記者が書いたことになっています。

元日立製作所で、福島第1原発第4号機の格納容器を設計した(と記事の最初の方で言って置きながら、後のほうでは格納容器になっています。まあ両方やったんでしょうか)技師、田中三彦さんの地震後の談話と、この方が1990年にお書きになった本をベースにした記事のようです。

田中さんによると、第4号機の圧力容器の最終仕上げ(摂氏600度に加熱)を広島の呉工場で行っていたときに何かの手違いで圧力容器の内側を支えるはずだった支持棒を入れ忘れるか外れたかのどちらかで、圧力容器が炉から出てきたときに変形してしまっていた、本来廃棄処分にすべきものだったのに、日立はそれを東電には内緒で、変形をどうにか叩き直して納品した、とのことです。東電が見に来るとシートで覆い隠し、後はゴルフ温泉の接待でごまかした、と言っています。

廃棄処分にしたら、数百億円の商売が潰れ、日立は倒産していただろう、と田中さんは言います。

もし東電の人が見ても、多分何も分からなかったろう、とも。電力会社の人は、発電機のパーツがどうなっているのかなどは知らない、と田中さんは言っています。(ははは。)

リンクはゼロヘッジから取りましたが、ゼロヘッジのTyler Durdenが言うような「内部告発」、というわけではなさそうです。何しろ田中さんは1990年から第4号機には問題あり、と言い続けていらっしゃるわけですから。

Bloombergの記者が今ひとつ理解していないんじゃないかと思われる書きぶりですが、まあその辺は日本の記者が原発のことを書いてはいるけれど今ひとつ理解していなさそうなのと同じようなことかも知れません。

さて、第3号機と第5号機を設計製作したのは東芝ですねえ。東芝製の原子炉の「内部告発」もあるのかな?

Fukushima Engineer Says He Covered Up Flaw at Shut Reactor
By Jason Clenfield - Mar 22, 2011 5:54 PM PT

One of the reactors in the crippled Fukushima nuclear plant may have been relying on flawed steel to hold the radiation in its core, according to an engineer who helped build its containment vessel four decades ago.

Mitsuhiko Tanaka says he helped conceal a manufacturing defect in the $250 million steel vessel installed at the Fukushima Dai-Ichi No. 4 reactor while working for a unit of Hitachi Ltd. (6501) in 1974. The reactor, which Tanaka has called a “time bomb,” was shut for maintenance when the March 11 earthquake triggered a 7-meter (23-foot) tsunami that disabled cooling systems at the plant, leading to explosions and radiation leaks.

“Who knows what would have happened if that reactor had been running?” Tanaka, who turned his back on the nuclear industry after the Chernobyl disaster, said in an interview last week. “I have no idea if it could withstand an earthquake like this. It’s got a faulty reactor inside.”

Tanaka’s allegations, which he says he brought to the attention of Japan’s Trade Ministry in 1988 and chronicled in a book two years later called “Why Nuclear Power is Dangerous,” have resurfaced after Japan’s worst nuclear accident on record. The No. 4 reactor was hit by explosions and a fire that spread from adjacent units as the crisis deepened.

......

Fukushima No. 4

Tanaka says the reactor pressure vessel inside Fukushima’s unit No. 4 was damaged at a Babcock-Hitachi foundry in Kure City, in Hiroshima prefecture, during the last step of a manufacturing process that took 2 1/2 years and cost tens of millions of dollars. If the mistake had been discovered, the company might have been bankrupted, he said.

Inside a blast furnace the size of a small airplane hanger the reactor pressure vessel was being treated one last time to remove welding stress. The cylinder, 20 meters tall and 6 meters in diameter, was heated to more than 600 degrees Celsius (1,112 degrees Fahrenheit), a temperature that softens metal.

Braces that were supposed to have been placed inside during the blasting were either forgotten or fell over when the cylinder was wheeled into the furnace. After the vessel cooled, workers found that its walls had warped, Tanaka said.

Warped Walls

The vessel had sagged so that its height and width differed by more than 34 millimeters, meaning it should have been scrapped, according to nuclear regulations. Rather than sacrifice years of work and risk the company’s survival, Tanaka’s boss asked him to reshape the vessel so that no-one would know it had ever been damaged. Tanaka had been working as an engineer for the company’s nuclear reactor division and was known for his programming skills.

“I saved the company billions of yen,” said Tanaka, who says he was paid a 3 million yen bonus and presented with a certificate acknowledging his “extraordinary” effort. “At the time, I felt like a hero,” he said.

Over the course of a month, Tanaka said he made a dozen nighttime trips to an International Business Machines Corp. office 20 kilometers away in Hiroshima where he used a super- computer to devise a repair.

Meanwhile, workers covered the damaged vessel with a sheet, Tanaka said. When Tokyo Electric sent a representative to check on their progress, Hitachi distracted him by wining and dining him, according to Tanaka. Rather than inspecting the part, they spent the day playing golf and soaking in a hot spring, he said.
Wining and Dining

“The guy wouldn’t have known what he was looking at anyway,” Tanaka said. “The people at the utility have no idea how the parts are made.”

IAEA、福島双葉郡浪江町付近で通常1600倍の放射線測定

IAEA (International Atomic Energy Agency)独自の測定結果で、福島第一原発から20キロ離れた地点(福島県双葉郡浪江町)で放射能レベルが通常の1600倍だったことが判明した、との共同通信ニュース(ウイーン発、3月22日)です。

IAEAが1600倍の放射線 原発20キロ付近で測定

【ウィーン共同】国際原子力機関(IAEA)は21日、IAEAの放射線測定チームが福島第1原発の周辺地域の土壌と大気から測定した放射線量を発表、原発から約20キロ離れた福島県浪江町付近で通常の約1600倍に相当する毎時161マイクロシーベルトの放射線量を測定したと明らかにした。

 文部科学省の調査では浪江町で15日、330マイクロシーベルトが測定されている。IAEAは「高い数値が測定された。状況を見守っていきたい」としている。

 IAEAのチームは20日、原発から16~58キロ離れた10以上の地点で土壌と大気の双方を測定。測定値には土壌と大気双方のデータを盛り込んだとしている。IAEAによると、原発の50~70キロ圏の土壌からも通常より高い放射線量が測定されたという。IAEAは0・1マイクロシーベルトを通常値としている。

 チームは今後数日間、福島県内で作業を続ける。原発から52キロ離れた二本松市内では4・2マイクロシーベルトだった。

 IAEAは17日、日本政府の要請でチームを日本に派遣した。天野之弥事務局長は「専門家チームをさらに派遣したい」としている。

Monday, March 21, 2011

福島第1原発第2号機の冷却ポンプはいつ届く?

え、発注してたの?

真偽は分かりませんが、東電が通電に成功した福島第1原発第2号機の冷却ポンプは破損していて、新しいポンプに取り替えなくてはならず、発注はすでに済んでいるもののいつ届くか分からない、とニューヨーク・デイリーニュースが3月21日付けで記事を出しています。

記事の出所は原子力安全保安院の西山審議官が21日に行った会見のようです。

とりあえず原文の最初の段落5つを出しておきます。

Cooling pumps at one of Japan's crippled nuclear reactors are damaged beyond repair and will need to be replaced, officials learned Monday.

[福島第一原発]原子炉のひとつで冷却ポンプの損傷が激しいため修理は不可能、新しいものと取り替える必要がある、と関係者の発言。

The revelation dashed hopes for a quick resolution to the ongoing nuclear catastrophe at the leaking Fukushima Dai-ichi plant.

An emergency order has been placed for new pumps for Unit 2 at the plant, but it's unclear how quickly they would arrive, officials said.

第2号機用のポンプを至急注文しているが、いつ到着するかは分からない。

Engineers have worked around the clock to restore power to the facility, but damage caused by the earthquake and tsunami means it may take weeks to repair the required systems, officials warn.

"We have experienced a very huge disaster that has caused very large damage at a nuclear power generation plant on a scale that we had not expected," said Hidehiko Nishiyama of Japan's Nuclear and Industrial Safety Agency.

日本のメジャーな新聞は電力復旧の話しかしていないようですが、どこかに西山審議官の記者会見でも出ていないかなといま探しています。

Sunday, March 20, 2011

放射性ヨウ素の体内摂取を防ぐには

ヨウ素を含んだうがい薬や消毒薬を飲めば安定ヨウ素剤の代わりになる、などというデマが日本でも色々ネットで出まわって、政府、メディアが必死にデマを打ち消そうとしているようですね。

これは明らかにデマですが、副作用が馬鹿にならない安定ヨウ素剤(Potasium Iodide、ヨウ化カリウム;化学記号KI)を服用しなくても放射性ヨウ素の体内摂取は防げる、と、アメリカの専門家が書いています。ご参考まで。

Iodine for Radioactive Fallout (ドナルド・ミラー、2011年3月19日、Lewrockwell.com)

この中で面白いのは、このミラー氏(お医者さんでもあります)によると、日本人はもともと通常時のヨウ素の摂取量が他の国民に比べて格段に高いため、多分安定ヨウ素剤などを飲む必要はないだろう、と言っている箇所です。ヨウ素を大量に含んだ海草を一人毎日平均14.5グラム食べている日本人は、放射性ヨウ素を防げるだけのヨウ素がすでに体内にしっかり入っている、ということです。

また、別の研究で読んだことがありますが、日本で栽培される野菜、果物は外国で栽培される野菜、果物に比べてヨウ素の含有量が多いのだそうです。長年手入れしてきた土がものをいうんですね。

もうひとつ、ヨウ素のはいった消毒剤(2パーセント溶液)にもちゃんと使い道があるのです。日本のインターネットのデマのように飲むのではなくて、塗るのです

ミラー氏は、ヨウ素消毒液(うがい薬でもいいかも)をおなかに10x20センチ角の面積で(かなり大きいですが)塗れば、安定ヨウ素剤(KI)を飲むのとほぼ同じ効果が得られる、といっています。この方法で放射性ヨウ素の体内摂取は95から99パーセントブロックできる、としています。しかも、ヨウ素を塗る方法は安定ヨウ素剤を飲むのに比べて副作用は殆どなし

ヨウ素入りの消毒液、うがい薬、飲んではいけません。塗るのです。

ちなみに21日、東電が福島第一発電所の空気を分析した結果を遅ればせながら公表しました。核分裂によって出来る物質で、これで核燃料の損傷が確実になった、と朝日新聞が報道しています。

風向きマップ

東北、関東の風向きにご注意。時間によっては海からの風が吹き寄せる地域もありそう。地図をクリックすると、時間ごとの風向きをチェックできるサイトに行きます。(ちなみに下の図は日本時間21日午前9時の予想です。)

福島第1原発:政府の対応が後手後手むちゃくちゃな理由

原子力安全・保安院のサイトに、原子力緊急時の対応に関わる諸機関の図があります。

これを見ると、福島第1原発事故での政府の対応のまずさは、政府が自分で作り上げた計画に自分で絡め取られてしまって動きが取れない、といった状態であろうことは、容易に想像できます。さらに驚くべきことは、格納施設から放射能が漏れ出す、といた状況を想定してはいるものの、どのような災害、事故がまず発生してそのような状況になるのか、といった考慮がまるでない、ということです。この図を見る限り、「東北、関東を襲った、津波を伴った大地震」などはまるで想定しておらず、何らかの原因で放射能が漏れ出した場合でも政府機関、国、自治体政府、事業者、公的研究機関などが全て通常に機能していることを前提にして、原子力災害対応、対策を立てていた、というのが実情のようです。

驚く限りです。



更に驚くのは、このフローチャート。原子力災害時の防災活動の流れとして、東京(政府)での動きと現場での動きをまとめていますが、これで防災が出来たらそれこそ奇跡でしょう。対策本部、警戒本部、連絡会議、協議会、本部名称変更の手続き...。

原子力災害発生時の防災活動の流れ
東京での対応 現地(オフサイトセンター)での対応

原子力施設において、原災法第10条の通報基準に定める異常事象が発生
原子力事業者が原子力保安検査官事務所長に通報
 
原子力保安検査官は原子力事業所に行き、現場を確認し、原子力防災専門官と原子力安全・保安院に通報。
 
緊急時対応センターに経済産業省原子力災害警戒本部設置。 原子力防災専門官によるオフサイトセンターを立ち上げ、活動開始。
経済産業省原子力災害現地警戒本部及び現地事故対策連絡会議を設置
原災法15条に相当する原子力緊急事態に該当する事態に進展すると・・・
経済産業省原子力災害警戒本部に、発電所から原子力緊急事態に進展したとの通報が入り、経済産業大臣は、内閣総理大臣に原子力緊急事態の上申を決定。
原子力緊急事態宣言の発出
内閣総理大臣を本部長とする政府の原子力災害対策本部を設置 経済産業省原子力災害現地警戒本部は経済産業省原子力災害現地対策本部に名称を変更
現地事故対策連絡会議は原子力災害現地対策本部に名称変更


原子力災害合同対策協議会が組織される。


防護対策地域を検討
住民避難・退避措置が決定され、東京の経済産業大臣に上申
経済産業大臣から、住民の避難・屋内退避の判断について、原子力災害対策本部として了承したことを伝達

避難手段を検討
プレスルームで決定事項のプレス発表 プレスルームで原子力災害対策合同協議会の決定事項のプレス発表

避難措置、コンクリート屋内退避措置、屋内退避措置の範囲の決定

住民が避難を開始

衣服についた放射性物質 別ウィンドウで開きますの測定や医師による診察、健康相談実施
放射性物質の放出開始

土、植物、海草の試料採取を行って環境への影響を調査
放射性物質の放出が停止
事態の終息を受け、緊急事態の解除を検討するための原子力安全委員からの助言


  
緊急時対応センター、防災センター、原子力安全委員会を結ぶテレビ会議で、原子力災害現地対策本部長は原子力災害拡大防止の応急対策を実施する必要がなくなったと考え、原子力緊急事態解除宣言を上申
原子力災害対策本部長が原子力緊急事態解除を宣言
原子力災害対策本部を廃止 原子力災害現地対策本部を廃止


毎日新聞の記事で読みましたが、原子力安全・保安院の設定した原子力非常事態時の避難範囲はわずか10キロ半径である、とのこと。今保安院のサイトなど調べて、原文の法律を探していますが、本当だとしたら、いったい政府は何を考えていたのでしょう?

巨大地震が発生しやすい日本海溝を沖に控えた海岸沿いに原発を建てておいて、非常時の想定から地震も津波も欠けている、というのは、どういうことなんでしょうね。地震、津波を除外して、格納容器から放射線が漏れ出すような事故が何によって引き起こされる、と想定したのか、保安院のお役人さんに聞いて見たいものです。

上に出したような図、フローチャートを作り上げるということは、事業者の単なる操作ミスかなにかを考えていたのではないか、と思われますが。(ため息。)