Tuesday, August 9, 2011

陸前高田の放射性がれきと京都の送り火

今年も去年と同じだと思いたい努力、福島原発事故は起こらなかったことにしたい気持ちと、現実に検出される放射性物質は、折り合いがつくのでしょうか。

京都の五山送り火に陸前高田の薪を使う、使わないでもめているようですが、陸前高田のがれきからは放射性物質が検出されています。処分してもよい暫定基準値(キロ当り8000ベクレル)以下ですが、本来出るはずもないものです。

まず読売新聞8月10日付け記事

「京都五山送り火」(16日)を運営する京都五山送り火連合会は、大文字以外の4山で岩手県陸前高田市の松で作った薪500本を16日の送り火で燃やすことを決め、京都市は10日、受け入れの準備を本格化させた。

 京都市にはこの日朝から電話が相次ぎ、数十件の意見が寄せられた。「なぜ1回断ったのに受け入れるのか」「経過を教えてほしい」「放射能汚染が心配」などの批判と、「被災地の思いを受け止めるとの決断を支持したい」などの評価が交じっていたという。

 市によると、11日午後3時に薪500本が市役所に届き、放射性物質がないかを検査で確認した後、市民らに震災犠牲者の冥福と被災地復興を祈るメッセージなどを書いてもらうという。

 門川大作市長は報道陣に「多くの方々にご心配をかけ、悲しい思いをさせてしまったが、五山送り火連合会の前向きな姿勢に感謝している。できれば大文字も含めた五山で一緒に参加し、復興と鎮魂を祈る場としてほしい」と話した。

そして産経新聞8月10日付け記事

岩手県は10日、東日本大震災で生じた陸前高田市のがれきから、1キログラム当たり1480ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。県は埋め立てが可能とされる国の暫定基準値(1キログラム当たり8千ベクレル)を下回っており、通常通り焼却処理するとしている。

 県は6月29日から7月13日、沿岸被災地のがれきを処理する際、陸前高田市、宮古市、野田村で、がれきに含まれる紙や繊維などを調べた。

 最も高い1480ベクレルが検出されたのは7月12日に採取した陸前高田市の仮置き場に置いてある繊維。同じ場所のプラスチックから510ベクレル、わらからも177ベクレルが検出された。宮古市の木くずからは135ベクレル、野田村ではちりから33ベクレルが検出された。

4 comments:

  1. 1歳10カ月になる息子をもつ埼玉県の母です。

    うかつに過ごしていた震災後二ヵ月からの読者です。
    包括的かつ日本人が触れたがらない「事実」に基づく記事に賛同します。

    ReplyDelete
  2. 2011年8月11日(木)「がれき処理法案」が衆議院を通過予定のようです。
    ・・・・。

    http://techpr.cocolog-nifty.com/nakamura/2011/08/musihokori-map-.html

    ReplyDelete
  3. 京都人ってこんなに嫌われてたんだと、京都生まれ育ちのわたしは驚きました。わたしも京都人は好きでないし、戻りたいとは思いませんが、「京都のイケズ(意地悪)」と「放射能汚染された危険性の有る瓦礫(たとえそれが名勝の松であっても)」を分けて考えなければならないと思います。

    もともと検査したといってもしてないようなもの。
    軽率に受け入れを決めたことが、双方を傷つけた。
    http://www14.atwiki.jp/kyoto-henkouhoudou/

    この「風評」が、瓦礫処理を地方へ任せる「実害」にならないと良いのですが。。。。。

    ReplyDelete
  4. 国ががれき始末をやるようになる、というのがどうも気に入りませんね。

    しかし、京都がやっちゃいけない。ただでさえ日本に来なくなった観光客でもKyotoだけはまだ人気があるのに。「風評」と言う言葉は、私の英語ブログの読者(全世界にいます)の間では「放射能」と同一扱いです。

    埼玉のお母様、何としてでもお子さんは守ってください。微力ながら情報で応援したいと思います。

    ReplyDelete