Wednesday, August 10, 2011

出荷ピークの福島産のモモ、市民放射能測定所による検査では放射能検出

共同通信8月10日の記事によると、

原発事故による農産物への風評被害が深刻な福島県で、生産量全国2位を誇るモモの主力品種「あかつき」が出荷ピークを迎えている。福島市飯坂町湯野にあるJA新ふくしまの作業場では10日、朝から形や色の選別、箱詰め作業に追われた。

 放射性物質のモニタリング調査では暫定基準値を大幅に下回り、生産者らは安全性をアピール。加えて、今年は7月の天候が良かったため、糖度が高く出来の良いモモが多いという。

 JA新ふくしまは7~9月、1箱5キロのモモを約130万箱出荷予定。10日は約130人が深夜まで作業を続け、約1万6千箱を出荷する。

とのこと。「基準値を大幅に下回り」とありますが、民間の市民放射能測定所が測定したモモ、その他の果物の放射性物質は次の通り。本来限りなくゼロに近いはずの放射性セシウムは、モモでは多いものでキロ当たり160ベクレル出ています。伊達市のブルーベリーからは更に高い、164ベクレル。

(詳細は市民放射能測定所のサイトでどうぞ。)


検査されたモモ、ブルーベリーのように暫定基準値の約3分の1の放射性セシウムを含む食品を1年間食べ続ける、と言うことは、暫定基準値が既にセシウムからの内部被曝を年間5ミリシーベルトとして計算された値であるため、たとえ暫定基準値を下回っていても年間内部被曝は5ミリシーベルトの3分の1、約1.67ミリシーベルト、それだけで年間許容被曝量1ミリシーベルトを軽く超えます。

更に、食品だけでなく、放射能汚染されている可能性のある被災地からのがれきを、国が主導して処分しようという恐ろしい法案が可決される見込み。こうなると、流通の発達した日本、というのは放射能の拡散にうってつけ。この方のブログには、九州全域のごみ処理場をグーグルで視覚化したものが出ていますが、既に地方自治体はごみ処理に積極的な姿勢を示しています。

(放射能拡散の危険を補って余りある、どんな利権があるのでしょうか。)

5 comments:

  1. 産廃業者は、どろどろとした組織。

    カネ のためなら、環境がどうなったっていい。

    麻薬を売るのとおなじ感覚なんでしょう。やつらは・・

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  2. 今朝twieetしたばかりです!ショックでした!

    コープこうべでは、この夏福島県産の野菜果物を猛プッシュしています。毎週個配カタログに「福島の桃」が大大的に出ています。

    福島県や北関東の野菜果物について、再三問い合わせたり抗議したりしていますが、「国の基準値以下」「全品検査はしていない」「コープこうべとしての安全宣言はしない」を繰り返しています。
    またNHK神戸放送局が、夕方の番組でコープこうべの被災地フェアを取り上げるなどひどいものです。これもNHKに抗議しています。

    瓦礫法案が可決されるのもショックです!
    こんな国ほとほとイヤになりました。南半球へ移住したいです。

    以前の「輸入汚染米」の時も思ったのですが、
    汚染米が自分や家族の口に入るかもしれないのに、
    こんなことしていいのか!
    いったい誰が主導しているんでしょうか!?

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  3. Also note that we recently translated the CRMS website in French and English http://en.crms-jpn.com & http://fr.crms-jpn.com

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  4. はじめまして、ネットを検索してこちらにたどり着きました。
    お書きになった記事拝読していて、少し理解できなかったので、質問致します。
    「年間許容被曝量1ミリシーベルト」とあるのですが、何に対する数値でしょうか?

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  5. @Anon August14、日本での自然放射線からの被曝量平均は約1.5ミリシーベルト(内部被曝、外部被曝合計)、そのほかに、主に医療目的の人工放射線(X線、スキャンなど)や人工放射性核種などから、年間1ミリシーベルトまでの追加の被曝は一般の人々にもまあ大丈夫だろう、ということが法律で決められています。放射線を浴びることによる恩恵(特に医療目的など)が放射線を浴びる危険を凌駕する、という考えのようです。

    ちなみに文科省の年間20ミリシーベルトまで許容、と言うのは、人工放射線からの外部被曝だけを指していますから、これはとんでもない値です。

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