Monday, December 5, 2011

福島県南相馬市の小学校の除染風景: 父兄による雑巾がけ

南相馬市は東大の児玉龍彦教授と協力して学校、幼稚園などの除染を進めていた、というのが私の認識でしたが、「除染バブル」を政府が作り出す中、やっぱりしゃしゃり出てきた文部科学省、日本原子力研究開発機構。南相馬市の小学校で、父兄に「除染」をやらせている風景が、読売新聞の福島地方版に出ていました。

さて、どんなハイテク技術でしょうか?

え?雑巾がけ?(ああ空しい。)


読売新聞福島版12月4日付け記事

東京電力福島第一原子力発電所の北21キロ・メートルにある南相馬市原町区の市立太田小学校(林弘美校長)で3日、放射線量を低減させるため、専門家の指導を受けて地元住民らが除染作業に取り組んだ。

 文部科学省が学校の除染を支援する事業の一環で、今回が初めての実施。指導には日本原子力研究開発機構の放射線専門家があたった。

 参加した地元住民ら約130人は、「ほこりが飛び散らないよう一方向に拭いてください」などのアドバイスを受けながら、教室の壁や床、窓ガラスなどを雑巾で拭いていった。

 同小は、立ち入り禁止の警戒区域内にある学校を除くと、市内で最も原発に近い学校。震災と原発事故の影響で児童の約3分の2が避難し、残った児童44人は市内の別の小学校で授業を受けている。校舎の改修が終わる来年1月に授業を再開する予定で、今月17日にも大規模な除染作業を行う。

 除染に参加した同市原町区の板倉徳広さん(62)は、「孫たちが安心して勉強できる環境をつくりたい」と話していた。

何かやった気になる、と言うのが大切なことなんでしょう。放射性物質をその辺にこすり付けているだけのような気がしますが。

日本原子力研究開発機構の専門家が良く知る「除染」は、きちんとした放射線管理下にある施設で高濃度の放射性物質が少量漏れてしまった場合の除染ではないかと推察しますが、放射線管理も何もなく、低濃度の放射性物質が限りなく漏れている状態での除染は経験があるのでしょうか。

2 comments:

  1. これで、南相馬市の除染が民意に基づいて行われた“既成事実”が成立するわけだな…。

    ReplyDelete
  2. 【放射性物質がこぼれたとき等の措置】
    第二十八条 事業者は、粉状又は液状の放射性物質がこぼれる等により汚染が生じたときは、直ちに、その汚染が拡がらない措置を講じ、かつ、汚染のおそれがある区域を標識によって明示したうえ、別表第三に掲げる限度(省略)以下になるまでその汚染を除去しなければならない。
    ・・・ふくいち爆発までは「加害者」に除染責任を求めていたのですが

    【平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法(平成 23 年 8 月 30 日法律第 110 号)】
    第六条:国民の責務(国民は、国又は地方公共団体が実施する事故由来放射性物質による環境の汚染への対処に関する施策に協力するよう努めなければならない。)
    http://www.env.go.jp/jishin/rmp/attach/law_h23-110a.pdf
    ・・・現在では「被害者」に除染責任が転換された様子です。

    ゴルフ場が東電に「除染」求めるも却下。
    http://www.youtube.com/watch?v=sssvxL6DXCI
    そして東電の一言
    「原発から出て地面に落ちたセシウムはうちのものではない」

    日本政府や東電の対応を見ていると、完全にソ連より劣っていますね。
    ァ '`,、'`,、('∀`) '`,、'`,、笑一笑

    ReplyDelete