Sunday, January 1, 2012

2012年の年頭のご挨拶

新年、あけましておめでとうございます。

なにがめでたいかな、とも考えましたが、こういう時はというか、こういう時こそ、昔からの形式を重視することにしました。そこで、

本年もよろしくお願いいたします。

3月11日の震災、原発事故発生以来、細々と書いていた金融ブログが災害ブログになってしまいました。最初は日本と外国の情報のギャップに驚いてそれを埋めるべく始めたのですが、そのうちにどこからお探しになったのか、ブログをお読みくださる方々、ツイッターでフォローして下さる方々、また、寄付をお送りくださった方々、ご支援どうもありがとうございました。

年頭から憚られますが、残念ながら事故は確実に第2段階、被害拡散時期になっているような気がします。それというのも、その根本原因はもともとの福島第1原発事故がどのようにして発生し、事故が拡大したか、という肝心な事を一般の人々が把握できていないことにあるからです。事故の実態が分からずに被害の実態の把握が出来るはずがない、というのが私の個人的な感想です。事故はもうおきてしまったのだからしょうがない、という意見には私は組しません。

日本語ブログであまり昨年中書かなかったのが福島原発の状態。英語ブログは事故の初期からそちらが主でしたが、日本語ブログでは昨年の半ば以降さほど書いていませんでした。(ほとんど読者がいなかった3月4月は結構書いていたんですが。)これは後悔しています。日本で3号機の爆発ビデオを見たことがない人が結構多いのに驚き、11月(だったと思います)にリンクした1号機内部の映像やCryptomeの原発を撮影した巨大写真を見て、「え、原発事故って終わったんじゃなかったの?」という驚きのコメントが多かったのにも驚きました。

年末には3号機が3月14日、15日の2日にわたって2度爆発していた、という情報が入りました。年末・新年早々には、原発の原子炉建屋に取り付けてある、万が一の事故のときに圧力が逃げるように設置されているブローアウトパネルが、2号機を除いてすべて溶接で閉じられていた、という未確認情報。しかも、それを命じたのは保安院。本来の役目を果たせるようになっていれば、建屋が爆発しなくて済んだ可能性があるということになります。

今年は、やっとぼろぼろ出てくるようになった事故初期の情報にも注目して、何があったのか、これからどうすれば良いのかの判断が出来るような情報を少しでも探してお出ししたいと思っています。

5 comments:

  1. いつもいつも、その通りで明快なお話。ありがとうございます。
    幅広く内容の濃い(そして簡潔!)情報をいつもありがたく読ませていただいています。
    今年も頼りにさせてもらっていいですか?

    お体大切に、おたがい2012年が素晴らしい年でありますように!!

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  2. あけましておめでとうございます。
    EXさんが原発事故のことを書かれるようになってから以来の読者です。海外避難後もずっと読み続けております。
    特に、6月のガンダーセン氏の原発爆発後のビデオ翻訳は大変ありがたく読ませていただきました。それを読んで海外避難を決意したまでです。今はこの環境に感謝しつつ暮らしていますが、引き続き日本の瓦礫拡散問題で心を痛めています。日本の市民の皆さんがEXさんのブログを読んでもっと真実を受け止めて欲しいと願うばかりです。
    サンフランシスコでそれに意見する市民団体もあり、素晴らしい活動をされています。
    http://www.youtube.com/watch?v=WFSFDMiWVzU&list=UUi4a_9I7OUBpLmW1zPS83rA&index=2&feature=plcp

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  3. 去年は3.11以降、とてもお世話になりました。ほとんど直後からこちらで情報を追いかけさせてもらいました。ありがとうございました。英語の方も読ませていただいてます。

    どうぞ今年も宜しくお願いします。

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  4. 昨年は原発以降、こちらに辿り着き大変お世話になりました。
    東京在住の普通の働く母です。3.11以前の自分の無関心の責任を感じ、子供達の将来の為に大人として何をするか?考えながら新年を迎えました。

    今年は少しでも希望の年としたいです。
    今年も引き続き宜しくお願いします。

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  5. 原発推進のマシーンは、とてつもなく凶暴で巨大。戦車に人が素手で向かうようなものかもしれない。だからといってこれに抵抗しない選択はない。 一番の敵は、国民の無関心。原発推進マシーンはこの無関心をエネルギーとしてむさぼりながら、むき出しの粗暴さを発揮するだろう。気の抜けない年になる。

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