Monday, May 2, 2011

Physicians for Social Responsibility:日本政府による福島県児童の放射線被曝許容量の引き上げは「人倫にもとる」行為

昨日お出しした、米国団体”Physicians for Social Responsibility (PSR)”の日本政府による福島県児童の放射線被曝許容量の引き上げに強く抗議する声明文の日本語訳です。(強調は私。)

Physicians for Social Responsibility (社会的責任のための医師の会)(PSR)
「核戦争防止国際医師会議」のアメリカ関連団体
1985年ノーベル平和賞受賞

2011年4月29日
福島県児童の放射線被曝許容量引き上げに対するPSRの声明文

放射線に安全なレベルなど存在しない。それが医学界と科学界の総意であり、米国アカデミー全米研究評議会による報告書『電離放射線の人体への影響Ⅶ』(通称『BEIR Ⅶ』レポートhttp://www.nap.edu/openbook.php?isbn=030909156X)にも概要がまとめられている。いかなる量の被曝であっても、たとえ自然放射線の被曝であっても、がんを発症するリスクを高める。そのうえ、被曝の影響は誰もが均等に受けるわけではない。子供は大人に比べて放射線の影響をはるかに受けやすく、胎児はそれに輪をかけて影響を受けやすい。子供の年間被曝許容量を20ミリシーベルト(mSv)に引き上げるのは、人倫にもとる行為である。大人が20mSvの放射線を浴びれば、500人に1人ががんを発症するおそれがある。同じ量を子供が浴びれば200人に1人ががんを発症するおそれがある。このレベルの放射線を子供が2年間浴び続けたら、がんを発症するリスクは100人に1人となる。このようなレベルの被曝量を子供にとって「安全」とみなすことはとうていできない。

(h/t あ)

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