それも、1号機、2号機、3号機とも。
そう記載されているらしい東電の225ページの報告書は、東電のサイトにアップされています。ここです。(私は不精にも10ページの概要だけ読んだんですが、そんなことは書いてありませんでした。)
この報告書を読んだらしい読売新聞がとりあえず正しいとして、私の個人的な疑問は、「レベル7」の計算は一体どうやって行われたのか、と言うこと。東電が炉心溶融を認めた5月15日から気になっていたことです。
4月12日に保安院、原子力安全委員会が福島はレベル7の事故、と発表した時の計算の前提は、核燃料が多少は損傷しているかもしれないが大多数は無事、溶けてもいない、圧力容器は壊れておらず、格納容器も2号機の圧力抑制室の破損以外は無事、ということでした。その前提で、原子炉から空中に飛散した放射性物質の計算をしたところ、これはレベル7に相当、しかし、チェルノブイリ事故の10分の1ぐらいだから心配は要らない、と言うことでした。私はこの記者会見をUSTREAMで見ていましたが、保安院、原子力安全委員会ともに、レベル7、だからどうした、という実に気軽な態度だったのを覚えています。
今になって、炉心は多分全溶融、圧力容器だけでなく格納容器まで実は地震後24時間で壊れていた、となると、そこから出た放射性物質の量は気軽な保安院・委員会の発表よりも桁外れに大きくなるのではないか、というのが、私の素人考えです。
まして、保安院、原子力安全委員会の計算は空中飛散分のみ。土壌、海中に染み出し流れ出したものは計算外です。4月12日の会見で西山審議官は「INESの基準は大気中の放射性物質のみ。海洋汚染は入っていない」とおっしゃっていましたが、INESの指針にはちゃんと地下水、海洋汚染の計算の仕方も出ています。
さて、これはチェルノブイリの10分の1から一挙に5分の1以下になるんでしょうか?
もう過去のことは関係ない、起きてしまったことだから、とお考えの方もいらっしゃるかと思いますが、どれだけ放射能が出たのか、出ているのか、どこに出たのか、どのように出たのか、しっかり把握できなければ、対策も立てようがないと私は思います。
東京電力が福島第一原子力発電所の炉心溶融(メルトダウン)について詳しいデータ解析を行った結果、1~3号機では、圧力容器だけではなく、その外側を覆う鋼鉄製の格納容器も、地震後24時間以内に損傷していた可能性があることが分かった。
解析結果の報告書は23日に経済産業省原子力安全・保安院に提出された。
原子炉の運転データなどに基づいて地震後の状況を詳しく計算したところ、1号機は緊急冷却装置の「非常用復水器」が十分に働かず、炉心溶融の進行 によって、地震後15時間で圧力容器の底部が破損したことがわかった。底部には制御棒や中性子計測装置の貫通部が多数あり、強度の弱い溶接部分などが壊れ て、溶けた燃料を含む高濃度汚染水が漏れ出したとみられる。
>私の個人的な疑問は、「レベル7」の計算は一体どうやって行われたのか?
ReplyDelete一言でこれにお答えするなら原子力安全委員会がいい加減だから
保安院はもっといい加減だからですね。
最初の3日で2割ですから今は何割でしょうか?
「ウィーンの気象地球力学中央研究所は、東日本巨大地震被災直後の3日間(12~14日)に、福島第一原子力発電所から大気中に放出された放射性ヨウ素は、チェルノブイリ原発事故の10日間で放出された量の約2割に相当するという試算結果を公表した。」
www.yomiuri.co.jp/science/news/20110328-OYT1T00577.htm