ニューヨークタイムズ紙が4月5日に記事にした元ネタは、リークされたアメリカ原子力規制委員会の福島第1原発の3月26日時点の状況の把握ととるべき処置の提案を記した報告書でした。
マスメディアの言うことは日米を問わず信用できないと思われる方、Cryptome.orgのサイトに、このリークされた報告書そのものが載っています。(英語)
これです。 daiichi-assess.pdf
フリージャーナリストの皆さん、(御用学者でない)原子力、原発の専門家の皆さん、ごらんになってみてください。ニューヨークタイムズが見落としたものがさて、あるかないか。
いま読みはじめたところですが(第1号機)、目に留まったのは、
「1号機の真水注入にはホウ素を入れていない」
「真水に比べて塩水からはより水素ガスが出やすい」
Sunday, April 10, 2011
福島第1原発:アメリカ原子力規制委員会のレポート、あります
京都大学原子炉実験所小出裕章ライブインタビュー4月10日
岩上安身さんの7チャンネルでライブインタビュー。
「循環して冷却できるシステムを早く作り出すべきだが、圧力容器がすでに破損しているので、水が循環できない」
「これしかないだろうと思っている方法は、圧力容器と格納容器を一体として考えること。格納容器・サプレッションプールに流れてきた水をまた圧力容器にもどす、そのループの間に熱交換器を入れて、何とか水を冷やす。」
「ただし、大変な被爆環境になる。あと何週間、何ヶ月かかるかわからないが、これが唯一の方法だ」
「配管を知らないので、果たしてそのようなことができるのかはわからない」
「被爆をしないで働くことは、現在すでに不可能。鉛のスーツを着てもさしたる効果がない」
「原子炉建屋に入るのは大変な被爆環境」
「格納容器にも穴が開いているが、ある程度の漏れは仕方がない。1号機の格納容器は2号機よりはまだまし」
「めちゃくちゃに濃度の高い汚染水はもちろんこのまま出せない。出さないですむような算段」
「タンカーで柏崎刈羽に運ぶことを提案した」
「何百種類もの放射性核種のうちヨウ素とセシウムが多く出ているのは揮発性が高いため。数パーセントが出ている。最悪のシナリオは水蒸気爆発で、格納容器、圧力容器ともに破損する、そうするとヨウ素、セシウムが数10パーセントといった単位で出てしまう」
「ストロンチウム、プルトニウムは揮発性が少ない。現在は微小量しか出ていないが、水素爆発してしまうと、それが数パーセントから10パーセント程度出てしまう可能性」
「爆発が抑えられても、揮発性の放射性核種が数10パーセント、何年もかかって出かねない。チェルノブイリではセシウムが30パーセント、ヨウ素50,60パーセント出た」
「福島原発の方々が、多分一番自分のプラントのことをよく知っている。大変だろうが、できるだけがんばってほしい」
「政治には何の期待も持っていないので、政治家の人たちと話をしたいとはまったく思わない。現場の人と話し合えるのなら喜んでいく」
再臨界の可能性について、再臨界とは一体なんなのか
「地震が起こるとウランの核分裂をまず止めなくてはならない。制御棒は多分作動したと思う。が、崩壊熱のためにこういう事態になっている。止めたはずのウランの核分裂がまた始まってしまうと、また熱が発生してしまう、それを再臨界という」
「最近になって、東電が公表しているデータを見る限り、再臨界が起こっているとしか思えない、と考えるようになった。」
「クロル38はクロル37に中性子がくっついてできる。3月の末でまだクロル38が検出されている、そうなると中性子はどこから来ているのか」
「超ウラン元素の中のキューリウム242、244は自発核分裂で中性子を出す。しかし、東電の発表したクロル38の量はすごく多い。それを見ると、自発核分裂からの中性子では追いつかない。再臨界(つまりウランの核分裂再開)としか考えられない」
「再臨界が起こったからといって、おしまい、というわけではない。原子炉の中にあったウランの核分裂が止まったはずが、70%燃料損傷、被覆管がなくなってしまっている。中のウランのペレットが崩れて、大きな塊になってしまうと、また臨界がおきてしまう。熱が出る。そうすると、いったん臨界は収まる。またしばらくするとまた臨界がおきる」
「再臨界自体が水蒸気爆発を誘発するものではない。燃料ペレットの溶け方がまだ少ない」
プルトニウムの検出はウランのペレットが溶けた証拠ではないのか
「2800度にならないとウランは溶けない。東電はそれを認めたくない。一部のペレットが溶けていることは確かだが、原子炉内の100トンのウラニウム(1号機は数十トン)全体は溶けていないとおもう。溶けてしまうと、溶けて圧力容器の下に落下(メルトダウン)したときに、たまっていた水に反応して水素爆発が起きる。その外側の格納容器は圧力容器より薄い」
「プルトニウムは、ウランが溶けない限り出てこない。ヨウ素、セシウムと違って揮発性ではないので」
「再臨界というのはウランの核分裂、核分裂から発生するのは熱と、核分裂生成核種。熱を取れなければ、メルトダウンになる」
最悪(メルトダウン、水素爆発、その連鎖)が起こってしまったらそのあとはどうなるのか
「チェルノブイリは4号機だけ、100万キロワット。福島は1号機から4号機まで合わせると300万キロワット。どこかひとつが最悪事態になると、それでもう作業はできないので、連鎖は避けられない。悪いことに、使用済み核燃料プールもそうなると手当てできなくなる。チェルノブイリの6倍7倍、10倍の放射能が出かねない」
日本に人が住めなくなる?
「チェルノブイリは発電所200キロ、300キロが強制疎開になってしまった。そうこうするうちにソ連がつぶれてしまった。700キロの風下まで、日本だったら放射線管理区域にしなければいけないレベルになっていた。これが日本で起きてしまうと、関西だって危ない」
「私はホウ素を入れている限り再臨界はおきないはずだ、と思っていた。東電はホウ素を原子炉に入れなくなったんではないか、と疑っている。海水の中の塩が煮詰まっていて、塩の塊が析出している状態だと思う。それが水の循環を邪魔しているのかもしれない。ホウ素も大量に入れるとそれが析出してしまうので入れたくなかったのかもしれない」
「いまホウ素を入れても、届くかどうか」
宮城の余震と日本の原発の危険度
「原子力発電所は機械である。機械は壊れる。機械を動かしているのは人間である。人間は間違える。事故は必ずおきる、と思わなくてはならない。発電所の全所停電は決して起こらない、という、想定不適当事故として扱ってきたが、ちゃんと起きた。どこであれ、原発では必ず事故が起きるんだ、と思っていなくてはならない」
「もんじゅはプルトニウムを作るための特殊な原子炉。もんじゅの特殊性はナトリウム。水という一番すばらしい冷却材を使えず、ナトリウムを冷却材で使わなくてはならない。ナトリウムは水に触れると爆発、空気に触れると火事になる。これ(もんじゅ)がこわれると、何にもできない。水もかけられない」
「六ヶ所村には3000トンの使用済み燃料、ひとつの原子炉が一年に出す使用済み燃料は30トン。六ヶ所村はひとつの原子炉100年分の使用済み燃料が保存してある」
原発がなければ電力需要をまかないきれない、といううそ
「火力発電所の出力はわずか全稼動時の48パーセント。火力と水力で需要は実はしっかりまかなえてしまう。」
「原子力はいったん動かすと止められない。揚水発電を加えると、原子力は非常に高価で、無駄。蒸気機関の宿命として、33%の熱効率しかない。火力発電所の熱効率は50%まであがっている」
「これだけ原発ができたのは日本の政府と電力会社が、とにかく原子力をやりたかったから」
「ここまできて、なお原子力をやめられない、という日本の方は、理解できない。需要が足りようが足りなかろうが、原子力をやめるべき(実際は足りる)」
「原発をベースにした電気料金が高くなってしまったので、アルミ精錬がつぶれてしまった。現在生き延びている唯一1つの精錬会社は、自社の水力発電を持っている」
「原子力はあらゆることを考えても最悪の選択だ、と思う」
「破局を避けるには福島原発の方々にがんばっていただくしかない。大変に苦しい選択だが、それ以外にない」
約1時間15分のインタビューでした。最大で5200人以上の方が、見てらっしゃったようです。スクリーンキャプチャーしたチャートは明日出します。(すいませんこっちは真夜中なもんで…。)
Saturday, April 9, 2011
中部大学武田邦彦教授: 原発 母の役割
中部大学武田邦彦さんの4月10日のブログ全文です。あくまで武田さん個人のご見解ですが、詳しい放射能データが必ずしも出ていない状態で、さあ安全だから食べろ、といわれても、そうですか、とは簡単に肯けない方々に、ご参考まで。
(安全性を信じたい方は、長崎大学の山下俊一さんなど、いかがでしょうか。)
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原発 母の役割
母ができることは限られている.
原発を運転できる訳でもなく、風向きを変えることもできない。
でも、母は全ての危険を「最小」にすることはできる。
時に、子を危険にさらすこともある。たとえ危険があっても子の希望を叶えてあげたいと思うのも母である.
そんなとき、子を送り出した母は無事に帰ってくるまでただ神に祈る.
時に、隕石が落ちてくることもある。母は子を胸に抱いて運命を共にするが、必ず隕石に背を向ける。それで子は母の愛を感じながら満足して身を委ねる.
母ができることは限られている.でも、子にとって母ができることは無限であり、その中で安心して生を送るのだ。
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できることと、できないことがあるが、子を守ることはできる。
1) 母は「管理区域」の放射線を越える場所から、子を連れて避難する。
放射線の強さは最近1週間の平均が、1時間0.6マイクロシーベルトである。
子の受ける放射線を自らはかれる場合はその値を、測れない場合はその地域の発表値を使う.
1時間0.6マイクロを越える場合、場所によっては1年間1ミリシーベルトを越えることもあるが、それぐらいは母の配慮で減らすことができる。
移動は連休明けまでを一つの目安にして、そこでもう一度考える.
(さまざまな理由で移動できない母は次へ進む。1時間0.11マイクロを越え0.6マイクロまでの場所の母も同じ。1時間に0.11マイクロ以下の母は「食材以外」は普段通りで良い。)
2) 食材を選ぶ。
(政府が「明日の風向き」を発表せず、メディアが「風評」という用語を使い、スーパーが「基準以下の汚染の野菜」に「シーベルト表示」(汚染度)をしない間」は次の行動をとる。)
イ。放射性ヨウ素が基準以下の野菜が、放射線量を表示せずにスーパーで売られる危険性が高い。
ロ。産地は偽装されることが多い。
ハ。もし産地が判れば、茨城北部産、福島県東部、宮城県南部産の食材は買わない。もし「南部」「東部」が判らなければ茨城産、福島産、宮城産の食材は買わない。野菜、鶏卵、肉の全ては同じである.
二。外国産、北海道産の食材を求める(残念ながら、現在では国産より外国産が信頼できる。
(スーパーが放射線量を表示するようになったら)
「福島東部産の野菜は安心です」などと言っていたスーパーなら疑い、「消費者に放射性物質を含んでいるものは、基準値以下でも売りません」と断言していたスーパーはやや信頼する.
(国が「明日の放射性物質飛散予想」を出すようになったら)
表示を信じて、放射性物質が表示され、かつそれがゼロの物だけ買う。
また、合理的な理由で、3月11日以前に収穫されたもの、外国産、新潟、長野、静岡以南で生産されたもの、日本海の魚ということがわかるものは購入する。
3) 空気
マスクをできるだけさせる。この時期になると屋内屋外はあまり差がない。
あえて窓を開けない(黄砂が来たときと同じ防御をする)。
外出すると放射性物質(黄砂)が服についているので、自分を含めて家族の外出着はできるだけ拭いて、玄関など普段、あまりいないところにかけておく.
4) 水
福島県東部、茨城県南部以外の人は、「飲み水だけペットボトル」の状態にする。福島県東部、茨城県南部の人は「計算値(後述)」を用いる.
水道局の発表を自ら、もしくは口コミで知っておく(私はやや水は楽観している。心配な人は水道局の値を調べて、「子供の総合的な被爆地」を計算する)。
風呂、歯磨き、洗顔、お米とぎ、調理、掃除などは福島県東部、茨城県北部以外は大丈夫.
天気予報に注意し、子供にかならず傘を持たせ、危ないときにはビニールのカッパを使う.家に帰ったらすぐ脱がせて洗う。
5) 家の中
床を綺麗に拭き掃除する(放射性物質は床に付着する)・・・この時期はかなり大切!!。
壁も時々、拭き掃除する(壁にも少し着く)。
子供が手にするおもちゃ、道具などを拭いておく.
子供の服は外出から帰ったときに、ごく簡単にティッシュで拭く(黄砂を落とす感じ。屋外で)。
洗濯物は1時間に0.6マイクロシーベルト以下の地域は屋外、それを越えている地域は屋内とする。
6) 運動
運動は危険であるが、子にとっては人生そのものでもある。だから、「危険を冒して送り出す」ことになる。
1時間に1マイクロシーベルトを越える地域では、合宿などあらゆる手段をとってもらうように頼む.
それ以外の地域でも、できるだけ先生、コーチに御願いして、屋外の練習の時間を短くしてもらう.
7) 学校
給食の「被曝量」の表示を求める.その時に「基準値以下」を「ゼロ」にしないように求める。
学校に、「放射線の測定の高さ」、「内部被曝(校庭のホコリなど)」、給食、水道などの全活動を含んだ「児童生徒の被曝量」を表示するように強く求める.
教育委員会、校長は信頼できないことが多い.教師と連帯する.
まだ、あるのですが、書く時間がなくなりましたので、また、追記します.
とりあえずのおおよその生活の指針になればと思います.また時期は「今から連休明けまで」と「連休明けから」を区別してください。
ご苦労と思いますが、もうしばらく(福島原発から放射性物質がでている、政府がまだ隠している、スーパーが汚染された食材を売ろうとしている、海流の動きが不明である)、頑張ってください。
放射性物質は「半減期」がありますから、必ず近いうちに「安心できる放射線量」になりますから、最初だけ頑張ってください。
また1号機も含めて福島原発の状態は、危険が生じたら、その都度ブログに書きます.
(平成23年4月10日 午前9時 執筆)
オーストリア気象地球力学中央研究所(ZAMG)ヨウ素131拡散予測4月9日-11日
動燃の宣伝ビデオ:頼れる仲間プルト君——プルトニウム物語
ジャーナリストの上杉隆さんのサイトに出ていたリンクからのビデオです。1993年、動力炉・核燃料開発事業団が、プルトニウムの安全性をアピールするために作った宣伝ビデオです。
「ぼくについての誤解は猛毒でがんになるということです。ぼくは長い間α線を出し続けます。でも、このα線は紙一枚でもさえぎることができる放射線です。飲み込まれて胃や腸に入った場合でも、ほとんどが排泄されて身体の外に出てしまいます。プルトニウムが原因でがんになったことは一件もありません。プルトニウムが人体に影響を与えることは考えられません」
上杉さんいわく:
「このテレビやアニメをみて「では、是非とも食べていただきたい」と思ったのは筆者だけではあるまい。」
動燃は2005年に独立行政法人日本原子力研究開発機構に再編されましたが、政府外郭団体に変わりはありません。
Wikiによると、ナトリウム子ちゃんという、ナトリウム冷却炉(もんじゅ)のマスコットがいたようです。
中部大学武田邦彦教授:ニュースの深層 2011.4.8『これからの福島第一原発と放射能汚染』
必見。
第1部
「耐震度は電力会社が選ぶ」
「原発が一般家庭と同じように停電してしまう、というのは普通の人は考えないが、まさにそれが起こった」
「行政は、法律で決められたとおりになっていれば責任がない」
「行政(設計)も、建設、重電(施工)も、東電(運営)も、ひょっとすると誰も責任がないかもしれない。法律上の規定にのっとって福島を設計し、施工し、運営したわけだから。」
第2部
「水素が漏れて爆発して建屋が壊れてくれたおかげで、格納容器が爆発しなくて済んだ」
「不幸中の幸い」
「大爆発になることは多分ない。20分の1ぐらいの確率。あとはだらだら放射能が減っていくだろう」
「人類の歴史で例のない、長期間にわたる汚染になってしまった」
「赤ちゃん、幼児が危ない。成人男性の三倍ほど感度が高い」
「福島市、いわき市までの範囲、起こってしまった現実を直視する必要」
「やや東京は安全」
「放射線と、放射性物質はちがうんだよ、ということを理解した上で、対策をとらなくては」
「SPEEDIのデータはかなりきびしかった。基準に照らすとまずい、というデータがでた。そのあと発表しなくなった」
「庶民が出来ることは、出来るだけ避けて、データ出せ、と要求するしかない」
「放射能汚染の野菜の摂取、できるだけ減らしておくほうがいい」
「レントゲンと比べるのはどういうものか。積算値で考えると、月に数十回レントゲンを撮っていることになる」
「これは戦争の疎開。爆撃機が来ている。爆撃機は放射性物質」
第3部
「放射線量は確率でやっている。例えば1ミリシーベルトで100人に1人がんになるとすると、20ミリシーベルトでは100人に20人ががんになる。」
「情報は出来るだけ細かに、個人個人が判断できるように出すべき」
「1ミリシーベルトで線を引くしかない。それを超えたら、じゃあ個人個人としてどうするか」
「多分連休明けぐらいには原子炉は安定する。それから4ヶ月ぐらいは放射能が出続ける。次に15年から20年、じっと置いとくしかない。それから恒久的な方法を講じることが出来る。25年経ったチェルノブイリは今でもきれいになどなっていない。そのままおいておくしかない」
「原発は原爆の500倍、2000倍のウランを持っている。原発を運転すると言うことは、絶対に今回のようなことが起こってはいけない、と言うのが最初からの前提で、起こると土地も失うし海も失う、ということは、厳しいが現実だから仕方がない。ヨウ素が8日、セシウムとストロンチウムが出てきてこれが30年、という物理的な量は、変わらない」
「原発が爆発すると30年はだめだ、ということを私たちはよくわかっていなければならない」
「被爆量は自分で計算できる」
「魚や野菜の汚染の基準値がなかったのは、汚染を仮定してはいけなかったから」
Friday, April 8, 2011
屋内退避域外5000マイクロ・シーベルト、13日間積算、文科省調査
こんな記事が、読売のサイトに埋まっていました。ホームページから、「医療と介護」のタブをクリックしないと、この記事があったセクションには行きません。毎日読売新聞のサイトは見ていますが、ホームページに載ったのを見た記憶はありません。私はたまたま福島浪江町のニュースをグーグルで検索したために行き当たりました。
このほかにも、メーンのホームページには載せていない、福島原発関係、放射能汚染関係のニュースが埋まっています。これはかなり卑怯な報道ですね。
読売新聞「医療と介護」セクション4月7日付け記事:
屋内退避域外5000マイクロ・シーベルト 13日間積算、文科省調査
東京電力福島第一原子力発電所から20~60キロ圏内で文部科学省が行っている積算の放射線量調査で、屋内退避区域外3か所で4月5日までの13日間分の放射線量積算が5000マイクロ・シーベルトを超えたことが分かった。
ずっと屋外に立ち続けたと仮定した場合、年間に自然界や医療行為以外で人が浴びてよいとされる許容量1000マイクロ・シーベルトの5倍以上の放射線を浴びる計算となる。最大積算値は、浪江町赤宇木の北西約30キロ地点で、1万1630マイクロ・シーベルトとなった。
つまり11.63ミリシーベルト、わずか13日間で年間許容量の11倍を超えています。しかも、それ以前の更に放射能がおそらく高かった時のデータは含まれていませんから(文部科学省のSPEEDIは観測装置が作動しなかったので最初の一週間以上使えなかったのです)、それを足したら軽く3年分ぐらいの放射線を、浪江町の人たちは福島第1原発事故以来浴びているのかもしれません。
第1号機建屋が爆発したのが3月12日、3号機建屋が爆発したのが3月14日、4号機の建屋で「大きな爆発音とともに火災」がおきたのが3月15日、2号機の圧力抑制室が破損したのが3月15日。放射能が大量に拡散していた時期に、SPEEDIは計れなかったわけです。
記事には地図がでていて、高積算値だった場所と積算値が記載してあります。
福島第1原発:カリフォルニアのオーガニック(有機)牛乳からセシウム検出
乳牛の食べていた有機栽培の草に、福島第1原発からはるばる海を越えジェット気流に乗ってカリフォルニアまでやってきた放射性物質、セシウム134、セシウム137が付着し、乳牛のミルクに入り、ベイエリア(サンフランシスコの北、対岸からサンノゼの南までの地域)でオーガニック牛乳として販売された牛乳に入りました。
カリフォルニア大学バークレー校の原子力工学科が発表しました。ごく微量ですが、天然に存在する量ではありません。リンク先の注に、サンフランシスコからワシントンDCの往復の飛行機に乗ったときと同じ放射線量を浴びるには、この牛乳を12000ガロン、26000ガロンと飲まなくては同じにならない、と書いてありますが、だから安全、ということにはなりません。
本来ならば、このセシウムの量はほとんど検出不可能なのです。
バークレー原子力工学科の報告は、セシウムのほかにもヨウ素131、ヨウ素132、テルル132を計測しています。初めて放射性物質を検出しだしたのは、3月18日に出荷された牛乳、ちょうど福島第1原発の放射性物質がアメリカの西海岸に到着したころです。
さて、これは日本の先生方が安全だから飲めと強要できる代物じゃないですねえ。国も違うし。管政権が、風評だといってねじ込める代物でもなさそうです。
アメリカの酪農農家、オーガニック牛乳の販売者、消費者、東電と日本政府に訴訟を起こしたら、これは復興費がいくらあっても、年金からいくら金をまわしても、足りないでしょうね。カリフォルニアは世界有数の野菜、果物の産地でもあります。カリフォルニアの水道からも、原発事故から1週間たったころから放射性ヨウ素、セシウムが微量ですが恒常的に発見されています。
万が一アメリカから訴訟を起こされたら、日本政府が取れる手段はただ一つ、日銀が保有するアメリカの政府債券を全部売ってしまうぞ、とアメリカ政府を脅かして、訴訟を取り下げさせるくらいでしょう。
(ちなみに日銀が保有するアメリカ政府債券は、70兆円程度にはなるはずです。復興費に年金の金を掠め取るよりいいんじゃないかと思いますが?)
中部大学武田邦彦教授:「子供の目線で」放射線を計ると原発労働者と変わらないレベル
武田教授の4月8日のブログポストです。とくに福島県でお子様、お孫様をお持ちの方々、お読みください。
ちなみに、福島県が計測を始めた県内各学校(幼稚園、小学校、中学校)の放射線測定結果は、ここへ行けば見られます--->http://www.pref.fukushima.jp/j/index.htm
「原子力災害情報」のセクションの、左側の欄をずっと下のほうに行って、「福島県放射線モニタリング小・中学校等実施結果(全調査まとめ)について」をクリックします。最新(4月7日)の情報は、これです。高いところで、6マイクロシーベルト/時を超える幼稚園、小学校がいくつもあります。
入学式の強行の1日前まで、計ってもいなかったんですね。
ただし、これを見る限り先生のおっしゃるような20マイクロシーベルト/時という数値は、浪江町、飯舘村に限られているようです。特に浪江町は地面レベルで30マイクロシーベルトを越えるところもあり、これを「安全だ」という学者の気が知れません。多分、新入生は浪江町、飯舘村の学校に通うわけではないので、いいじゃないか、とでもおっしゃるのでしょう。
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原発 緊急情報(52) 子供の目線で [強調は私が入れたものです]
新学期を前にして福島県の小学校を中心として学校や幼稚園の空間線量率(普通に発表されている放射線の強さ)が測定されて公表されました。
それを見ると、高いところでは1時間当たり20マイクロ(シーベルト、省略)を超えるところもあり、10マイクロ程度の学校が相当多いようです。
そこでここでは「大人の目線」ではなく、現実に学校に通って被爆する「児童生徒の目線」で、子供達がどれぐらいの被曝すると予想されるかを計算してみたいと思います。
・・・・・・・・・
お子さんが通う小学校の測定値(地上1.5メートル)が20マイクロとします。もし、ご自分のお子さんの小学校が2マイクロでしたら、以下の値を10分の1にしてください。
まず、大人は1.5メートル付近の空気を吸いますが、お子さんは50センチから1メートル程度です.それに走り回ったり砂場で遊んだりしますので、地面にかなり近いところ、しかもホコリが舞っているような環境です(これは子供目線の一つ)。
労働衛生関係でよく知られているように、地面から30センチまでがホコリが舞う高さです。「放射性物質」は「黄砂」のような物ですから、ホコリと同じように舞い上がります.
読者の方からのご連絡などから、1.5メートルの地点と比較すると50センチぐらいのところは線量が1.5倍程度になっているようです。
そこで、地上1.5メートルの測定値が20マイクロの学校は、子供目線では30マイクロとなります。
また、事故が起こる前まで文科省は「被曝は外部と内部を合計すること」と指導していましたが、事故が起こってからは「外部だけ」
を発表しています.
「子供目線」では、「原発事故を小さく見せる」とか「パニックを避ける」などは関係なく、「自分がどのぐらい被曝するか」だけです。
外部被曝と内部被曝の比率は自然放射線では、外部被曝の2倍が内部被曝です(公的発表値).またチェルノブイリの時にはほぼ同じでした(私の調査)。
そこで、ここでは少し甘いのですが、ラドンの影響があるので、内部被曝を外部被曝と同じとします。
なぜ、子供が内部被曝をするかというと、「放射性物質のホコリ」を吸い込むからです.これは牛乳に放射性物質が含まれていたことと同じです.
空間からの被曝=外部30マイクロ+内部30マイクロ=60マイクロ
・・・
次に食事や水、洋服、持ち物から児童生徒が被曝する量ですが、この計算では「自治体が「地産地消だから地元のものを食べよう」とか「給食には地元の食材」とか、さらには「魚が汚染されているといっても、限度の1年1ミリより低い0.6ミリだから」ということを信じている(政府や自治体の言っていることを信じている)校長先生や給食の方のもとで食事をする子供を想定します.
地元の野菜などは基本的に「地元の汚染レベルになる」ということです。野菜などはベクレルで表示されますから、これをシーベルトに直すのには、子供がなにをどのぐらい食べるかを決めなければなりません.
報道は錯覚するように情報が伝えられています.
たとえば、ホウレンソウですが、「一年にホウレンソウを食べ続ければ・・」と言い、「1日100グラムのホウレンソウを1年間、食べ続けると」と報道されますので、親御さんは「そんなに食べない」と錯覚します。
でも、汚染される時にはホウレンソウも、小松菜も・・・野菜やその他の食材も同じく汚染されることになります.その場合は、「ホウレンソウの汚染=食材の汚染」となりますので、お子さんがおかずを一日300グラム食べるとすると、逆にホウレンソウの値を3倍しなければなりません。
東電が発表した魚の汚染も同じでした。実に不誠実な発表で「大丈夫です」というのは、その魚しか食べず、息もせず.水も飲まず、空高く浮いている人の場合という前提を抜かしていました。
また、水についても同じで、水に含まれる放射性物質は空気中のものが川に落下するのですから、これも同じような量になります。でも現在では少し減っていますので、「環境から」ということで、水+衣服+道具などを合計します。
つまり、子供は、食材と水などから約30マイクロの被曝を(もし大人が放射線を気にせずに給食などをしたら)受ける事になります.
この計算は、現在では栄養士の方が「カロリー」より、「被曝量」を計算する方が重要な事を意味しています.保護者の方は学校の栄養士の方に「給食を出すなら被曝量を「ベクレル」ではなく、「シーベルト」で示すこと」を求めてください。
たとえば独身の女性なら自分で食材を選べますが、子供は出されるものを食べるしかないので、保護者の方の責任です.
ここでは、今までのやり方に合わせて、
外部(30)+内部(30)+食材(30)+水など(30)=120、
で計算を進めます.今後、地域地域でお子さんの被曝についての計算が進むでしょうから、この数値が小さくなることを望んでいます.
また、もともとの空間線量率が2と低いところは、食材や水はかなり緩和されるでしょう.
食材などは現在、ヨウ素、セシウムを計測していますが、ストロンチウムなどがまだ未測定なので、原理的には食材からの被曝は30の1.5倍、つまり45になります.ストロンチウムは骨に入りますので、本当は重要ですが、まだ発表はありません。
・・・
この小学校に通う子供は1時間に120マイクロの被曝を受けます。
すでに事故から1ヶ月になりますから、
最初の1ヶ月: 120×30日*24時間=86.4ミリ
ビックリするほど多いのですが、胸のレントゲンが1回あたり50マイクロなので、もともと1時間あたり120マイクロというと、幼稚園や小学校の子供が1時間に胸のレントゲンを2回以上撮り続けるというのですから、このような値になるのは当然です.
国際勧告や法律の線量限度は1年に1ミリですから、すでにその80倍を被曝した可能性があります。また政府が引き上げた被曝限度の20ミリからみても4倍です。
何も知らない子供が、「政府を信じている」と繰り返す教育委員会の犠牲になるのは可哀想です.
また、普通なら最初の1ヶ月でかなり放射線は減るのですが、福島原発の場合、まだ漏れているので、これから3ヶ月は2分の1、それから10分の1になるとすると、
3ヶ月 86.4×3÷2=129.6ミリ
8ヶ月 86.4×8÷10=69.1ミリ
で最初からの合計の被曝量は、285ミリになります。これは非常時の作業員の被曝限度(福島原発の前は100ミリ、その後250ミリに変更)の上限ですから、大人でも急性白血球減少が見られる急性領域になります。
つまり、福島県で線量率が20マイクロぐらいの値のでた小学校では児童を福島原発の作業をさせているということです。
・・・・・・・・・
私たちはまず「もっとも被害を受けると考えられる子供達」に焦点をあてなければなりませんから、この計算は決して「誇張されたもの」ではないと思います。
もし、2マイクロの場所(福島県東部、茨城県北部の多く)ではこの10分の1ですから、28ミリぐらいになり、これも1ミリの限度の28倍、政府の新基準を越えます.
まず学校は、すぐ「正しく、ごまかさず」に計算することがどうしても必要です.政府が安全と言っているからといって子供の健康が害されて良いということはありません。それが教育委員会の独立性なのです.
・・・・・・・・・
まず、教育委員会、校長先生など管理関係の方は被曝量を計算して公表してください。学校にいるときだけではなく、家庭も含めて児童生徒が守られているかという見地で実施してください。
校長先生、学校の先生は、「児童の目線」にたって、測定をしてください(地上20センチが適当です)。
先生は、下校の時に児童の衣服にどのぐらい放射性物質がついているか測ってください。また、放射線としては、教室の中は「室内」にはなりません。
給食の方は、食材の線量を測ってください。一つ一つの食材が「規制値内」であっても、合計するとかなりになります。また農業の人も「汚染された食材を子供に食べさせる」ことは反対と思いますから、生産者や自治体に遠慮なく子供本位でリストアップしてください。
(普通の時には規制値内で良いのですが、あちこちから放射線をあびるときには、規制値は関係がなく、足し合わせなければなりません。外国産、北海道産、3月11日以前の食材を使えばグッと減ります.)
また、最近測定値の「すそきり・・・少ない数値の場合ゼロにする」をし始めていますが、これも子供のために止めてください。小さい数字も足し合わせるとかなりになります。
各家庭に計測器を置くことはできませんから、学校で測定してあげてください。また「計測器がないから」など「子供の被曝」とは関係の無い大人の事情は先生方の間でも会話を控えましょう.
(平成23年4月8日 午前9時 執筆)
ビデオニュースドットコム、福島第1原発避難区域を走る
ゼロヘッジに出ていたリンクです。
これは日本初(従って世界初)でしょう。(ご存じない方に:ビデオニュースドットコムは会費ベースのインターネット放送局だそうです。)
30キロ地点でわずかに1マイクロシーベルト/時だったのが最後の原発1.5キロ地点で112マイクロシーベルト/時、それも、均等に上がるのではなく指数関数的に、つまり最後の方で急激に上がっていました。
途中で遭遇するのは犬の群れ、牛の群れ、壊れた信号機、壊れた道路、たまに行き会うトラックにはフル装備の防護服を着た人たち、まったく誰もいません。唯一一人、民間人らしい人を車で見かけますが、マスクとレインコートを着込んでいた、とのこと。30キロ、20キロといっても、誰がパトロールしているわけでも、ロードブロックがあるわけでもありません。
ただひたすら、放棄された、という状態です。
福島第1原発からの海洋汚染、米海軍がデータ提供を要求
私の英語ブログの読者には、米軍に関係してると思われる人たちが数名います。当人が元兵士だったとか、親類、友人に現役がいるとか、軍の研究所にいたとか、そういう人たちで、原子力のことを実地に詳しく知っています。
その一人が、一週間ほど前のメッセージで、「海軍の知り合いが言っていたことだが、日本の近海まで来ていたアメリカの原子力空母が離れたのは、福島第1原発からの放射線の影響が原子力空母の放射線測定などの機器に支障をきたしかけていたためだ」と言っていました。
今回の東電・原子力安全保安院の汚水垂れ流しについて、韓国、ロシアに次いでアメリカ軍も抗議しています。
読売新聞4月8日記事:
福島第一原子力発電所で低濃度の放射性物質を含む汚染水が放出された問題で、米海軍が防衛省・自衛隊に対し、汚染水の放出計画や海への拡散の状況、濃度などのデータを早期に提供するよう求めていたことが8日、分かった。
米海軍はデータ資料の要求について、艦艇には海水を取り入れて淡水化し、飲料水などとして使う装置があり、日本近海を航行する際に汚染水が混じった海水を使えば、乗員の健康に悪影響が出かねないことを理由に挙げているという。
政府関係者によると、米海軍からの要請は、東京電力が低濃度汚染水の太平洋側の海への放出を始めた翌日の5日にあり、防衛省・自衛隊は、「原発事 故に関する日米両政府の連絡調整会議で、扱いを協議したい」との考えを伝えたという。放出については、事前に日本政府が米政府に連絡していた。
扱いを協議したい???
データを出したくても、東電・原子力安全保安院・日本政府にはそんなデータは多分ないはずです。SPEEDIのデータも、なかなか公開されなかった理由は測定機器が作動しなかったためです。
海水淡水化装置を持った艦艇というのは、つい1、2日前まで気仙沼の沖の大島で米軍海兵隊と一緒に瓦礫を取り除き電線を引き大活躍の救援活動をやっていた、USSエセックスでしょう。艦長さんが、この船は海水から真水を作ることができるので、被災者の人たちにきれいな水を供給することができる、と誇らしげに言っていた艦艇です。
これでアメリカ軍まで怒らせてしまったら、助けてくれそうな国がなくなってしまう…。
汚染水の海洋投棄のシミュレーションはフランスの機関がやっています。ただいま訳を待っておりますが(英語版のブログの読者でその方面の研究をやっている研究者の人)、図だけでも拾ってこのブログに出そうと思いますので、明日までお待ちください。(こっちは真夜中。)
Thursday, April 7, 2011
オーストリア気象地球力学中央研究所(ZAMG)ヨウ素131拡散予測4月7日-9日
再選を目指すオバマ大統領(正気の沙汰とも思えません)
かっこつけの、「パフォーマンス」のみで再選されようと目論んでいるアメリカのオバマ大統領の写真。ドラッジレポートに出ていました。
かっこつけ。それ以外に何もない、という、管首相が見本とすべき(あ、もうやってるか)、真っ当な仕事をしたことのない、元コミュニティーオーガナイザー(ちなみにこの言葉にはいい意味などまるでありません。日本で言っている「コミュニティー」も、アメリカの引き写しで、日本従来の「ご近所」などという生易しいものではありません)、見るのも目が腐る、と言いながらついつい見てしまう、という、まあ怖いもの見たさ。(別に怖いわけではありませんが。ただ見るのも嫌気がさす、といった程度です。)
予算が成立しておらず、政府の借金の天井にもうすぐ届いてしまうため、米国議会、大統領府がすったもんだしてますが、国民の大多数は、勝手にしろ、というところ。政府が機能しなくなってもいいのか、と大統領府、民主党は脅しにかかっていますが、国民は、政府が機能しなくなって政府の無駄遣いが減るんならそのほうがよっぽどましだ、と思っている人が57パーセント(ラスミューセン社アンケート)にも及びます。
あまりのオバマ大統領、民主党のていたらくのおかげで、目が覚めたアメリカ人が確実にこの2年で増えました。さて、日本でも今回の災害をきっかけに、政府に頼る構造をグラスルーツで変えていく方向にならないでしょうか?この1月近くの日本政府のパフォーマンスを見てなお、政府がどうにかすることを期待し、要求する、というのは、正気の沙汰ではありません。
日本のメディア各社がようやく取り上げたニューヨークタイムズ記事で各社が取り上げなかった項目
4月5日付けのニューヨークタイムズの記事がやっと日本のメディアに載ったようですが(東京新聞、朝日新聞、共同通信など、朝日にはニューヨークタイムズの記事からであることの明記がありません)、記事が触れているのは、水を大量に注入した格納容器が余震で壊れる可能性、水素爆発の可能性のみ。
このブログの読者の皆さんはすでにお読みになったかと思いますが、ニューヨークタイムズの記事のポイントはほかにも沢山あって、特に日本ではどこも触れていないのが、
「使用済み核燃料貯蔵プールから核燃料自体(放射能じゃないんですよ)が周囲1.6キロにわたって飛び散った可能性がある」
「第1号機圧力容器内には水がまったくない可能性がある。核燃料の大部分が溶融して容器の下方にたまっている上、注ぎ込まれていた海水の塩分が邪魔をして、真水を注水して冷却しようとしても水が届いていない」
という記載です。
それともうひとつ、水素爆発についてですが、注入された水からどのように爆発につながる水素、酸素が発生しているか、日本の記事には(朝日新聞を除いて)はっきり書いてありませんが、ニューヨークタイムズにはしっかり書いてあります。
「炉心から出る放射線が水の分子を水素と酸素に分解する可能性がある」
ということは、炉心から放射線が出ている限り、水素と酸素は発生し続けるわけです。
どうせ記事を引用するなら、格納容器破損の可能性などといういまさらどうした(すでに破損している、といっている専門家は沢山います)とでも言いたくなる問題ではなくて、もっと重大な問題もちゃんと報道してもらいたいものです。
六ヶ所村再処理施設の使用済み燃料
4月7日の夜中近くのマグニチュード7.4宮城沖余震で停電中の六ヶ所村再処理施設には、
使用済み核燃料が3月31日現在で 3258トン
使用済み核燃料棒が 13272本
あります。(処理施設ウェブサイトより)
もっとも、福島第1原発に存在する核燃料の数には及ばないようですが。
3月11日の地震で停電した時にもディーゼル発電機でまかないましたが、地震後3日で外部電源復旧。さて今回は。
ふんばろう東日本プロジェクト
まだご存じない方々へ。
行政をまったく介さずに、被災者の必要なものを必要な場所へ必要な量を届けよう、という趣旨のようです。
詳しくは、ここをお読みください。http://plaza.rakuten.co.jp/saijotakeo0725/diary/201104070000/
宮城沖M7.4の余震と東北の原発施設
アメリカのUSGSはマグニチュード7.1だと言っていますが、気象庁は3月11日の本震を地震直後過小評価していた(地震後数時間たってもマグニチュード7.9だ、としていた)せいもあるのでしょうか、今回は最初から7.4と発表。
- 東通原発:外部電源停止、非常電源で原子炉、使用済み核燃料貯蔵プールを冷却中。
- 六ヶ所再処理施設:外部電源停止、非常電源使用
- 女川原発:原子炉3基のうち、2基で外部電源停止
- 福島第1、2原発:異常なし
まあ福島の場合、これ以上の異常がありようがない気はしますが、Never say never.
先日このブログでお出ししたニューヨークタイムズの記事に、福島第1原発の1号機から3号機まで格納容器に注水しているが、強い余震があった場合に格納容器が破損される恐れが云々、という言及がありましたが、さて「異常なし」はどこまで異常なしなのか。
ところで、女川原発1号機の非常用電源は1つしか稼動可能ではないようですが、余震で外部電源が切れたのはどの原子炉でしょうね。1号機じゃないといいですね。
原子力安全保安院からの緊急情報 (4月8日午前1時現在):
原子力安全・保安院から、昨日23時32分頃、宮城県沖で発生した地震による原子力施設への影響についてお知らせします。
日本原燃(株)六ヶ所再処理事業所については、使用前検査中です。また、東北電力(株)東通原子力発電所、女川原子力発電所並びに東京電力(株)福島第一原子力発電所及び福島第二原子力発電所の各施設は、東北地方太平洋沖地震後運転を停止しています。
六ヶ所再処理事業所については、現在のところ、外部電源が遮断し、非常用ディーゼル発電機による給電が行われています。
泊発電所については、北海道電力(株)によれば、現在のところ、1号機及び2号機について、出力を90%に抑制して運転中とのことです。
東通原子力発電所については、東北電力(株)によれば、現在のところ、外部電源が遮断し、非常用ディーゼル発電機による給電が行われ、使用済燃料プールは、冷却を継続中(全炉心燃料が使用済燃料プール中に貯蔵中)。
女川原子力発電所については、現地の原子力保安検査官及び東北電力(株)によれば、現在のところ、外部電源3回線のうち2回線が遮断。モニタリングポストの値には異常は認められていません。使用済燃料プールの冷却系統は、一度停止しましたが、全て復旧したとのことです。
福島第一原子力発電所については、東京電力(株)からの連絡によれば、モニタリングポストの値には異常は認められていません。また、炉心への注入作業は継続中とのことです。
福島第二原子力発電所については、東京電力(株)によれば、パラメータの値に異常は認められていません。
東海第二発電所については、日本原子力発電(株)によれば、異常は認められていません。
Wednesday, April 6, 2011
読売:「海外の大衆紙、恐怖心あおる誇張報道」
読売の爆笑記事。
海外の大衆紙、恐怖心あおる誇張報道
海外の大衆紙などでは、福島第一原発から漏れ出した放射能の危険を実態以上に誇張し、恐怖心をあおるような報道ぶりも目立つ。
3月15日付の英大衆紙サンは1面トップ記事で「数千人が放射能漏れを恐れ、東京から脱出を開始」と仰々しく伝えた。別の英大衆紙デイリー・メールの3月16日付1面の見出しは「核パニックにとらわれた国」。「日本の核危機は制御不能」などと書き立て、白いマス クをつけて涙を浮かべる女性の写真を添えた。日本で花粉症対策のマスクは珍しくないが、あたかもマスクで放射能汚染をしのいでいるかのような印象だ。
低濃度の汚染水が海に放出されたことを伝えた今月6日付独大衆紙「ビルト」は、見出しで「日本人は太平洋全部を汚染するのか?」と憤りを示した。読者はこの見出しを見ただけで、とめどない汚染の拡大を連想してしまう。
(2011年4月7日12時26分 読売新聞)
総務省のお達しを忠実に実行する、けなげな新聞です。もっとも、大衆紙ぐらいしか日本に関心をもってくれる新聞は残ってないんですが。デイリーメールは相変わらずいい写真を何枚も載せて、ちっともセンセーショナルじゃない日本の地震津波原発記事を出しています。サイトの1面からは探しにくくなりましたが。
実態以上に誇張し? ええっと、政府から出てくる「実態」とやらは最初のものとは似ても似つかず、海外の「誇張報道」とやらが実は「実態に」より合致してたんですけどねえ?とめどない汚染の拡大を連想してしまう?実際とめどない汚染なんですけど。
2号機海側のピット下からずっと流れ出ていた汚染水が、日本国の安全基準の1.7億倍のヨウ素131を含んでいた、なんてニュースも、流言蜚語、風評なんでしょう、きっと。あの高放射能汚染水10リットルで今垂れ流している低汚染水1万トンと同じ放射能だそうですが、いったい高汚染水は昨日ようやっとあの場所で止まるまで、いったいどれくらい流れていたんでしょうねえ。東電はもちろん概算したんでしょうね?
ずいぶん勢いよく流れていたから、一分間で10リットルぐらい出ていたんじゃないですかね。一時間で600リットル、一日で14400リットル、これが何日出続けていたのか、不明。
先日の枝野官房長官の会見で、近海の魚、海草を毎日食べまくっても年間許容量の4分の1ぐらいにしかならない、というご発言がありましたが、この計算に、高濃度汚染水からのヨウ素131は多分入ってないと思われます。「流言蜚語」を身をもって示しているのでしょう、きっと。
ご心配なく、というのもなんですが、こんな読売の記事、アメリカにも出まくっていました。一週間前ぐらいまででしたが。日本が落ち着いた報道をしているのにアメリカのマスコミが危険をあおるような記事ばかり書いていて、けしからん、日本に謝るべきだ、という記事が、大手の新聞、テレビなどで一時流れました。今思うと、あれは多分オバマ政府の差し金でしょう。
結局「危険をあおるような」記事が実態に近かったわけで、この種の記事、論評は割とすぐに姿を消しました。現在は、たまに出るこの間のニューヨークタイムズのような記事のほかは、ほとんど日本はニュースになりません。
アメリカの一週間遅れで、日本政府の指示で日本のマスコミが同じキャンペーンを始めたわけですね。これも、GEのイメルト会長を送り込んできたのと同じ、オバマ政権の「日本支援」なのかもしれません。GEはオバマ政権と非常に緊密(まあ癒着です)な関係にあるだけでなく、大手メディアも傘下においています。大手マスコミが政権擁護の記事を書くのは、世界共通ですね。
福島第1原発:ストロンチウムは出ているのか?計測しているのか?
という疑問が、私の英語版のブログに数人から寄せられています。ここ一ヶ月、英語版のブログの方も日本の震災と福島第1原発事故レポルタージュと化しており、アメリカでろくに報道されなくなった原発事故記事を求めて人々がやってきます。中には原子力について実地の経験、知識を持っているらしき人々(例えば、米国海軍で原子力関係の仕事だったとか、地質学者でアラスカでウラニウムを掘っていたとか)がコメントを残していきます。
その中のひとつが、ストロンチウム。ストロンチウムが検出されたというニュースを聞かないが、他に同時に発生している放射性物質が検出されているのにストロンチウムが出ていないはずがない、と言うのです。また、彼らは、ストロンチウムの方がヨウ素131などよりよっぽど危ない、と言います。
ストロンチウムはウランが核分裂、崩壊するときに出来る放射性物質のひとつです。日本でも外国でも、福島第1原発からの放射性物質を挙げるときはまずヨウ素131、次にセシウム137、あとの物質はせいぜいプルトニウム、正確な測定資料が確定するまで出すな、とか、原子力安全保安院が「指導」したようですが、定期的に出てくるのはせいぜいこの3つ。
ストロンチウム(原子記号Sr)の放射性同位体ストロンチウム90は、カルシウムと殆ど構造がが同じなため、体は区別することが出来ず、カルシウムの代わりに体内に取り込んでしまうのです。ストロンチウム90の半減期は28.9年、骨に入ってしまうのでヨウ素やセシウムと違って体内から排出されず、はるかに厄介なのです。
確か3月11日に始まった事故から数日後、ヨウ素131は安定ヨウ素剤で体内摂取を防止できるがストロンチウムやセシウムは防止する手立てがない、という短い記事を見たきりで、それ以来ニュースではまったく見た覚えがありません。
そこで、検出されているのか、されていないのか、調べて見たら、こんなポストに行き当たりました。東大名誉教授の森敏博士のブログです。博士は原子力の専門ではなく、農学部、植物栄養学の専門です。
結論から言うと、出ている、しかし検出が難しいこともあって、政府、東電は測定を行っていない。検出には、ストロンチウムを直に検出することは出来ず、ストロンチウム90が更に崩壊したイットリウム90(原子記号Y)のベータ線を計ってストロンチウム90の放射能を測定する。セシウム137が存在する場所にはストロンチウム90がある、つまり、空気中、土壌中に。
政府・東電は測定しているのかもしれませんが、公開していないことは確かです。(フランスのAREVAが出していないか、後でちょっと探しに行こうと思います。確か、彼らの発表の中に、東電が一般に公開していない原発の測定データが入っていたようなので。)
博士の3月31日のブログ。
東電福島原発事故でストロンチウム90の測定データが発表されないゆえんについて
ウランが崩壊するとヨウ素-131(I131),セシウム-137(Cs137),のほかにストロンチウム-90(Sr90)が生じてくる。にもかかわらず、現在新聞紙上ではI131とCs137だけが、データーとして報じられている。それは何故だろうか。
理由は簡単で、前二者は半導体検出器で特性ガンマ線を検出できるのだが、Sr90はベータ線を出すので、ベータ線だけを測ってもそれがSr90由来であると特定できないからである。日本分析センターのホームページにはこのことがわかりやすく以下のように解説されている。
ストロンチウム90の放射能測定の要点 ほとんどの放射性物質は 壊変 したときにガンマ線を放出します。ガンマ線はそれぞれ物質に固有のエネルギーを持っているので、ガンマ線を測れば含まれる放射性物質が何であるか、また、どの程度含まれているかを知ることができます。
しかし、ストロンチウム90は、ガンマ線が放出されないで、ベータ線のみが放出されます。ベータ線はガンマ線と違って、固有のエネルギーを持っていないため、どの放射性物質から放出されているかを決めることはできません。このため、化学的にストロンチウムだけを分離精製する必要があります。ストロンチウムだけになった後に、ストロンチウム90のベータ線を測るわけですが、実際には、ストロンチウム90が 壊変 して生成されるイットリウム90のベータ線の方がエネルギーが大きく測りやすいため、このベータ線を測定し、その結果からストロンチウム90の放射能を算出する方法をとります。
つまり、Sr90だけを分離精製するのに1週間ぐらいかかる。だから東電や行政当局はこの核種を測っている余裕がないのである。
しかし、Sr90は体内に入ると電子配置・半径が似ているため、骨の中のカルシウムと置き換わって体内に蓄積し長期間に亘って放射線を出し続ける。このため大変危険である。原発事故で放出される量はCs137と比較すると少ない、とWikipediaでも解説されているのだが、今回の東電福島原発事故に関しては放出されている両者の存在比は全く不明である。。
そうであるから、今回我々は、Sr90も東電福島原発事故の大気から摂取し続けており、Cs汚染地域ではSr90でも土壌も常に汚染され続けていることを忘れてはならない。将来は当然汚染土壌からSr90も作物に移行し、可食部にも移行する。Sr90の半減期も28.9とCs137(半減期30年)と同様に長いので、決して無視してはいけない。今年の産米では、きちんとSr90とCs137を測定しなければならなくなるだろう。
ウィキぺディアの「ストロンチウム90」から:
ストロンチウム90の崩壊により生成されるイットリウム90は高エネルギーのベータ線(228万電子ボルト)を放出する。このベータ線は水中で10㎜まで届き、ストロンチウム90はベータ線を放出する放射性物質としては健康影響が大きい[2]。 経口で10000Bqのストロンチウム90を摂取した時の実効線量は0.28mSvで、外部被曝が大きくなる恐れがある。皮膚表面の1cm2に100万Bqが付着した場合は、その近くで1日に100mSv以上の被曝を受けると推定される[2]。
日本の皆様、東電、保安院、政府に、ストロンチウムの測定と情報の公開を要求しましょう。待っていたのでは多分永久に出てきません。
東電:https://www4.tepco.co.jp/info/custom/service/echob_s-j.html
原子力安全保安院:https://wwws.meti.go.jp/nisa/index.html(ただし返事は1ヵ月後だそうです。ははは)