Thursday, April 7, 2011

日本のメディア各社がようやく取り上げたニューヨークタイムズ記事で各社が取り上げなかった項目

4月5日付けのニューヨークタイムズの記事がやっと日本のメディアに載ったようですが(東京新聞朝日新聞共同通信など、朝日にはニューヨークタイムズの記事からであることの明記がありません)、記事が触れているのは、水を大量に注入した格納容器が余震で壊れる可能性、水素爆発の可能性のみ。

このブログの読者の皆さんはすでにお読みになったかと思いますが、ニューヨークタイムズの記事のポイントはほかにも沢山あって、特に日本ではどこも触れていないのが、

「使用済み核燃料貯蔵プールから核燃料自体(放射能じゃないんですよ)が周囲1.6キロにわたって飛び散った可能性がある」

「第1号機圧力容器内には水がまったくない可能性がある。核燃料の大部分が溶融して容器の下方にたまっている上、注ぎ込まれていた海水の塩分が邪魔をして、真水を注水して冷却しようとしても水が届いていない」

という記載です。

それともうひとつ、水素爆発についてですが、注入された水からどのように爆発につながる水素、酸素が発生しているか、日本の記事には(朝日新聞を除いて)はっきり書いてありませんが、ニューヨークタイムズにはしっかり書いてあります。

「炉心から出る放射線が水の分子を水素と酸素に分解する可能性がある」

ということは、炉心から放射線が出ている限り、水素と酸素は発生し続けるわけです。

どうせ記事を引用するなら、格納容器破損の可能性などといういまさらどうした(すでに破損している、といっている専門家は沢山います)とでも言いたくなる問題ではなくて、もっと重大な問題もちゃんと報道してもらいたいものです。

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