目と耳についたところだけ、さっとメモです。保安院の西山審議官が途中結構いらついてました。
面白かったポイントいくつか:
保安院と安全委員会では放出した放射性物質の算定法が異なる。それで、37万テラベクレル(安全委員会)と63万テラベクレル(保安院)という、かなりかけ離れた総放出量になっている。どちらにしてもレベル7には違いない。
3月23日の時点で安全委員会がすでに数万から十数万テラベクレルと言う数字を出していたのにレベル7にしなかった理由:データポイントが少なかったから
レベル7になったからといって、対応(福島第1原発作業、避難区域など)には影響はない。
INESの基準は大気中の放射性物質のみ。海洋汚染は入っていない。
- チェルノブイリとはまったく違う状況だから、安心するように(とは言っていないけれど、暗示してます。聞き書きで強調しておきましたから、お読みください。)
これはやっぱりロシアの専門家が言うとおり、新しい基準が必要です。レベル7で止まるとは思えない。23日で3万から11万テラベクレルだったのが、4月5日になってみたら実は37万から63万テラベクレルだと言う。この調子で行ったら、今月末には軽く100万テラベクレル超えてるんじゃないでしょうか。
まあ、西山審議官も、安全委員会の広瀬さんも、別になにも心配してないようでしたよ。
ひとつ、日本の記者会見を見ていて違和感を感じるのは、記者の方々の年齢がものすごく低い(ようにみえる)こと。いわゆるベテラン記者(西山、広瀬氏と同年代かその上)は、日本では記者会見などには出ないものなんですか?何か、子供が親に質問しているようで、親はまともに答える気にはなってないような気がします。子供も親に遠慮して、質問に答えがちゃんと返ってこなくても追求しないし。
(福島、宮城の農村、漁村のおじさん、おばさんと対決させたいなあ。西山審議官や広瀬参与を叱り飛ばせる年代の。)
聞き書きメモ:
原子力安全委員会の広瀬さん(声がくぐもっているので大変に聞き取りにくいです)
ヨウ素131、セシウム137の総放出量の推定、積算値
現段階で正確に推定することは困難だが、事故の全容を把握するために行ってきた日本原子力開発機構の協力を得て進めてきた推定の現状。
環境モニタリングからの空間線量率から、風向、風速のデータを踏まえてSPEEDIから逆算した。
3月11日から4月5日まで、放出量の総量として、ヨウ素131:1.5x10^17(10の17乗)ベクレル、セシウム137:1.2x10^16ベクレル
これは大気中に放出されたもののみ、またヨウ素、セシウムのみ。希ガス、その他の核種は入っていない。
3月15、16日で立ち上がって出ている。
INESの尺度適用について
3月18日以降に得られたデータを基に、レベル7と暫定評価した。ただし、放射性物質の放出量は、チェルノブイリ事故の1割程度。(誰が信用するかいな。)
3月18日の段階で私のほうから暫定的評価、レベル5と、お知らせしていた。今般、原子力安全保安院では、原子力安全基盤機構の原子炉の状態の解析結果等から放出量を計算したところ、INES評価のレベル7に相当する値であると考える。
レベル7:ヨウ素131に換算して、数万テラベクレル10^16を超える値。
過去にはチェルノブイリの原発事故がレベル7だが、相当異なるところがあると思っている。
今後について
放射性物質の放出量のレベルがチェルノブイリの1割程度
チェルノブイリは急性大量被爆で29人死んだが、福島ではそのような事態は発生していない。
100ミリシーベルト異常の被爆をした人が21人いるが、線量の管理のルールにのっとって作業をしている。
原子炉そのものが爆発したチェルノブイリ、福島は水素の爆発で屋根のあたりが吹き飛ばされている、という状況、原子炉そのものは多少の漏れはあるが原型をとどめた働きをしている。チェルノブイリとはまったく違う。
チェルノブイリでは放射能汚染のために事故後に立ち入ることができず、放棄せざるを得なかったが、福島では作業を行なえる環境である。
あくまで暫定値である。現段階での結果。
なるべく放射性物質の放出はなるべく少なく抑えようと思っているが、ある程度継続して出ている状態。各号機別の放出量も把握できていない。今後も情報を収集して評価行きたい。
最終評価
なぜ今の発表になったのか?再発防止対策が確立してから、東大の学者(関村直人)が委員長をやっているINES評価委員会で検討する。
レベル7になったことで違うことは?SPEEDIのデータが相当程度になったので発表できるようになった。
現状の評価に過ぎないので、行動の変更を迫るようなものではない。
耐震設計審査指針でなぜ津波の影響を軽視したのか?
広瀬:今後、今回の事故を受けてどのように新しい指針等、取り組んでいくのか、事故の全容を検証して取り組むことになると思う。まずは事故の安定が先。
西山:津波については、これから評価する矢先だった。この1月の経験をよくかみ締めて、取りまとめたい。
(どっちもぜんぜん答えになっていない。記者の追求質問はいっさいなし。)規制と推進を同一の官庁で行うことはどう考えるか?
これからの評価については、ノーコメント。(ニコニコ動画)チェルノブイリと違って、福島は今でも現在進行形の暫定評価、先ほどの説明(チェルノブイリの1割)は矛盾している、と指摘して、質問
レベル5の暫定評価から7に飛ぶまで、レベル6の段階があったのではないか?
作業が遅すぎる。福島県民、国民、国際社会に対してどう答える?(答えてくれる人をぐるっと見回してから)西山:いずれにしても、データのはっきりしない部分には責任をもてない、ということでやってきた。今回、はっきりしたデータが出たので、レベル7とした。(西山氏、いらついている。)
データの制約があるので、正確なデータ発信ができない。計画的避難区域とはパッケージか?
長期的には別なもの。更なる見直しは現段階ではない。(東京新聞)3月23日に3万から11万テラレベルの放射性物質の放出を計算したときに、レベル7にできなかったのか?
広瀬:データの確実性が上がったので(データサンプルが3から33に)、今公表した。防災の観点からすれば大きな数字から想定していくのが必要ではないか?
西山:モニタリングデータは公表している。INESの評価にかかわらず、手は打ってきている。(西山氏、さらにいらつく。)(朝日新聞)海水汚染はどのように盛り込まれるのか?
INESの評価は大気のみ。3月15日に大きく出た後は止まったのか、継続して出てるのか?
レベル7は全ての原子炉か?3月15日午前6時の2号機サプレッションチェンバーの破損で、総放出量の相当部分が出た。現在も続いているが、以前と比べると少なくなっている
1、2、3号機の全体の評価である。(4号機は入っていない???)
広瀬:安全委員会は外の放出データから放出元を逆算、保安院は、原子炉等の事故のシーケンスを追って、原子炉がシャットダウンした3月11日時点にあった総量からどれくらい出て行ったのか、ということで、放射性核種の崩壊は考慮されていない。
西山:炉心の損傷の程度までは考慮していない。
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