Thursday, November 24, 2011

「何を今更シリーズ」:県も福島市も、大波地区の汚染を見て見ぬ振り、知らぬ振り

  • 大波地区の農家の土壌汚染1万ベクレル(農家の自主測定)

  • 県も市も測定していないが、県も市も、大波地区の高度汚染を知っていた(農家が何度も電話)

  • 葉物野菜から1万ベクレル、果物から300ベクレル(何かの間違い、勘違いであることを望みます)

  • 県も、JAも、大波の野菜は調べていない

  • JAは最近まで検査機械がなかった

福島県福島市大波地区の農家の方が、11月23日の「市民集会・渡利の子どもたちを放射能から守ろう」で発言されています。このブログの読者の方(Fukuさん)の情報で、岩上安身さんのIWJのUSTREAM実況録画のビデオから、当該部分を私が書き起こしました。多少の言い回しは聞き落としたかもしれませんがご容赦ください。農家の方は、落ち着いて事実を分かりやすく述べていらっしゃいます。(ビデオの32分20秒ぐらいから35分50秒ぐらいまで。強調は私です。)

大波の小池です。若干ちょっと話し忘れたんですけど、お米の問題がありましたけど、あれはあそこの田んぼだけぽこっと何か630ベクレルですか、出た、と言う話になってしまいそうなんですが、じつは南相馬の方で実験をやっている方がいろいろ調べてたら、やっぱり田んぼごとに線量は段階的に違っている、ってことがもうはっきりしてまして

大波はですね、実際に測定していないんですよね。だからいきなりあそこだけがぽこっと出ているような形になってきてるんですが特殊状況ではなくて。私のところの畑もだいぶ前に測ってますけど、1万ベクレルありますんで(会場がざわつく)、大波そのものが全体的にかなり高いことは間違いないです。

そして私何度も県に電話して、高いから、とにかく高すぎるから調べてくれ、と。で米も5000ベクレル以上はつくっちゃいけないといってるくせになんで大波調べないの、ということで何度も電話して、

最後にもらった電話は、県と市とで協議して、市の方で分かりましたじゃ調べます、といわない限り調べられないんだそうです、県のほうでは。そういうことをやってますので、本当はもっと早く、きちんとポイントポイント調べていればもっと早く出たはずなんです。

大波、みんな野菜とかも食べてますけれど、まあ幸い野菜はさほど吸収しないものが結構多かったんで、どうかなと思うんですが、うちで測っているものなんかだと、例えばカリウムすごい吸収する植物あるんですがそういうの選んで調べますと、葉っぱだけ調べると1万ベクレルなんて数字が出てきちゃいますんで。果物なんかだと、うちの畑で300ベクレルぐらいですけど。

とにかくどんどん調べてくれるように言ったんですが、なかなか。

JAのほうも、皆さんJAできちんと前から調べていると思ってるんでしょうけど、JAは機械なかったですからね何回もJAに電話したら、いやうちは調べてません。大波の野菜調べてるんですか、と県に言ったら調べていません、て言ってましたからね。今なんかJAがいきなり、自主的に出してくれた人の米を調べた、というふうに言ってますけど、やっとですからね。

まあ補足のあれで。。。

大波地区で行われなかったのは米の検査なのか土壌の検査なのか、ビデオを見た限りでは分かりにくかったので(多分土壌のことだと思いましたが)、福島県の米の調査の発表を実際に調べてみました。合併前の旧小国村として予備調査が一箇所、本調査では2箇所調査結果が出ています。具体的に大波地区(旧小国村)のどこを検査したのか、詳細はありません。

土壌調査を見ると、福島市に併合された旧小国村(大波地区)での調査はありません。伊達市に併合された霊山町下小国(大波地区の東に隣接)の調査は存在し、そこからは畑の土からキロ当たり8000ベクレルを超えるセシウムが検出されています。

(地図の赤丸が福島市大波地区(旧小国村)。地図は福島県ホームページより)

しかし、小池さんのような農家の方の通報で、大波地区の土壌の汚染度の把握は県も市も行っていたはずと思われ、放射性セシウムを高濃度で検出しかねない危険な場所は避けて米の調査をしたと勘ぐられても仕方がないような対応の気がします。

見て見ぬ振り、知って知らぬ振り。福島県に、県のレベルでも市のレベルでも三猿を見事にやられて、全国の消費者がだまされているような、いやな気がします。

ちなみに、キロ当たりセシウム1万ベクレルの汚染は一平米当たりにすると65万ベクレル。これは、チェルノブイリ事故後の「強制移住エリア」の数字に該当します。

ところで、放射能を避けようとする消費者を罵倒する有名人リストがまた増えました。歴史小説家(と称していらっしゃる)塩野七生さんに加えて、俳優の津川雅彦さんとお仲間(黒柳徹子、奥田瑛二、西田敏行、西岡徳馬、本田博太郎、笹野高史、村田雄浩、相島一之、田中章)が、福島の米野菜を買わない消費者を口を極めて罵っておられます。この大波地区の農家の方の、淡々とした報告をお聞かせしたいものです。

ちなみに、津川雅彦さんがそのブログエントリーをお書きになった日は、大波地区の630ベクレルのセシウム米のニュースが出た日です。また、ツイッターのフォロワーの方からの情報では、津川さんのコマーシャル出演先には九州電力もあるそうです。(ウィキより。)なるほど。

2 comments:

  1. こんにちは。
    大波地区と比較する上で、計画的避難区域のある
    川俣町のデータをお示しします。
    http://www.town.kawamata.lg.jp/sokuhou/wp-content/uploads/2011/09/NDMAPDATE.pdf

    これと同じデータは、隣の伊達市小国地区でも出ています。
    http://www.s.affrc.go.jp/docs/press/pdf/110830-24.pdf
    これの3ページ目にあります。
    ちなみに、8468ベクレル/kg出た畑でとれたピーマンはNDです。
    同じように換算すると、152万ベクレル/㎡です。
    この地区では、本来は計画的避難区域なのに、すべての住民は避難させられず、あるいは、避難しながら、農業をして、コメや野菜、果物を出荷しています。

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  2. 政府から情報がはいってこないので とてもふあんです
    どうなるのか なぜ もっと原発のこと しないのか
    初心者なので コメントどうするのかよくわかりません

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