Saturday, September 3, 2011

飯舘村が村内に管理型仮置き場 除染に2000億円見込む 

福島民報8月30日付けの記事ですが、2000億円という高額に目が行き、読んでみると...

 原発事故による計画的避難区域に指定され全村避難した飯舘村は29日までに、村内の国有林に放射性物質の付着した水田の表土などを村が管理して一時保管 する方針を決めた。国は除染作業で発生した廃棄物について市町村内に仮置きするよう求めているが、一時保管の用地を村自らが新たに確保し、管理するのは県 内の自治体で初めてとなる。

 村は一時保管場や、公共施設や民家、農地の除染なども盛り込んだ計画を、国、県と協議し9月中旬までに策定する方針。除染費用は2000億円程度を見込んでいる。

 30日に東北財務局職員が保管場所候補の山林を現地調査する予定で、村は2年後の帰還を目標に村内全域で除染作業を行う方針。このため国が中間貯蔵施設や最終処分場を整備するまでの一時保管場の確保が不可欠と判断した。

ただでさえ山林の除染は無理、と専門家も認め出しているのですが、そこを放射性廃棄物の仮置き場にしてしまったら、それこそ放射性物質の在庫を抱えるようなもの。山から谷へ、農地へ、川へ、川下、風下の市町村が脅かされることになります。どの程度の設備を備えた仮置き場になるのかはわかりませんが、放射性物質の浸出を防ぐことの出来る設備が短期間で出来るものなのでしょうか。

第一、汚染されている山林を崩して仮置き場を建設する、というだけで、放射性物質が木から土から舞い上がるのではないかと素人危惧。

除染費用2000億円かけて農地を除染(出来る出来ないは別にして)しても、また山から放射性セシウムが移動してくるのでは、いたちごっこです。その山林自体は除染が不可能なのですから。

除染費用も東電に要求するのでしょうが、東電が払えるはずもなく、結局のところ国が負担、日本の財政赤字の比率は世界に冠たるものですので(まったく不名誉です)、国の負担と言っても結局は国民の負担です。金が惜しい、というのではありません。せいぜいコストが1200円程度のプランターボックスと植物を仮設住宅に配布するのに、一軒あたり2万円以上の予算を立てて実施しているような政府・自治体に、そんな大金任せてやらせて良いのか、と思うのです。

また、気になったのは、飯舘村の村民に相談はあったのか、ということ。飯舘村避難民Aさんの気になったツイートに、先に日刊工業新聞で記事になった、除染に使った放射性ひまわりの低温(と言っても400~800度)蒸し焼き実験は、村人に何の話もなかった、とありました。Aさんの農場のすぐそばだったが何にも連絡はなし、「皆避難していますから、役場のやりたい放題ですね。」

うーん。

最近見た2000億円は宮城県の談合の噂のあったがれき処理の入札。鹿島建設がまとめたジョイントベンチャーが落札しましたが、飯舘村でも同じことなのでしょうか。(宮城の談合で鹿島に譲ったジョイントベンチャーが飯舘村の仮置き場を作るとか...)

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