Sunday, September 11, 2011

横浜市が汚染灰を埋め立てる最終処分場は海だった

横浜の地理に不案内なので、このような新聞の記事を読んだときに、これはどこか陸上の処分場内に埋めるのだ、とばかり思っていました。

横浜市は9日、市内の下水処理場で5月から保管していた放射性物質を含む汚泥・焼却灰約2700トンについて、安全性が確保されたとして、南本牧廃棄物最終処分場(中区)で埋め立て処分にすると発表した。今月中旬にも運搬を始める。

 市下水道施設管理課によると、市内2カ所の下水処理場(南部汚泥資源化センター、北部汚泥資源化センター)は月内にもほぼ満杯になる状況だったという。

 国が6月に出した基準は1キロ当たり8000ベクレル以下であれば埋め立てを認めており、2カ所の汚泥・焼却灰は最大で6468ベクレルだった。市は安全性評価を実施し、埋め立て後の跡地利用基準もクリアしたため、埋め立てに踏み切った。(毎日新聞9月10日付け地方版より)

とんでもない。処分場は南本牧埠頭にある、海の埋め立て場でした。



ここへ文字通りダンプトラックで、水で適当に湿らせた灰を持ってきて、投棄するのです。

この横浜市の計画に、「科学的」に見て安全だ、とお墨付きを出した専門家が3人。

東京大学大学院工学系研究科教授および原子力安全委員会部会長および原子力学会学会長、田中知氏

国立環境研究所資源循環・廃棄物研究センター長および環境省「災害廃棄物安全評価検討委員会」委員、大迫政浩氏

日本原子力研究開発機構安全研究センター廃棄物安全研究グループ主幹および文科省、国土省放射線対策検討会等委員、木村英雄氏

このご3方のだされたレポートを見ると、微量のセシウム(他の核種は考慮されていません)が環境に漏れ出すことを前提にしています。海だけでなく、海洋生物、砂、漁網、更に、人体の内部被曝も考慮し、微量なのでほとんど影響はない、と結論。(今度経済産業省の大臣になる某前官房長官の口癖とおなじですね。)埋め立て跡地は事業所などにする予定とか。

海への埋め立ては早速9月15日に開始予定だそうです。

幼稚園児、小学生にセシウム汚染牛肉を食べさせただけでは足りないようですね、横浜市長さんは。「影響はない」の枝野さんが経済産業大臣ですから、まあなんでもありなんでしょう。ただ、市長さんが望むような外国人観光客は、これでは横浜にはまず来ないでしょう。風評とでも何とでも呼べばよいのです。外国人は屁とも思いません。

(風評で観光客が減った、と申し立てれば東電・国から(つまり国民から)補償金がもらえましたね。まさか横浜市ともあろう大都市がそんなけちな金を狙っているわけもありませんが。)

6 comments:

  1. 「南本牧処分場への放射性焼却灰海面埋立に反対する会」で9月13日、横浜市長あて抗議文をもって、抗議に行きます。

    ReplyDelete
  2. この記事自体が、風評被害の呼び水になるのではありまえんか?その自覚はあるのでしょうか?

    私は原発には反対ですが、こうした煽り記事には本当にうんざりしています。あなたは何をしたいのでしょう?

    ReplyDelete
  3. 問題は、横浜市だけではありません。その海は、東京湾です。つまり、東京湾が汚染されて、海産物は、何も食べられなくなります。

    そして、膨大な港湾施設が汚染されるのではないでしょうか?

    ReplyDelete
  4. 煽るとか言う方もいますが(^。^;)都内の外国人向けスーパーでは
    食品に含まれている線種とベクレル数が表記されています
    外国の方は日本政府が安全だと言っても、もはや信用していません
    確実に数年後から影響が出るでしょうね…チェルノブイリのようにジワジワと

    ReplyDelete
  5. 「風評被害の呼び水」ってどういう意味ですか。あなたの「風評被害の」定義を聞かせてもらいたいものです。最近の日本では「風評被害」=「放射能」と同義のようですが、原発反対のお考えをお持ちの方がその点に気づいていらっしゃらないとしたら妙ですね。あなたこそ何をしたいのでしょう。アサツーさんですか?

    ReplyDelete
  6. 風評と実害の認識が幼稚過ぎです。これ等は実害でしょう。
    事実に基づくデータを各々が判断すればいいのです。
    風評と言う流行り言葉に惑わされぬ様

    ReplyDelete