Friday, April 1, 2011

日本の原子力専門家、遅まきながら福島第1原発の緊急総力対処を提言

いままでどこで何してたんだか。

ところで、昨日のポストに出した、世界最大のコンクリートポンプ車が福島に向かっている、というニュース、日本のメジャーな新聞サイトには出ていません ね。どっかに出ているのかもしれないけれど、埋まっているのかも。「チェルノブイリ」方式を採用したらしい、ということが分かってしまうのが政府と東電はおそれているのでしょうか。

今更になってですが、日本の原子力専門家たちがようやく物を申しているようです。

読売新聞4月2日午前1時42分付け記事

 福島第一原子力発電所の事故を受け、日本の原子力研究を担ってきた専門家が1日、「状況はかなり深刻で、広範な放射能汚染の可能性を排除できな い。国内の知識・経験を総動員する必要がある」として、原子力災害対策特別措置法に基づいて、国と自治体、産業界、研究機関が一体となって緊急事態に対処 することを求める提言を発表した。


 田中俊一・元日本原子力学会長をはじめ、松浦祥次郎・元原子力安全委員長、石野(しおり)・東京大名誉教授ら16人。

 同原発1~3号機について田中氏らは「燃料の一部が溶けて、原子炉圧力容器下部にたまっている。現在の応急的な冷却では、圧力容器の壁を熱で溶か し、突き破ってしまう」と警告。また、3基の原子炉内に残る燃料は、チェルノブイリ原発事故をはるかに上回る放射能があり、それをすべて封じ込める必要が あると指摘した。

 一方、松浦氏は「原子力工学を最初に専攻した世代として、利益が大きいと思って、原子力利用を推進してきた。(今回のような事故について)考えを突き詰め、問題解決の方法を考えなかった」と陳謝した。

このブログには、ちゃんと出してあります。(これです。)福島第1原発から事故後最初の3日間に放出した放射性ヨウ素131は、チェルノブイリ原発の事故が収束するまでの10日間に出たヨウ素131の20%、セシウム137はチェルノブイリ原発事故の20%から60%が放出。3日間で、です。その後も放出はずっと続いているわけで、ひょっとしたらすでにチェルノブイリ原発事故を上回っている可能性も大です。

先生方は原子炉内の燃料、といっていますが、使用済み燃料はそれに数倍、数十倍する量のはずです。(桁はもうひとつ上かも知れません。)

また、圧力容器を破ってしまうおそれ、と言っていますが、東電や原子力委員会はすでに、圧力容器が壊れている、あるいは穴が開いている可能性を示唆しています。

溶融するのは核燃料棒だけではなく、銀とカドミウムの入った制御棒も一緒に溶融するのです。圧力容器から出てしまったらどうなるのか、それはまた次のポストのお楽しみ。日本語版のWikiの説明はちょっとあまりに不完全。英語でじっくりお読みになりたい方、これです

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