Sunday, June 26, 2011

ネブラスカ州フォート・カルフーン原発の仮設ゴム製ダムが作業員ミスにより収縮、敷地内60センチの浸水

原子炉建屋は防水になっており、また、建屋などに水が近づくには約2メートルの高さのもう一つのダムを超えなければならないので、まず大丈夫とのことです。

もう一つのダム(Berm)って、下の写真を見る限りもしかして単に土嚢のことかもしれませんが。

6月26日付け米国ロイター通信のニュース2つ付き合わせると、

米国ネブラスカ州で、ミズーリ川の計画洪水のため浸水の危機に瀕しているフォート・カルフーン(Fort Calhoun)原発で、6月26日日曜日の未明(現地時間午前1時25分)、作業員のミスにより2000フィート(約600メートル)に及ぶ仮設のゴム製のダム(膨らませて水を入れる、アクア・ダムと呼ばれるもの)から水が抜ける事故があり、そのため川の水が原発敷地内に入り込みました。

原発を運転するオマハ公共電力のスポークスマンによると、原子炉建屋などの施設には影響がなく、水が施設に到達するには7フィート(2メートル強)の高さのもう一つのダムを超えない限り心配はない、とのことです。

米国原子力規制委員会によると、カルフーン原発の建物は防水になっている、とのことです。ゴム製のダムが収縮して水が敷地内に入ったため、作業員が非常ディーゼル発電機を作動させましたが、通常の電力供給は同日午後には復旧しました。

どこかでいつも聞いているようなせりふですね。月曜日には、米国の原子力規制委員会のヤッコ委員長がネブラスカの原発2箇所を訪問するそうです。

また、ロイターの記事によると、クーパー原発の付近の住民は「まったく心配していない」、「これ以上水位が上がるとは思えない」、「原発の人たちから説明を聞いているので安心」、「避難する予定もない」とのことです。

元の英語記事リンク:

http://www.reuters.com/article/2011/06/26/us-usa-nuclear-plant-idUSTRE75P21X20110626

http://www.reuters.com/article/2011/06/26/us-flooding-nuclear-idUSTRE75P1VJ20110626


フォート・カルフーン原発は4月から燃料交換のために停止中、クーパー原発は現在も正常どおり稼動しています。フォート・カルフーン原発の使用済み燃料プールにはクーパー原発からの使用済み燃料も貯蔵している、とのことですが、この使用済み燃料プールは福島原発などとは違って地上にあるそうです。まあ、水があふれて建屋に入っても、使用済み燃料だけは確実に冷やせますね、きっと。あ、写真を見ると、ドライキャスクか。じゃあ冷やす必要もないのですね。安心安心。

下の写真は、フォート・カルフーン原発の洪水対策の写真とのことです。このフランスのサイトから。(H/T Dominique)








3 comments:

  1. 情報ありがとうございます。関東より、地震後避難し、現在ネブラスカ原発より200KM位の地点に滞在しています。今後もよろしくお願いいたします。

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  2. アメさんなら「危機だぜイヤッハー、オイ行くぜぇ~」とか言いながら
    工兵部隊を大量投入してさっさと解決しちゃいそうに思ったんですが・・・どこも似たようなもんなんですかね

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  3. 海兵隊は東北の被災地でまさにそれをやってましたね。彼らも海外の方が動きやすいんでしょう。

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