あるのか、ないのか、の議論は、いまや米政府エネルギー省長官でノーベル賞受賞者大統領の部下、ご自身もノーベル賞受賞者であるDr. Chuが4号機の使用済み核燃料プールには水がある、と宣言してけりがついたことになっているようですので、ご安心ください。(よく記事を読むと、水があるとはまあ言っていないんですが - 日本政府が大丈夫だと言っている、ということだけです。)
また、日米を問わず、政府の言うことは眉唾でお聞きになっている皆様には、下のビデオをお送りします。
Arnie Gundersen (Fairewinds Associates)という人の、福島第1原発4号機をコンクリートポンプ車のブームにつけたカメラで撮影したビデオの解析です。氏のサイトによると、氏は39年におよぶ原子力業界での経験を持ち(原子力工学)、現在は原子力関係のコンサルティングをやっているようです。
Gundersen氏の言うところでは、使用済み核燃料プールに水は残っていない、注水されている水はプールに溜まっていない、使用済み核燃料棒は空気にさらされており(多分すでに溶融している)、プルトニウム、セリウムの出所はここだろう、とのことです。
氏の論拠は、ビデオの緑色をしたクレーンのすぐ左側にある、格子状のように見える瓦礫。氏は、これは燃料棒を格納するためのものだと言います。氏は、現役の時にこの格納格子の研究をしていたので、よく知っている、とも述べています。通常はこの構造体はプールの水の下にあるべきものです。氏は、水蒸気が上がっているのはプールに水があるからではなく、無いから上がっているので、水が高熱になった使用済み核燃料棒に直接掛かって水蒸気が上がっているのだ、としています。
また、4号機建屋の屋根が吹き飛んでいることも証拠のひとつに挙げています。1号機、3号機と同様、水素爆発を起こした、と氏は言って、その水素がどこから来たか、それは1号機と3号機と同じく核燃料棒の被覆管のジルコニウムと高温の水蒸気が反応して出来たものである、圧力容器が空っぽだった4号機のどこに燃料棒があったか、それは使用済み核燃料プールである、ということです。
Zr + 2 H2O → ZrO2 + 2 H2
まあこれも眉唾で結構ですから、ご覧になってみてください。(英語です。)
そうそう、ちなみに、フランスのAREVA社の研究者、技師がサルコジ大統領と先日来日しましたが、そのAREVA社の研究者が4月1日付けのプレゼンテーションでこれまでの福島第1原発の事故分析をしていますが、その中で、使用済み核燃料プールに「ひびが入っていて水が漏れている可能性」を指摘しています。(次のポストでお出ししましょう。)
(h/t Washington's blog)
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