Wednesday, April 20, 2011

福島第1原発:アメリカ政府が80キロ圏を自国民の避難域にした理由

アメリカのエネルギー省が福島第1原発周辺地域で事故後1年間に受ける放射能被曝量の予想図を4月18日発表しました。

3枚目のスライドが予想地図です。これを見ると、30キロ以遠、80キロまでの広い地域で年間100ミリレム、つまり1ミリシーベルトの累積被曝線量が予想されています。2000ミリレム、つまり20ミリシーベルトを超える地域は、原発から北西方向に50キロ前後の地域まで広がっています。

予想図の元になったデータは、4月17日までに集積した計334時間の飛行観測、米エネルギー省、米防衛省および日本当局の約15万件の計測、504件の大気サンプルをアメリカで分析した結果、とのことです。(スライド2枚目)

室内にいる時間を考慮した被曝量ではない、また、原発周辺数百キロ四方で水、土壌の監視および必要に応じた介入が不可欠だ、とも言っています。

もっとも、室内でも換気がなされていれば外の放射線量とそれほど違うわけではない、とおっしゃる専門家の方もいらっしゃいますので、室内にいれば半分、あるいはそれ以下になる、とは限らないようです。

また、この予測は外部被曝および空気中の放射性物質を吸い込むことによって起こる内部被曝をカバーしていますが、食品、水などから摂取する放射性物質による内部被曝、および通常の状態(福島第1事故がない状態)での年間平均放射線量、医療目的の放射線などは含まれていないことをお忘れなく。

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